「蒸気機関車」の版間の差分
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
→ボイラーによる分類・火室による分類: 火室による分類
→外部リンク: 無火機関車
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*[http://www.dself.dsl.pipex.com/MUSEUM/LOCOLOCO/lartigue/lartigue.htm The Douglas Self Site] モノレール用蒸気機関車
*[http://www.dself.dsl.pipex.com/MUSEUM/LOCOLOCO/lartigue/lartigue.htm The Douglas Self Site] モノレール用蒸気機関車
*[http://www.mirai.ne.jp/~eurocity/japanese/jsbbe33_4.html Eurocity Homepage] スイス国鉄 E3-3 Part.4(電気式蒸気機関車)
*[http://www.mirai.ne.jp/~eurocity/japanese/jsbbe33_4.html Eurocity Homepage] スイス国鉄 E3-3 Part.4(電気式蒸気機関車)
*[http://www.nrhs.com/web_exclusives/fireless_cooker/ National Railway Historical Society] 無火機関車
[[Category:鉄道車両(種類別)|しようききかんしや]]
[[Category:鉄道車両(種類別)|しようききかんしや]]
2005年10月13日 (木) 16:43時点における版
蒸気機関車(じょうききかんしゃ)とは、蒸気機関(ボイラー)によって動く機関車のことである。SL(Steam Locomotive, エスエル)とも呼ばれる。
蒸気機関車、または蒸気機関車が牽引する列車のことを汽車とも言う。しかし、地域や世代によっては、電気で動く物も含めて全ての列車のことを「汽車」と呼んだり、国鉄・JRを「汽車」、路面電車や私鉄を「電車」と呼んで区別したりする習慣が、今でも残っている。
また最近では非電化路線では機関車が牽引する列車が少なくなり、一部の特急列車以外は気動車での運行が一般的となっているため気動車を「汽車」と呼んで電車と区別する者もいる。
蒸気機関車の分類
駆動方式による分類
- ピストン式
- 蒸気の圧力をシリンダーに導きピストンを作動させることで往復運動に変換し、その往復運動で動輪を駆動する方式である。
- 直接駆動方式
- 間接駆動方式
- ピストンの往復運動を回転運動に変換し、その回転運動をギアやロッドにより間接的に動輪に伝達する方式。。リチャード・トレビシックのペナダレン号がこの方式であった。クランクを回して動力をシャフトやギアで動輪に伝達するシェイ/ハイスラーギヤードなどが近年まで山岳路線で使用されていた。
- タービン式
- 発電式
- 車上のボイラーで発生させた蒸気を、蒸気タービンや多気筒式蒸気エンジンに導き電力を発生させ、電気モーターにより駆動する方式である。アメリカなどに存在したが、普及はしなかったと思われる。一見するとディーゼル機関車のように見え、とうてい蒸気機関車には見えないものが存在する。
エネルギー源による分類
- 化学燃料
- ・石炭や重油などの化石燃料、その他薪やガスなどの炭素資源を燃焼させることにより熱エネルギーを発生させ、これによりボイラー内の水を沸騰させて蒸気を得る方式である。蒸気機関車の殆んどがこの方式である。旧国鉄の制式機では蒸気機関車時代の後期に補助重油タンクを装備し、勾配区間などパワーが必要な際に重油を投入したほか、C59の127号機が重油のみを燃料とする重油専燃機であったことで知られている。海外では重油専燃機がある程度普及した。
- 圧力
- ボイラーを有さず、外部から熱水とともに高圧蒸気を供給し、それをタンク内に蓄圧してピストンを駆動する方式で、無火機関車と呼ばれる。走行できる時間は長くないが、火気厳禁の産業施設等で使用された。今世紀に入ってからの活動も伝えられており(ドイツのマンハイムの産業施設など)、或いは現在もどこかで稼動しているかも知れない。
- 電力
- 架線からパンタグラフで集電し、その電気エネルギーでボイラー内の水を沸騰させて蒸気を得るという嘘のような機関車がスイスに存在した。特異な存在であり、これが蒸気機関車と電気機関車のどちらに分類されるかは定かではない。
- 原子炉を搭載し蒸気を発生させる機関車が計画されたが実現はしなかった。アメリカで計画されたものは蒸気タービンで発電しモーターを駆動する方式であったと思われる。
ボイラーによる分類
- 飽和式
- ボイラーで発生させた蒸気を直接シリンダーへ導く方式。
- 過熱式
- ボイラーで発生させた蒸気を細いパイプで煙管内に導き、再過熱する方式。蒸気機関車の出力向上に大きく貢献した。
火室による分類
- 狭火室
- 火室の幅が線路の幅より狭く、古典機や小型機に見られた。特に狭軌の日本では十分な火室面積が確保出来ず、高出力化の障害となった。
- 広火室
- 火室の幅が線路の幅より広く、近代の大型機では一般的な方式である。広い火室面積を確保出来るため、蒸気機関車の出力向上に大きく貢献した。小車輪径の貨物型では動輪の上に広火室を配置するものもあったが、大きな動輪を持つ高速用機関車では動輪の後ろに広火室を配置することになるため、狭火室よりも全長が長くなる。その為、小型機やタンク機では最期まで動輪の内側に配置出来る狭火室を採用するものも多かった。
弁装置による分類
- スチーブンソン式
- ワルシャート式
- 近代の大型蒸気機関車の殆んどがこの方式である。
気筒による分類
- 1気筒
- 蒸気機関車の黎明期に存在した。
- 2気筒
- ごく一般的な方式である。
- 3気筒・4気筒
- 国鉄ではC52・C53が3気筒である。構造が複雑で整備性が悪く、特に狭軌の日本では運用に労が多くC53以降は採用されなかったが、メインロッドを3本とすることで死点をそれぞれ120 ゚ずらすことでハンマー・ブロー現象を抑えることができる利点があり、また複式とすることで蒸気を有効に利用出来るため、欧州などでは普及した。
車体構成による分類
- 石炭及び水を機関車本体に搭載する方式。小型機ではごく一般的なタイプである。
- 石炭や水をテンダー(炭水車)に積載し、機関車本体に牽引させる方式。通常、機関車本体と炭水車を分離して運用することはない。ごく一般的なタイプである。
- キャブ・フォワード型
- テンダー式機関車のうち、機関車本体の前後を逆にしたもの。重油専燃とすることによりテンダーと火室を分離することが可能となった。キャブ(運転室)を最前部に設けることにより機関士は良奴な前方視界を得、また煙害から免れることが出来た。
- マレー式
- ボイラーの下に2組の走り装置を設けた方式。複式とするのが一般的であり、大型機に見られたタイプである。
- ガーラット式
- 2組の走り装置を別々の車体に設け、その両車の間に跨ってボイラーが載る方式。大型機に見られたタイプであるが、急曲線に強いことから小型機にもこのタイプのものがあった。
特徴
- 長所
- 短所
- 電気機関車やディーゼル機関車より燃費効率が悪く、牽引力も弱い
- 高温を発するボイラーを稼動させるために、運転士(機関士、機関助士)が過酷な労働を強いられる(とりわけ夏場の高温環境における石炭投入などの肉体労働の負担等)
- 性能が条件(燃料の発熱量など)により変化し、一定しない
- 有害な煤煙を排出する(運転士、乗客、沿線住民いずれにとっても深刻な問題となった)
- 保守に手がかかる(機構部品の生産中止、ボイラー部などの熱・高圧疲労、水垢の蓄積など)
- 設計上逆向き運転が考慮されておらず、転車台・デルタ線・袋状の小さな環状線など方向転換のための設備が必要(後年にはC11など逆向き運転が容易な形式も出現した)
日本での歴史
- 鉄道省、そして規模の大きな私鉄向けの蒸気機関車は規格化・国産化された。しかし資本力の小さな鉄道向けの小型蒸気機関車までは国は関与しなかった。軽便鉄道、産業鉄道に向けては主にドイツ、コッペル社の小型蒸気機関車が廉価で高品質であったこともあり、第一次世界大戦までは大量に輸入され続けた。
稼動している蒸気機関車
海外の歴史
蒸気機関車の発明・開発に関わった主要な人物
- 蒸気機関車の実用運転化。
構造上の特徴
- タンク機関車
- ボイラーに投入する石炭及び水を積載するスペースが機関車後部に設けられたタイプの機関車。一体型。
- テンダー機関車
- 機関車に炭水車(テンダーとも呼ばれる。ボイラーに投入する石炭及び水を積載した燃料運搬車両)が接続されたタイプの機関車。
- 動輪数
- 車輪配置
代表的な形式
旅客機
貨物機
タンク機
入換用小型タンク式蒸気機関車
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、蒸気機関車 に関連するメディアがあります。
外部リンク
珍しい蒸気機関車
- The Douglas Self Site 米国サザン・パシフィック Southern Pacific のキャブ・フォワード
- The Douglas Self Site 米国ユニオン・パシフィック Union Pacific のタービン発電式蒸気機関車、下図の車体中央(16)がボイラー
- The Douglas Self Site モノレール用蒸気機関車
- Eurocity Homepage スイス国鉄 E3-3 Part.4(電気式蒸気機関車)
- National Railway Historical Society 無火機関車
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