コンテンツにスキップ
Wikipedia

「鉱泉分析法指針」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Arawikeichi (会話 | 投稿記録)
1,073 回編集
鉱泉分析法指針
タグ: 参考文献(出典)に関する節がない記事の作成
(相違点なし)

2013年1月10日 (木) 00:33時点における版

鉱泉分析法指針(こうせんぶんせきほうししん)は、環境省 自然環境局が制定する行政指針である。温泉法温泉を定義するが、鉱泉分析法指針では温泉・鉱泉および泉質を定義する。

鉱泉の定義

詳細は「鉱泉」を参照

鉱泉分析法指針では以下のように定義している。

鉱泉とは、地中から湧出する温水および鉱水の泉水で、多量の固形物質、またはガス状物質、もしくは特殊な物質を含むか、あるいは泉質が、源泉周囲の年平均気温より常に著しく高いものをいう。

療養泉

鉱泉のうち、特に治療の目的に供しうるものを療養泉とし、温度と含有物質により規定している。

  • 源泉から採取されるときの温度が25°C以上。
  • 以下に示す物質のいずれか一種(1 kg中)
    • 溶存物総量(ガス性のものを除く) 1000mg以上
    • 遊離二酸化炭素(CO2) 1000mg以上
    • 銅イオン(Cu2+) 1mg以上
    • 総鉄イオン(Fe2+ + Fe3+) 20mg以上
    • アルミニウムイオン(Al3+) 100mg以上
    • 水素イオン(H+) 1mg以上
    • 総硫黄(S)〔HS- + S2O32- + H2Sに対応するもの〕 2mg以上
    • ラドン(Rd) ×ばつ10-10Ci = 111Bq以上

療養泉の分類

療養泉は含有成分と利用に資する目的により次のように分類される。

塩類泉

溶存物質量(ガス性のものを除く)が1g/kg以上のものを陰イオンの主成分に従い分類する。主成分はミリバル(mval)値が一番大きいものとする。

  • 塩化物泉 - 塩化物イオンを主成分とするもので、陽イオンの主成分により以下のように細別する
    • ナトリウム-塩化物泉
    • カルシウム-塩化物泉
    • マグネシウム-塩化物泉
  • 炭酸水素塩泉 - 炭酸水素イオンが陰イオンの主成分であるもので、、陽イオンの主成分により以下のように細別する
    • ナトリウム-炭酸水素塩泉
    • カルシウム-炭酸水素塩泉
    • マグネシウム-炭酸水素塩泉
  • 硫酸塩泉 - 硫酸イオンが陰イオンの主成分であるもので(硫酸イオンと硫酸水素イオンの合計)、陽イオンの主成分により以下のように細別する
    • ナトリウム-硫酸塩泉
    • カルシウム-硫酸塩泉
    • マグネシウム-硫酸塩泉
    • 鉄(II)-硫酸塩泉
    • アルミニウム-硫酸塩泉

単純温泉

詳細は「単純温泉」を参照

溶存物質量(ガス性のものを除く)が1g/kgに満たないもので泉温が25°C以上のもの。このうちpHが8.5以上のものをアルカリ性単純温泉という。

特殊成分を含む療養泉

以下に掲げる物質を限界値以上含有する療養泉

物質名 限界値(1kg中)
遊離二酸化炭素(CO2) 1000 mg以上
銅イオン(Cu2+) 1 mg以上
鉄(II)および鉄(III)イオン(Fe2+ + Fe3+) 20 mg以上
アルミニウムイオン(Al3+) 100 mg以上
水素イオン(H+) 1 mg以上
総硫黄(S)〔HS- + S2O32- + H2Sに対応するもの〕 2 mg以上
ラドン ×ばつ10-10Ci = 111Bq
  • 特殊成分を含む単純冷鉱泉 - 特殊成分のうち、少なくとも一種を限界値以上含み、溶存物質量(ガス成分を除く)が1g/kg未満で泉温が25°C未満のもの
    • 単純二酸化炭素冷鉱泉
    • 単純鉄冷鉱泉
    • 単純酸性冷鉱泉
    • 単純硫黄冷鉱泉
    • 単純放射能冷鉱泉
  • 特殊成分を含む単純温泉
    • 単純二酸化炭素温泉
    • 単純鉄温泉
    • 単純酸性温泉
    • 単純硫黄温泉
    • 単純放射能温泉
  • 特殊成分を含む塩類泉

関連項目

外部リンク

用語
世界の温泉
日本の温泉
療養泉の泉質
温泉食品・温泉地熱料理
研究所
温泉分析機関
関連人物
関連項目
外部リンク
カテゴリ
ポータル

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /