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{{theotheruses|火薬による炎色反応}}
{{theotheruses|火薬による炎色反応}}
[[Image:Bratislava New Year Fireworks.jpg|thumb|(削除) 240px (削除ここまで)|打ち揚げ花火]]
[[Image:Bratislava New Year Fireworks.jpg|thumb|(追記) 250px (追記ここまで)|打ち揚げ花火]]


'''花火'''(はなび)とは、[[火薬]]と[[金属]]の粉末を混ぜて包んだものに火を付け、燃焼・破裂時の音や火花の色などを鑑賞するためのもの。火花に色をつけるために金属の[[炎色反応]]を利用しており、混ぜ合わせる金属の種類によってさまざまな色合いの火花を出すことができる。
'''花火'''(はなび)とは、[[火薬]]と[[金属]]の粉末を混ぜて包んだものに火を付け、燃焼・破裂時の音や火花の色などを鑑賞するためのもの。火花に色をつけるために金属の[[炎色反応]]を利用しており、混ぜ合わせる金属の種類によってさまざまな色合いの火花を出すことができる。
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== 花火の種類 ==
== 花火の種類 ==
[[画像:hanabi.jpg|thumb|(追記) 200px (追記ここまで)|打ち揚げ花火 [[足立区]]の花火大会にて]]
[[Image:2005 Nagaoka Festival 001.jpg|thumb|(追記) 200px (追記ここまで)|三尺玉([[長岡まつり]])]]
[[画像:Nagaoka sanjaku 20041114.jpg|thumb|(追記) 200px (追記ここまで)|花火打ち揚げ筒のモニュメント(長岡駅前)]]
[[Image:Feuerwerk Ruhrort 3.jpg|thumb|(追記) 200px (追記ここまで)|ナイアガラ(網仕掛) ドイツの[[デュースブルク]]市、2004年]]
[[Image:2006 Ojiya Festival 036.jpg|thumb|(追記) 200px (追記ここまで)|スターマイン]]
[[Image:線香花火.jpg|thumb|200px|線香花火]]

日本では、大きく分け、取り扱いや打ち揚げに免許が必要な大型の'''打揚花火'''(法令上の用語は'''煙火''')と、玩具店などで販売され、家庭などで消費される小型の'''おもちゃ花火'''(法令上の用語は'''玩具花火''')に分けられる。法令上は、花火と煙火は異なるものを指すことになるが、煙火という用語は一般的な用語でないため、本項目内では'''花火'''に統一する。日本煙火協会サイト内でも、一般向けの表記は「花火」にほぼ統一されている。
日本では、大きく分け、取り扱いや打ち揚げに免許が必要な大型の'''打揚花火'''(法令上の用語は'''煙火''')と、玩具店などで販売され、家庭などで消費される小型の'''おもちゃ花火'''(法令上の用語は'''玩具花火''')に分けられる。法令上は、花火と煙火は異なるものを指すことになるが、煙火という用語は一般的な用語でないため、本項目内では'''花火'''に統一する。日本煙火協会サイト内でも、一般向けの表記は「花火」にほぼ統一されている。


=== 打揚花火 ===
=== 打揚花火 ===
[[画像:hanabi.jpg|thumb|(削除) 240px (削除ここまで)|打ち揚げ花火 [[足立区]]の花火大会にて]]
「玉」とよばれる紙製の球体に「星」とよばれる火薬の玉を詰めて打ち揚げる花火である。打ち揚げにも火薬を用いる。打ち揚げ時と同時に[[導火線]]に点火され、所定の高さに到達すると、導火線が燃え尽きて玉内部の割火薬に点火されて「玉」が破裂し、「星」が飛散する。このとき「星」には、光の尾を引きながら燃焼するもの、落下途中で破裂するもの、色が変化するものなど様々なタイプがある。「玉」の内部に「星」を均一に詰めることが重要であるが、詳細な技術は花火師の秘伝とされる。
「玉」とよばれる紙製の球体に「星」とよばれる火薬の玉を詰めて打ち揚げる花火である。打ち揚げにも火薬を用いる。打ち揚げ時と同時に[[導火線]]に点火され、所定の高さに到達すると、導火線が燃え尽きて玉内部の割火薬に点火されて「玉」が破裂し、「星」が飛散する。このとき「星」には、光の尾を引きながら燃焼するもの、落下途中で破裂するもの、色が変化するものなど様々なタイプがある。「玉」の内部に「星」を均一に詰めることが重要であるが、詳細な技術は花火師の秘伝とされる。


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打揚花火は「割物」、「ポカ物」、「型物」などに分類される。
打揚花火は「割物」、「ポカ物」、「型物」などに分類される。
*「割物」は代表的な打揚花火で、破裂したときに星が球状に飛散するものである。中でも星が[[キク|菊]]の花のように尾を引いて広がるものを「菊物」、尾を引かないものを[[牡丹]]に喩えて「ボタン物」とよぶ。また、二重の球状に広がるものを「芯物」という。
*(追記) (追記ここまで)「割物」は代表的な打揚花火で、破裂したときに星が球状に飛散するものである。中でも星が[[キク|菊]]の花のように尾を引いて広がるものを「菊物」、尾を引かないものを[[牡丹]]に喩えて「ボタン物」とよぶ。また、二重の球状に広がるものを「芯物」という。
*「ポカ物」は星が飛散しないもので、ランダムな方向に星が飛んでいく「蜂」などがある。
*(追記) (追記ここまで)「ポカ物」は星が飛散しないもので、ランダムな方向に星が飛んでいく「蜂」などがある。
*「型物」は「割物」の変形で、[[土星]]などの形に星が飛散するものである。
*(追記) (追記ここまで)「型物」は「割物」の変形で、[[土星]]などの形に星が飛散するものである。


[[Image:2005 Nagaoka Festival 001.jpg|thumb|(削除) 250px (削除ここまで)|三尺玉([[長岡まつり]])]]
[[画像:Nagaoka sanjaku 20041114.jpg|thumb|(削除) 250px (削除ここまで)|花火打ち揚げ筒のモニュメント(長岡駅前)]]
伝統的に打揚花火の「玉」の大きさは[[寸]]、[[尺]]であらわされる。直径約6.06cmの二寸玉(2号玉)から直径約60.6cmの二尺玉(20号玉)、さらに三尺玉(30号玉)、[[正四尺玉|四尺玉]](40号玉)まである。二尺玉は直径約500m程度、世界最大といわれている[[正四尺玉|四尺玉]]は直径約800m程度まで広がる。ただし、この号数表記は打ち揚げ筒の太さであって、実際の花火玉の直径はこれよりも若干小さくなる。具体的には、20号玉の直径は60cmではなく約57cmである。
伝統的に打揚花火の「玉」の大きさは[[寸]]、[[尺]]であらわされる。直径約6.06cmの二寸玉(2号玉)から直径約60.6cmの二尺玉(20号玉)、さらに三尺玉(30号玉)、[[正四尺玉|四尺玉]](40号玉)まである。二尺玉は直径約500m程度、世界最大といわれている[[正四尺玉|四尺玉]]は直径約800m程度まで広がる。ただし、この号数表記は打ち揚げ筒の太さであって、実際の花火玉の直径はこれよりも若干小さくなる。具体的には、20号玉の直径は60cmではなく約57cmである。


代表的な打揚花火である「割物」の鑑賞のポイントとして以下のようなものがある。
代表的な打揚花火である「割物」の鑑賞のポイントとして以下のようなものがある。
*「玉の座りがしっかりしているか」:玉が昇りつめた点で開いていることを「玉の座りがしっかりしている」という。きれいに広がるための重要なポイントである。
*(追記) (追記ここまで)「玉の座りがしっかりしているか」:玉が昇りつめた点で開いていることを「玉の座りがしっかりしている」という。きれいに広がるための重要なポイントである。
*「盆が取れているか」:星が[[盆]]のように真ん丸に見えているか。
*(追記) (追記ここまで)「盆が取れているか」:星が[[盆]]のように真ん丸に見えているか。
*「消え口が揃っているか」:星の色が一斉に変化し、一斉に消えているかである。ただし、わざと消え口をずらしている花火もある。
*(追記) (追記ここまで)「消え口が揃っているか」:星の色が一斉に変化し、一斉に消えているかである。ただし、わざと消え口をずらしている花火もある。
* 星がまんべんなく広がり、歯抜けになっていないか。
* 星がまんべんなく広がり、歯抜けになっていないか。
* 星の発色が良く、はっきりとした色が出ているか。さらに、星をどのように配色するかは花火師の個性が発揮される重要なポイントである。
* 星の発色が良く、はっきりとした色が出ているか。さらに、星をどのように配色するかは花火師の個性が発揮される重要なポイントである。


=== 仕掛花火 ===
=== 仕掛花火 ===
{{右|
[[Image:Feuerwerk Ruhrort 3.jpg(削除) |240px (削除ここまで)|thumb|(削除) none (削除ここまで)|ナイアガラ(網仕掛) ドイツの[[デュースブルク]]市、2004年]]
[[Image:2006 Ojiya Festival 036.jpg(削除) |240px (削除ここまで)|thumb|(削除) none (削除ここまで)|スターマイン]]
}}
複数の花火を利用するなど作為的に仕掛けを施した花火。
複数の花火を利用するなど作為的に仕掛けを施した花火。
;枠仕掛
;(追記) (追記ここまで)枠仕掛
:[[速火線]]で連結した[[焔管]](えんかん)を、木や鉄パイプ等で文字や絵を型どった枠上に並べて配置し、点火によって焔管が一斉に[[燃焼]]することにより、数分程度[[文字]]や[[絵]]を浮かび上がらせるもの。
:(追記) (追記ここまで)[[速火線]]で連結した[[焔管]](えんかん)を、木や鉄パイプ等で文字や絵を型どった枠上に並べて配置し、点火によって焔管が一斉に[[燃焼]]することにより、数分程度[[文字]]や[[絵]]を浮かび上がらせるもの。
;網仕掛(ナイアガラ)
;(追記) (追記ここまで)網仕掛(ナイアガラ)
:速火線で連結した焔管を数〜数十メートルに渡り一列に吊し、点火によって焔管から火の粉が一斉に流れ落ちるもの。一部花火大会では2000mに及ぶものも存在する。[[ナイアガラ滝]]から。
:(追記) (追記ここまで)速火線で連結した焔管を数〜数十メートルに渡り一列に吊し、点火によって焔管から火の粉が一斉に流れ落ちるもの。一部花火大会では2000mに及ぶものも存在する。[[ナイアガラ滝]]から。
;スターマイン
;(追記) (追記ここまで)スターマイン
:打揚花火の玉や、星、笛等を順序よく配置し、速火線で連結し、次々と連続して打ち揚げるもの。枠仕掛けの最後に裏打ちとして使用されることもある。主に2号玉(約6cm)から4号玉(約14cm)の玉が用いられる。
:(追記) (追記ここまで)打揚花火の玉や、星、笛等を順序よく配置し、速火線で連結し、次々と連続して打ち揚げるもの。枠仕掛けの最後に裏打ちとして使用されることもある。主に2号玉(約6cm)から4号玉(約14cm)の玉が用いられる。
;立火仕掛
;(追記) (追記ここまで)立火仕掛
:星を連発で打ち揚げる「乱玉」、筒に詰めた火薬により火の粉を噴出させる「噴水」(別名「三国」)の二種がある。「噴水」のうち、手持ちや抱えたまま噴出させるものは「手筒」という。
:(追記) (追記ここまで)星を連発で打ち揚げる「乱玉」、筒に詰めた火薬により火の粉を噴出させる「噴水」(別名「三国」)の二種がある。「噴水」のうち、手持ちや抱えたまま噴出させるものは「手筒」という。
;車花火
;(追記) (追記ここまで)車花火
:円盤等の周りに火薬を詰めた筒を配置し、火薬の噴射推進力により円盤を回転させ、火の粉を円状に噴出させるもの。
:(追記) (追記ここまで)円盤等の周りに火薬を詰めた筒を配置し、火薬の噴射推進力により円盤を回転させ、火の粉を円状に噴出させるもの。
;流星(龍勢)、ロケット
;(追記) (追記ここまで)流星(龍勢)、ロケット
:竹筒等に火薬を詰めた筒を取り付け、火薬の噴射推進力により、上空へ打ち出すもの。
:(追記) (追記ここまで)竹筒等に火薬を詰めた筒を取り付け、火薬の噴射推進力により、上空へ打ち出すもの。
;ケーブル花火
;(追記) (追記ここまで)ケーブル花火
:ロケットを[[ロープ]]で吊し、火薬の噴射推進力によりロープに沿って走るもの。枠仕掛の点火用に使用されることもある。
:(追記) (追記ここまで)ロケットを[[ロープ]]で吊し、火薬の噴射推進力によりロープに沿って走るもの。枠仕掛の点火用に使用されることもある。
;海上自爆
;(追記) (追記ここまで)海上自爆
:花火を打ち上げるのではなく、海上に浮かべた筏などの台舟に「玉」を設置し、遠隔操作で点火するものである。本来、球形に展開する花火が海面上でしか開かず下半分は海面に映ったものとなるが、遠方から見るとあたかも普通の花火のように見える。近年の遠隔操作技術の向上により、各地で見られるようになった。
:(追記) (追記ここまで)花火を打ち上げるのではなく、海上に浮かべた筏などの台舟に「玉」を設置し、遠隔操作で点火するものである。本来、球形に展開する花火が海面上でしか開かず下半分は海面に映ったものとなるが、遠方から見るとあたかも普通の花火のように見える。近年の遠隔操作技術の向上により、各地で見られるようになった。


=== おもちゃ花火 ===
=== おもちゃ花火 ===
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かつては駄菓子屋さんなどで単品でも発売されていたが、現在では一つの種類の数本入りから、複数種類の花火100本くらいを詰め合わせにしたものが、晩春から初秋にかけて[[スーパーマーケット]]や[[ホームセンター]]、[[コンビニエンスストア]]などで売られている。
かつては駄菓子屋さんなどで単品でも発売されていたが、現在では一つの種類の数本入りから、複数種類の花火100本くらいを詰め合わせにしたものが、晩春から初秋にかけて[[スーパーマーケット]]や[[ホームセンター]]、[[コンビニエンスストア]]などで売られている。


;ねずみ花火
;(追記) (追記ここまで)ねずみ花火
:炎を吹き出すタイプのひも状の花火を、円形に組んだもの。火を点けて炎が吹き出すと重心に対して回転を与える向きの力がかかるため、地面に置かれた場合、高速に回転してその勢いで地面をはい回る。円形の炎がシュシュッと音を立ててはい回る様が[[ネズミ]]に喩えられたためにこの名がある。最後にパンとはじけるような仕掛けを施されたものが一般的。最近は使い方が分からない人が多く、やけどをする人が多いようである。
:(追記) (追記ここまで)炎を吹き出すタイプのひも状の花火を、円形に組んだもの。火を点けて炎が吹き出すと重心に対して回転を与える向きの力がかかるため、地面に置かれた場合、高速に回転してその勢いで地面をはい回る。円形の炎がシュシュッと音を立ててはい回る様が[[ネズミ]]に喩えられたためにこの名がある。最後にパンとはじけるような仕掛けを施されたものが一般的。最近は使い方が分からない人が多く、やけどをする人が多いようである。
;コマ花火
;(追記) (追記ここまで)コマ花火
:ねずみ花火の応用型で、本体が[[独楽]](こま)状になっている。ねずみ花火よりも高速に回転できるため、うなるような音を立てて地面上で回転する。
:(追記) (追記ここまで)ねずみ花火の応用型で、本体が[[独楽]](こま)状になっている。ねずみ花火よりも高速に回転できるため、うなるような音を立てて地面上で回転する。
;UFO花火
;(追記) (追記ここまで)UFO花火
:コマ花火の応用系。扇風機の様な小型のフィンがついているため回転と同時にフィンに風を受け上昇する。平らな所に置かないと予想しない方向に飛んだりするので、注意が必要。
:(追記) (追記ここまで)コマ花火の応用系。扇風機の様な小型のフィンがついているため回転と同時にフィンに風を受け上昇する。平らな所に置かないと予想しない方向に飛んだりするので、注意が必要。
(削除) [[Image: (削除ここまで)線香花火(削除) .jpg|thumb|240px|線香花火]] (削除ここまで)
(追記) ; (追記ここまで)線香花火
:(追記) (追記ここまで)日本の夏の情緒を代表する花火である。こよりや細い竹ひごの先端に火薬を付けた花火。火を付けると火薬が丸くなり、小さな火花を散らすようになる。燃え方に様々な名前が付いている。現在でも開発が行われている。最も長く安定させて燃えさせるには45度の角度に傾けた方が良いとも言われている。
;(削除) 線香 (削除ここまで)花火
;(追記) (追記ここまで)ロケット花火
:日本の夏の情緒を代表する花火である。こよりや細い竹ひごの先端に火薬を付けた花火。火を付けると火薬が丸くなり、小さな火花を散らすようになる。燃え方に様々な名前が付いている。現在でも開発が行われている。最も長く安定させて燃えさせるには45度の角度に傾けた方が良いとも言われている。
:(追記) (追記ここまで)打ち揚げ式の花火。[[瓶]]などを発射台にする。打ち揚げ後破裂するものと破裂しないものがある。破裂しない物の場合は打ち揚げ時の大きな音を出すように改良されているものが多い。
;ロケット花火
;(追記) (追記ここまで)こうもり花火
:打ち揚げ式の花火。[[瓶]]などを発射台にする。打ち揚げ後破裂するものと破裂しないものがある。破裂しない物の場合は打ち揚げ時の大きな音を出すように改良されているものが多い。
:(追記) (追記ここまで)基本的にはロケット花火と変わらないが、[[コウモリ]]のような[[羽]]がついており、真上に急上昇、柄が無いなどの特徴がある。地方によって名称の違いあり。
;こうもり花火
;(追記) (追記ここまで)パラシュート花火(袋物)
:基本的にはロケット花火と変わらないが、[[コウモリ]]のような[[羽]]がついており、真上に急上昇、柄が無いなどの特徴がある。地方によって名称の違いあり。
:(追記) (追記ここまで)かつて打揚花火として揚げられていたもの。昼花火の一種で、上空で破裂した玉の中に袋が入っており、万国旗やパラシュートが降りてくる仕組み。電線にひっかかるなどの障害が生じたため、現在では打揚花火としては全く使われず、おもちゃ花火で小さなものが若干生産されているのみである。1931年に細谷火工(現在ホソヤエンタープライズの名で花火部門が独立)によって製造されたものが始まりとされる。
;パラシュート花火(袋物)
;(追記) (追記ここまで)発破
:かつて打揚花火として揚げられていたもの。昼花火の一種で、上空で破裂した玉の中に袋が入っており、万国旗やパラシュートが降りてくる仕組み。電線にひっかかるなどの障害が生じたため、現在では打揚花火としては全く使われず、おもちゃ花火で小さなものが若干生産されているのみである。1931年に細谷火工(現在ホソヤエンタープライズの名で花火部門が独立)によって製造されたものが始まりとされる。
:(追記) (追記ここまで)長さ数センチの小型の花火。多くの場合複数の爆竹が導火線によって結びつけられており連続して爆発するようになっている。花火としての歴史は古く、もっとも古い種類の花火とする説もある。中国系文化圏では、[[旧正月]]などを祝うために使われる。別名、ダイナマイト。
;発破
;(追記) (追記ここまで)クラッカー
:長さ数センチの小型の花火。多くの場合複数の爆竹が導火線によって結びつけられており連続して爆発するようになっている。花火としての歴史は古く、もっとも古い種類の花火とする説もある。中国系文化圏では、[[旧正月]]などを祝うために使われる。別名、ダイナマイト。
:(追記) (追記ここまで)長さ10cm程度の小型花火。発破同様、音を楽しむ花火であるが発破とは異なり単体で使用する。導火線は無く、代わりに筒の先端に有る火薬が導火線の役目を果たしている。点火後5秒程度で破裂する。
;クラッカー
;(追記) 蛇 (追記ここまで)花火
:長さ10cm程度の小型花火。発破同様、音を楽しむ花火であるが発破とは異なり単体で使用する。導火線は無く、代わりに筒の先端に有る火薬が導火線の役目を果たしている。点火後5秒程度で破裂する。
:(追記) (追記ここまで)火をつけると[[ヘビ]]のように燃えかすが伸びる花火。色は黒。地方によって名称の違いあり。
;蛇花火
;(追記) (追記ここまで)煙花火(煙玉)
:火をつけると[[ヘビ]]のように燃えかすが伸びる花火。色は黒。地方によって名称の違いあり。
:(追記) (追記ここまで)[[球]]体をしたもの(玉の[[色]]はさまざま)。花火の一種。火をつけるとその名のとおり煙を吹く。殆どが色の付いた煙を出す。もっぱら花火の使われ方より、その特性から[[悪戯]]などに使われるのが非常に多い。地方によって名称の違いあり。
;煙花火(煙玉)
;(追記) (追記ここまで)[[癇癪玉|癇癪球]](かんしゃくだま)
:[[球]]体をしたもの(玉の[[色]]はさまざま)。花火の一種。火をつけるとその名のとおり煙を吹く。殆どが色の付いた煙を出す。もっぱら花火の使われ方より、その特性から[[悪戯]]などに使われるのが非常に多い。地方によって名称の違いあり。
:(追記) (追記ここまで)踏んだり、物に当てたりすると[[音]]がなる。[[パチンコ]]などで飛ばすことが多い。クラッカーボールと呼ぶ場合もある。
;[[癇癪玉|癇癪球]](かんしゃくだま)
:(追記) (追記ここまで)これを大型化したものが、異常時に線路上にセットし、列車が通過すると爆音を発して緊急停止させる[[信号雷管]]である。
:踏んだり、物に当てたりすると[[音]]がなる。[[パチンコ]]などで飛ばすことが多い。クラッカーボールと呼ぶ場合もある。
;(追記) (追記ここまで)[[紙火薬]]
:これを大型化したものが、異常時に線路上にセットし、列車が通過すると爆音を発して緊急停止させる[[信号雷管]]である。
:(追記) (追記ここまで)[[遊戯銃]]、あるいは陸上競技のスタート用のピストルなどに使用され、火薬部分に打撃が加わると発火し、火花と破裂音を放つ。小粒な火薬を赤い巻紙に等間隔で配置したものを'''巻玉火薬'''、ミシン目の入った赤色または黄色のシートにやや大きめの火薬を配置したものを'''平玉火薬'''と呼ぶ。大量にまとめて使われる危険性があるため、後述のキャップ火薬の普及により淘汰されつつある。
;[[紙火薬]]
;(追記) (追記ここまで)キャップ火薬
:[[遊戯銃]]、あるいは陸上競技のスタート用のピストルなどに使用され、火薬部分に打撃が加わると発火し、火花と破裂音を放つ。小粒な火薬を赤い巻紙に等間隔で配置したものを'''巻玉火薬'''、ミシン目の入った赤色または黄色のシートにやや大きめの火薬を配置したものを'''平玉火薬'''と呼ぶ。大量にまとめて使われる危険性があるため、後述のキャップ火薬の普及により淘汰されつつある。
:(追記) (追記ここまで)主に遊戯銃に使用される、[[プラスチック]]製のキャップに紙火薬同様の火薬を詰めたもの。過剰装てんなどのおそれがなく、紙火薬より取り扱いが容易かつ発火も確実である。特に[[モデルガン]]に使用されるものは、作動を確実にするために厳密に調整されており、価格も高い。
;キャップ火薬
:主に遊戯銃に使用される、[[プラスチック]]製のキャップに紙火薬同様の火薬を詰めたもの。過剰装てんなどのおそれがなく、紙火薬より取り扱いが容易かつ発火も確実である。特に[[モデルガン]]に使用されるものは、作動を確実にするために厳密に調整されており、価格も高い。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
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また[[17世紀]]になるとポーランドやスウェーデン、デンマークなどに花火学校が設立され、体系的な知識を有す専門的な花火師集団が形成されていった。イギリスの[[ジェームス1世]]はデンマークより技術者を招聘し、娘の[[エリザベス]]の結婚式に合わせ盛大に催された。また[[1672年]]には[[ウリッジ兵器廠]]に花火研究所が設立され、[[1683年]]には花火に関するテキストが刊行されるなど、花火技術は漸次発展していったのである。
また[[17世紀]]になるとポーランドやスウェーデン、デンマークなどに花火学校が設立され、体系的な知識を有す専門的な花火師集団が形成されていった。イギリスの[[ジェームス1世]]はデンマークより技術者を招聘し、娘の[[エリザベス]]の結婚式に合わせ盛大に催された。また[[1672年]]には[[ウリッジ兵器廠]]に花火研究所が設立され、[[1683年]]には花火に関するテキストが刊行されるなど、花火技術は漸次発展していったのである。



=== 日本の花火の歴史 ===
=== 日本の花火の歴史 ===
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== 伝統花火 ==
== 伝統花火 ==
主に歴史の有る花火を紹介する。この中には手筒花火の様に地方公演も行うなど地域交流の一つともなっている物もある。
主に歴史の有る花火を紹介する。この中には手筒花火の様に地方公演も行うなど地域交流の一つともなっている物もある。
(削除) ===== (削除ここまで)松下流綱火(茨城伊奈)(削除) ===== (削除ここまで)
別名を'''からくり人形仕掛花火'''ともいう。[[1603年]]、小張城主となった松下石見守重綱が戦勝祝いなど陣中で行ったのが初まりとされる。江戸時代になると火難除けと五穀豊穣を祈って愛宕神社に奉納するようになった。


(追記) ; (追記ここまで)松下流綱火(茨城伊奈)
小張松下流綱火は民族芸能の人形芝居と花火を組み合わせた珍しい行事であり、高さ10m程度の柱を3本立て、3本の大綱を中心に綱を張り巡らし、人形を操作するための櫓を組み、お囃子に合わせて人形を操りながら仕掛け花火で人形の姿を照らすというものである。
(追記) : (追記ここまで)別名を'''からくり人形仕掛花火'''ともいう。[[1603年]]、小張城主となった松下石見守重綱が戦勝祝いなど陣中で行ったのが初まりとされる。江戸時代になると火難除けと五穀豊穣を祈って愛宕神社に奉納するようになった。

(追記) : (追記ここまで)小張松下流綱火は民族芸能の人形芝居と花火を組み合わせた珍しい行事であり、高さ10m程度の柱を3本立て、3本の大綱を中心に綱を張り巡らし、人形を操作するための櫓を組み、お囃子に合わせて人形を操りながら仕掛け花火で人形の姿を照らすというものである。
上演外題は[[源平盛衰記]]や[[桃太郎]]、[[安珍清姫日高川場]]などであり、お囃子も'''松下'''以外にも'''巫女舞'''、'''繰こみ'''、'''三番臾'''など外題によって様々である。<br/>
(追記) : (追記ここまで)上演外題は[[源平盛衰記]]や[[桃太郎]]、[[安珍清姫日高川場]]などであり、お囃子も'''松下'''以外にも'''巫女舞'''、'''繰こみ'''、'''三番臾'''など外題によって様々である。<br/>
人形は外題により上演ごとに藁を束ねたものを使用する。また仕掛け花火の火薬の調合は、[[1807年]]の『'''万華火本'''』と称される文書が現存しており、それに従った製法が守られている。
人形は外題により上演ごとに藁を束ねたものを使用する。また仕掛け花火の火薬の調合は、[[1807年]]の『'''万華火本'''』と称される文書が現存しており、それに従った製法が守られている。


(削除) ===== (削除ここまで)高岡流綱火(茨城常総)(削除) ===== (削除ここまで)
(追記) ; (追記ここまで)高岡流綱火(茨城常総)
別名を'''あやつり人形仕掛花火'''とも言う。その歴史は古く[[慶長|慶長年間]]から続いており、それを中止すると村内は不幸に見舞われると言われている。(削除) <br/> (削除ここまで)
(追記) : (追記ここまで)別名を'''あやつり人形仕掛花火'''とも言う。その歴史は古く[[慶長|慶長年間]]から続いており、それを中止すると村内は不幸に見舞われると言われている。
その昔、田僕から舞い降りた紅黒二匹の蜘蛛が巣を作るのを見て編み出したとの伝説がある。現在は高岡地区に済む長男だけで組織される'''更進団'''により伝統が守られている。
(追記) : (追記ここまで)その昔、田僕から舞い降りた紅黒二匹の蜘蛛が巣を作るのを見て編み出したとの伝説がある。現在は高岡地区に済む長男だけで組織される'''更進団'''により伝統が守られている。

=====秩父龍勢花火(埼玉秩父)=====
天正年間に始まったといわれる秩父市下吉田、椋神社秋の大祭に奉納される手造りの花火。長さ約15mのロケット花火が300〜500mの高さまで打ち上げる。


(削除) =====三河手筒 (削除ここまで)花火((削除) 愛知豊橋・東三河 (削除ここまで))(削除) ===== (削除ここまで)
(追記) ; 秩父龍勢 (追記ここまで)花火((追記) 埼玉秩父 (追記ここまで))
(追記) : (追記ここまで)天正年間に始まったといわれる秩父市下吉田、椋神社秋の大祭に奉納される手造りの花火。長さ約15mのロケット花火が300〜500mの高さまで打ち上げる。
直径約10センチ、長さは70〜80センチの青竹の節をくりぬき、周囲を麻縄で巻きつけた手筒を使用した花火である。氏神に奉納する前日に内部には火薬をたたき詰め、奉納の当日は若衆が脇腹に抱えて点火する。すると炎が時には10メートルを超えて噴出すという勇壮なものである。


(削除) ===== (削除ここまで)(削除) 力雄煙 (削除ここまで)火((削除) 岐阜長森 (削除ここまで))(削除) ===== (削除ここまで)
(追記) ; 三河 (追記ここまで)(追記) 筒花 (追記ここまで)火((追記) 愛知豊橋・東三河 (追記ここまで))
(追記) : (追記ここまで)直径約10センチ、長さは70〜80センチの青竹の節をくりぬき、周囲を麻縄で巻きつけた手筒を使用した花火である。氏神に奉納する前日に内部には火薬をたたき詰め、奉納の当日は若衆が脇腹に抱えて点火する。すると炎が時には10メートルを超えて噴出すという勇壮なものである。
毎年5月、9月、11月に方策を祈って[[手力雄命]](たぢからおのみこと。手力男命とも)に奉納する花火である。神輿に取り付けた'''手筒花火'''や、'''舞火'''、'''滝花火'''などの種類がある。


; 手力雄煙火(岐阜長森)
=====流星(滋賀米原・近江他)=====
(追記) : (追記ここまで)毎年5月、9月、11月に方策を祈って[[手力雄命]](たぢからおのみこと。手力男命とも)に奉納する花火である。神輿に取り付けた'''手筒花火'''や、'''舞火'''、'''滝花火'''などの種類がある。
関が原の合戦の際、関が原から[[石田三成]]が本陣を構えた佐和山まで狼煙花火で連絡を取っていたのを真似て今日に伝えたと言われている。(削除) <br/> (削除ここまで)
流星で使用されているのは日本の伝統的な黒色火薬であるが、集落ごとに配合が異なり流派を形成している。


(削除) =====篠田の花火 (削除ここまで)(滋賀近江(削除) 八幡 (削除ここまで))(削除) ===== (削除ここまで)
(追記) ; 流星 (追記ここまで)(滋賀(追記) 米原・ (追記ここまで)近江(追記) 他 (追記ここまで))
(追記) : (追記ここまで)関が原の合戦の際、関が原から[[石田三成]]が本陣を構えた佐和山まで狼煙花火で連絡を取っていたのを真似て今日に伝えたと言われている。
江戸中期に起源を持つ花火である。硝石と[[明礬]]を配合した上で糊を加え、板に絵や文字を描き、それを櫓に取り付けて火を放つというものである。
(追記) : (追記ここまで)流星で使用されているのは日本の伝統的な黒色火薬であるが、集落ごとに配合が異なり流派を形成している。


(削除) ===== (削除ここまで)花火(削除) 陣屋 (削除ここまで)(滋賀(削除) 長浜 (削除ここまで))(削除) ===== (削除ここまで)
(追記) ; 篠田の (追記ここまで)花火(滋賀(追記) 近江八幡 (追記ここまで))
(追記) : (追記ここまで)江戸中期に起源を持つ花火である。硝石と[[明礬]]を配合した上で糊を加え、板に絵や文字を描き、それを櫓に取り付けて火を放つというものである。


<!--花火陣屋(滋賀長浜)-->
=====成羽愛宕神社奉納花火(岡山成羽)=====
[[1704年]]に成羽藩主の[[山崎義方]]が愛宕神社の勧請のための奉納花火を催したことに由来する花火大会である。
(追記) ; 成羽愛宕神社奉納花火(岡山成羽) (追記ここまで)
(追記) : (追記ここまで)[[1704年]]に成羽藩主の[[山崎義方]]が愛宕神社の勧請のための奉納花火を催したことに由来する花火大会である。


== 花火大会 ==
== 花火大会 ==
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* '''[[長岡まつり]]大花火大会''' ([[新潟県]][[長岡市]]、8月2日・3日、二日間で約2万発) - [[信濃川]]河川敷で開催され「日本一の大花火」と称される。正三尺玉(30号玉)や10号早打ち100連発<!--開始当初は80連発。翌年から1発ずつ増やされまもなく(2006年で)100発に達する-->など。[[上越新幹線]]や[[信越本線|信越線]]など臨時列車が増発される。[[越後三大花火|越後三大花火大会]]のひとつ。約70〜80万人の人出。
* '''[[長岡まつり]]大花火大会''' ([[新潟県]][[長岡市]]、8月2日・3日、二日間で約2万発) - [[信濃川]]河川敷で開催され「日本一の大花火」と称される。正三尺玉(30号玉)や10号早打ち100連発<!--開始当初は80連発。翌年から1発ずつ増やされまもなく(2006年で)100発に達する-->など。[[上越新幹線]]や[[信越本線|信越線]]など臨時列車が増発される。[[越後三大花火|越後三大花火大会]]のひとつ。約70〜80万人の人出。
* [[片貝まつり]]浅原神社秋季大祭奉納煙火(新潟県[[小千谷市]]、9月9日・10日)-日本国内で唯一[[正四尺玉|四尺玉]](40号玉)の打ち揚げがある。また、日本で唯一の「昼間の三尺玉」の打ち揚げもある。[[越後三大花火|越後三大花火大会]]のひとつ。海岸や川原ではなく丘陵の上で打ち上げられる。
* [[片貝まつり]]浅原神社秋季大祭奉納煙火(新潟県[[小千谷市]]、9月9日・10日)-日本国内で唯一[[正四尺玉|四尺玉]](40号玉)の打ち揚げがある。また、日本で唯一の「昼間の三尺玉」の打ち揚げもある。[[越後三大花火|越後三大花火大会]]のひとつ。海岸や川原ではなく丘陵の上で打ち上げられる。
* [[ぎおん柏崎まつり]]海の花火大会(新潟県[[柏崎市]]、約1万発) - [[越後三大花火|越後三大花火大会]]のひとつ。海中空スターマイン・日本唯一の海上三尺玉など。尺玉(10号玉)300連発は約7分間にも及び[[本州]][[日本海]]側最大規模。(削除) (削除ここまで)
* [[ぎおん柏崎まつり]]海の花火大会(新潟県[[柏崎市]]、約1万発) - [[越後三大花火|越後三大花火大会]]のひとつ。海中空スターマイン・日本唯一の海上三尺玉など。尺玉(10号玉)300連発は約7分間にも及び[[本州]][[日本海]]側最大規模。
* [[諏訪湖祭湖上花火大会]]([[長野県]][[諏訪市]]、毎年[[8月15日]]、約4万発(2005年))(削除) (削除ここまで) - 観衆は約45万人。水上スターマインが有名。輸送には普段首都圏で使用されている[[国鉄201系電車|201系]]電車による臨時列車が増発される。日本第2位かつ湖上での花火大会としては日本最大。
* [[諏訪湖祭湖上花火大会]]([[長野県]][[諏訪市]]、毎年[[8月15日]]、約4万発(2005年)) - 観衆は約45万人。水上スターマインが有名。輸送には普段首都圏で使用されている[[国鉄201系電車|201系]]電車による臨時列車が増発される。日本第2位かつ湖上での花火大会としては日本最大。
* [[全国新作花火競技大会]](長野県諏訪市、9月第1週、約1万7千発)- 観衆は約30万人。花火師各々がテーマを決め、そのテーマに沿って作られた新作花火を、テーマに沿った曲にあわせて打ち上げる。新作もの限定の競技会であり、目新しい花火を見ることができる。大会の最後には諏訪湖花火名物の水上スターマインも打ち上げられる。
* [[全国新作花火競技大会]](長野県諏訪市、9月第1週、約1万7千発)- 観衆は約30万人。花火師各々がテーマを決め、そのテーマに沿って作られた新作花火を、テーマに沿った曲にあわせて打ち上げる。新作もの限定の競技会であり、目新しい花火を見ることができる。大会の最後には諏訪湖花火名物の水上スターマインも打ち上げられる。
* [[長野えびす講煙火大会]](長野県[[長野市]]、[[11月23日]]、約4000発)
* [[長野えびす講煙火大会]](長野県[[長野市]]、[[11月23日]]、約4000発)
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* [[西日本大濠花火大会]]([[福岡県]][[福岡市]][[中央区 (福岡市)|中央区]]、[[8月1日]]、6000発) - [[大濠公園]]で行なわれる。市街地のビルでは見えるところが多く、また[[NHK福岡放送局]]も大濠公園の近くにあるため中継する。当日は最寄の[[福岡市地下鉄空港線]]・[[大濠公園駅]]は大変混雑する。[[七隈線]]開業後は[[六本松駅]]へ誘導する。[[西日本新聞社]]・[[コカ・コーラウエストジャパン]]などが協賛している。
* [[西日本大濠花火大会]]([[福岡県]][[福岡市]][[中央区 (福岡市)|中央区]]、[[8月1日]]、6000発) - [[大濠公園]]で行なわれる。市街地のビルでは見えるところが多く、また[[NHK福岡放送局]]も大濠公園の近くにあるため中継する。当日は最寄の[[福岡市地下鉄空港線]]・[[大濠公園駅]]は大変混雑する。[[七隈線]]開業後は[[六本松駅]]へ誘導する。[[西日本新聞社]]・[[コカ・コーラウエストジャパン]]などが協賛している。
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*[[足立区]]の花火大会(足立の花火大会)は、歴史(大正年間創始)、規模(4号玉13000発)ともに、他の花火大会と並び称せられる大会には見えないので、どんな点が「代表的」なのか(洞爺湖のように日数が多いとか、熱海のように海上で大規模に行われるとか)明示したうえで復活させてください。
*(追記) (追記ここまで)[[足立区]]の花火大会(足立の花火大会)は、歴史(大正年間創始)、規模(4号玉13000発)ともに、他の花火大会と並び称せられる大会には見えないので、どんな点が「代表的」なのか(洞爺湖のように日数が多いとか、熱海のように海上で大規模に行われるとか)明示したうえで復活させてください。
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その他、全国各地で行われる花火大会については、[[日本の花火大会一覧]]を参照。
その他、全国各地で行われる花火大会については、[[日本の花火大会一覧]]を参照。
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=== 花火大会に向かうにあたって ===
=== 花火大会に向かうにあたって ===
花火大会は無料で見られる事が多く、ボランティアの力に頼っている事も多いため、感謝をしつつマナーを意識して楽しく見物したい。
花火大会は無料で見られる事が多く、ボランティアの力に頼っている事も多いため、感謝をしつつマナーを意識して楽しく見物したい。
*混雑する会場で見物する場合、立派な椅子を用いると後方の見物人の視界を遮り、トラブルの素になる。座布団等を用意したい。
*(追記) (追記ここまで)混雑する会場で見物する場合、立派な椅子を用いると後方の見物人の視界を遮り、トラブルの素になる。座布団等を用意したい。
*雨の場合は傘ではなく雨合羽、花火の屑を避ける場合も傘ではなく防塵メガネ等を用意したい。
*(追記) (追記ここまで)雨の場合は傘ではなく雨合羽、花火の屑を避ける場合も傘ではなく防塵メガネ等を用意したい。
*場所取りは、人数分以上に広く取り過ぎず、譲り合いで。
*(追記) (追記ここまで)場所取りは、人数分以上に広く取り過ぎず、譲り合いで。
*混雑した状況では、喫煙も迷惑になる場合が多い。
*(追記) (追記ここまで)混雑した状況では、喫煙も迷惑になる場合が多い。
*道路交通が混雑するため、なるべく公共交通機関を利用したい。自家用車で来るとドライバーは飲酒も出来ない。
*(追記) (追記ここまで)道路交通が混雑するため、なるべく公共交通機関を利用したい。自家用車で来るとドライバーは飲酒も出来ない。
*トイレが不足する事が多いため、飲食はペースを考えながら。
*(追記) (追記ここまで)トイレが不足する事が多いため、飲食はペースを考えながら。
*宴会をする場合などは、花火会場から離れた場所の方が、花火が遠い点を差し引いても、快適な場合が多い。
*(追記) (追記ここまで)宴会をする場合などは、花火会場から離れた場所の方が、花火が遠い点を差し引いても、快適な場合が多い。
*人混みで押し合わない、ごみを放置しない。
*(追記) (追記ここまで)人混みで押し合わない、ごみを放置しない。
*帰りは騒音に注意して。
*(追記) (追記ここまで)帰りは騒音に注意して。


== 花火の日 ==
== 花火の日 ==
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== 花火と事故 ==
== 花火と事故 ==
花火の事故としては花火工場における製造過程での事故と花火大会における実演時の事故とに大きく分けられる。花火大会における事故は、花火の危険性だけでなく多くの観客が集まるために起こりうる事故を防ぐために事前にさまざまな予防措置が運営側によって施されるようになっているが、防ぎ切れていない。
花火の事故としては花火工場における製造過程での事故と花火大会における実演時の事故とに大きく分けられる。花火大会における事故は、花火の危険性だけでなく多くの観客が集まるために起こりうる事故を防ぐために事前にさまざまな予防措置が運営側によって施されるようになっているが、防ぎ切れていない。
また、家庭で行なわれる花火でも、火薬の危険性を十分認識していない児童が遊戯の主体であるため、取り扱い時の不注意や、ふざけて人に向けるなど危険な行為を行なうことによって、事故を起こしがちである。また、遊戯後の火の不始末による火災の危険性もある。<br>家庭で花火をするときは、バケツなどに水を汲むなどしていつでも消火できる環境にして遊び、燃え尽きた後の花火はきちんと処理すること。また、小さい子どもだけで花火をするのは避けること。
また、家庭で行なわれる花火でも、火薬の危険性を十分認識していない児童が遊戯の主体であるため、取り扱い時の不注意や、ふざけて人に向けるなど危険な行為を行なうことによって、事故を起こしがちである。また、遊戯後の火の不始末による火災の危険性もある。<br(追記) / (追記ここまで)>家庭で花火をするときは、バケツなどに水を汲むなどしていつでも消火できる環境にして遊び、燃え尽きた後の花火はきちんと処理すること。また、小さい子どもだけで花火をするのは避けること。


従来から花火の事故は多くあったが、統計が残っているのは1950年代ごろからである。1950年代から1960年代にかけては花火工場の爆発事故が多く、毎年10名以上の死者が出ていた時代もあった。多くは花火工場が爆発し従業員が死亡するというものだったが、近隣の建造物や一般人の生命に危害を及ぼしたものもあり、これらの事故により花火製造に関する規制は徐々に厳しくなった。ただし、安全な種類の火薬を用い、保管量を守れば、そのような事故の大部分は防げたはずだという主張もある。
従来から花火の事故は多くあったが、統計が残っているのは1950年代ごろからである。1950年代から1960年代にかけては花火工場の爆発事故が多く、毎年10名以上の死者が出ていた時代もあった。多くは花火工場が爆発し従業員が死亡するというものだったが、近隣の建造物や一般人の生命に危害を及ぼしたものもあり、これらの事故により花火製造に関する規制は徐々に厳しくなった。ただし、安全な種類の火薬を用い、保管量を守れば、そのような事故の大部分は防げたはずだという主張もある。
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=== 火災・爆発など ===
=== 火災・爆発など ===
*玩具問屋爆発事故(1955年8月1日)
*(追記) (追記ここまで)玩具問屋爆発事故(1955年8月1日)
*:東京都墨田区厩橋で、おもちゃ花火問屋が爆発。死者18名。
*:(追記) (追記ここまで)東京都墨田区厩橋で、おもちゃ花火問屋が爆発。死者18名。
*[[東京宝塚劇場]]火災事故(1958年)
*(追記) (追記ここまで)[[東京宝塚劇場]]火災事故(1958年)
*:無許可で演出のために使われた花火が引火。劇団員3名が死亡。以後劇場での花火の使用に厳しい規制がかけられる。特に東京都内では全面禁止。(1985年に一部規制緩和)
*:(追記) (追記ここまで)無許可で演出のために使われた花火が引火。劇団員3名が死亡。以後劇場での花火の使用に厳しい規制がかけられる。特に東京都内では全面禁止。(1985年に一部規制緩和)
*長野県花火工場爆発事故(1959年)
*(追記) (追記ここまで)長野県花火工場爆発事故(1959年)
*:花火工場に近接した小学校校庭で体操をしていた小学6年生児童が爆風で死亡。花火製造に規制がかけられる一因となる。
*:(追記) (追記ここまで)花火工場に近接した小学校校庭で体操をしていた小学6年生児童が爆風で死亡。花火製造に規制がかけられる一因となる。
*横浜花火大会暴発事故(1989年)
*(追記) (追記ここまで)横浜花火大会暴発事故(1989年)
*:山下公園近くの沖合いで打ち揚げていた花火の火が他の花火に引火。花火師2名が焼死。
*:(追記) (追記ここまで)山下公園近くの沖合いで打ち揚げていた花火の火が他の花火に引火。花火師2名が焼死。
*[[鹿児島県]]南国花火製造所爆発事故([[2003年]](平成15年)[[4月11日]])
*(追記) (追記ここまで)[[鹿児島県]]南国花火製造所爆発事故([[2003年]](平成15年)[[4月11日]])
*:煙火製造工場内の配合所、火薬類一時置場を含む複数箇所で爆発が発生、10人死亡。この事故により法令が改正され、雷薬などの配合工程において導電性のある器具の使用義務が定められたほか、この工程における停滞量・人数が従来より縮小され、原材料に使われる金属の保管場所は危険区域外へ設置しなければならなくなった。
*:(追記) (追記ここまで)煙火製造工場内の配合所、火薬類一時置場を含む複数箇所で爆発が発生、10人死亡。この事故により法令が改正され、雷薬などの配合工程において導電性のある器具の使用義務が定められたほか、この工程における停滞量・人数が従来より縮小され、原材料に使われる金属の保管場所は危険区域外へ設置しなければならなくなった。


=== その他・花火大会に絡む事故 ===
=== その他・花火大会に絡む事故 ===
*両国橋落下事故(1879年)
*(追記) (追記ここまで)両国橋落下事故(1879年)
*:両国川開きの際、混み合う見物人により橋が崩れ、花火は途中中止となる。
*:(追記) (追記ここまで)両国川開きの際、混み合う見物人により橋が崩れ、花火は途中中止となる。
*萬代橋事件(1948年8月23日)
*(追記) (追記ここまで)萬代橋事件(1948年8月23日)
*:「[[新潟まつり]]」の前身にあたる「川開き」の花火大会の際、打ち上がり始めたスターマインを見ようと、観衆が一斉に[[萬代橋]]下流側の欄干に殺到し欄干が落下、約100名の観衆が信濃川に転落。死者11名、重軽傷者29名。これ以降、花火大会の際には萬代橋を含む信濃川に架かる橋梁上での立ち止まっての花火見物は禁止されている。
*:(追記) (追記ここまで)「[[新潟まつり]]」の前身にあたる「川開き」の花火大会の際、打ち上がり始めたスターマインを見ようと、観衆が一斉に[[萬代橋]]下流側の欄干に殺到し欄干が落下、約100名の観衆が信濃川に転落。死者11名、重軽傷者29名。これ以降、花火大会の際には萬代橋を含む信濃川に架かる橋梁上での立ち止まっての花火見物は禁止されている。
*[[明石花火大会歩道橋事故]](2001年7月21日)
*(追記) (追記ここまで)[[明石花火大会歩道橋事故]](2001年7月21日)
*:花火そのものによる事故ではないが、花火大会の観客同士が歩道橋でもまれて死傷者が出た。([[大蔵海岸#事故]]も参照のこと)
*:(追記) (追記ここまで)花火そのものによる事故ではないが、花火大会の観客同士が歩道橋でもまれて死傷者が出た。([[大蔵海岸#事故]]も参照のこと)


== 花火の関連する作品 ==
== 花火の関連する作品 ==
*王宮の花火の音楽([[ジョージ・フレデリック・ヘンデル|ヘンデル]])
*(追記) (追記ここまで)王宮の花火の音楽([[ジョージ・フレデリック・ヘンデル|ヘンデル]])
*花火([[クロード・ドビュッシー]]の前奏曲集第二巻の12曲目)
*(追記) (追記ここまで)花火([[クロード・ドビュッシー]]の前奏曲集第二巻の12曲目)
*花火([[イーゴリ・ストラヴィンスキー]])
*(追記) (追記ここまで)花火([[イーゴリ・ストラヴィンスキー]])
*花火 ([[aiko]]の3枚目のSingle)
*(追記) (追記ここまで)花火 ([[aiko]]の3枚目のSingle)
*[[こころ_(朝ドラ)|こころ]]([[日本放送協会|NHK]][[NHK朝の連続テレビ小説|連続テレビ小説]])
*(追記) (追記ここまで)[[こころ_(朝ドラ)|こころ]]([[日本放送協会|NHK]][[NHK朝の連続テレビ小説|連続テレビ小説]])
*FANTAVISION([[プレイステーション2|PS2]]用[[ゲームソフト]]、[[パズル]])
*(追記) (追記ここまで)FANTAVISION([[プレイステーション2|PS2]]用[[ゲームソフト]]、[[パズル]])
*ドンちゃんパズル 花火でドーン!([[ゲームボーイアドバンス]]用ゲームソフト、パズル)
*(追記) (追記ここまで)ドンちゃんパズル 花火でドーン!([[ゲームボーイアドバンス]]用ゲームソフト、パズル)
*花火百景(PS2用ゲームソフト、[[パチスロ]][[シミュレータ]])
*(追記) (追記ここまで)花火百景(PS2用ゲームソフト、[[パチスロ]][[シミュレータ]])
*花火職人になろう([[Microsoft Windows|ウィンドウズ]]用ゲームソフト、花火シミュレータ)
*(追記) (追記ここまで)花火職人になろう([[Microsoft Windows|ウィンドウズ]]用ゲームソフト、花火シミュレータ)
*花火職人になろう2(PS2用ゲームソフト、花火シミュレータ)
*(追記) (追記ここまで)花火職人になろう2(PS2用ゲームソフト、花火シミュレータ)
*[[打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?]]([[ドラマ]]「[[If もしも]]」、[[岩井俊二]]監督)
*(追記) (追記ここまで)[[打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?]]([[ドラマ]]「[[If もしも]]」、[[岩井俊二]]監督)
*[[天国の本屋〜恋火]] ([[竹内結子]]主演)
*(追記) (追記ここまで)[[天国の本屋〜恋火]] ([[竹内結子]]主演)


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[パイロテクニクス]]
*(追記) (追記ここまで)[[パイロテクニクス]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
{{Commons|Category:Fireworks|花火}}
{{Commons|Category:Fireworks|花火}}
*[http://www.hanabistore.com/ 花火のお店(削除) (削除ここまで)立岩商店]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.hanabistore.com/ 花火のお店(追記) (追記ここまで)立岩商店]
*[http://www.hanabisi.net/ 花火師ネット]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.hanabisi.net/ 花火師ネット]
*[http://www.hanabi-jpa.jp/ 日本煙火協会]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.hanabi-jpa.jp/ 日本煙火協会]
*[http://www.city.nagaoka.niigata.jp/dpage/kankou/maturi/ 長岡まつり協議会]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.city.nagaoka.niigata.jp/dpage/kankou/maturi/ 長岡まつり協議会]
*[http://www.obako.or.jp/kaigisho/01_hanabi/01_hanabi.htm 全国花火競技大会] (大曲の花火)
*(追記) (追記ここまで)[http://www.obako.or.jp/kaigisho/01_hanabi/01_hanabi.htm 全国花火競技大会] (大曲の花火)
*[http://www.suwako-hanabi.com/ 信州諏訪湖の花火](諏訪湖祭実行委員会)
*(追記) (追記ここまで)[http://www.suwako-hanabi.com/ 信州諏訪湖の花火](諏訪湖祭実行委員会)
*[http://www.yodohanabi.com/ 平成淀川花火大会運営委員会]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.yodohanabi.com/ 平成淀川花火大会運営委員会]
*(追記) (追記ここまで)[http://hanabi.yahoo.co.jp/ Yahoo!Japan花火特集2006]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.souke-kagiya.co.jp/ 日本初の花火屋 宗家花火鍵屋]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.innovative.jp/2006/0607.html 鍵屋15代目インタビュー(イノベーティブワン)]
*(追記) (追記ここまで)[http://www.hanabishow.com/ 印旛火工-花火ショードットコム]


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*[http://hanabi.yahoo.co.jp/ Yahoo!Japan花火特集2006]
*[http://www.souke-kagiya.co.jp/ 日本初の花火屋 宗家花火鍵屋]
*[http://www.innovative.jp/2006/0607.html 鍵屋15代目インタビュー(イノベーティブワン)]
*[http://www.hanabishow.com/ 印旛火工-花火ショードットコム]



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[[nl:Vuurwerk]]
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2007年1月13日 (土) 15:05時点における版

このテンプレート(Template:Theotheruses)は廃止されました。「Template:Otheruses」を使用してください。
曖昧さ回避 この項目では、火薬による炎色反応について説明しています。その他の用法については「花火 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
打ち揚げ花火

花火(はなび)とは、火薬金属の粉末を混ぜて包んだものに火を付け、燃焼・破裂時の音や火花の色などを鑑賞するためのもの。火花に色をつけるために金属の炎色反応を利用しており、混ぜ合わせる金属の種類によってさまざまな色合いの火花を出すことができる。

概説

多くの場合は火薬が爆発・燃焼した時に飛び散る火の粉の色や形を楽しむが、ロケット花火やへび花火、パラシュート花火のように、火薬の燃焼以外を楽しむものもある。

日本では、の夜の風物詩とされている。一部の自治体では大規模な花火の打ち揚げを「花火大会」と称して行っている。大会の時期は7、8月に集中し、これが旧暦では秋にあたるため、俳句では季語になっている。

花火大会のほか、イベントなどの開催を告げるため、また、祝砲のかわりにも使われる。なお、演劇や映画などで演出や効果の一環として流される煙(スモーク)や、パーティーなどで音とともに紙テープなどが飛ぶクラッカーも、法令上、花火(煙火)に含まれる。

日本では「火薬類取締法」により製造から消費までが規制されている。打揚花火を揚げるには、俗に花火師と呼ばれる「煙火打揚従事者」の資格が必要で、一般人の取り扱いは事実上不可能に近い。

花火の種類

打ち揚げ花火 足立区の花火大会にて
三尺玉(長岡まつり)
ファイル:Nagaoka sanjaku 20041114.jpg
花火打ち揚げ筒のモニュメント(長岡駅前)
ナイアガラ(網仕掛) ドイツのデュースブルク市、2004年
スターマイン
線香花火

日本では、大きく分け、取り扱いや打ち揚げに免許が必要な大型の打揚花火(法令上の用語は煙火)と、玩具店などで販売され、家庭などで消費される小型のおもちゃ花火(法令上の用語は玩具花火)に分けられる。法令上は、花火と煙火は異なるものを指すことになるが、煙火という用語は一般的な用語でないため、本項目内では花火に統一する。日本煙火協会サイト内でも、一般向けの表記は「花火」にほぼ統一されている。

打揚花火

「玉」とよばれる紙製の球体に「星」とよばれる火薬の玉を詰めて打ち揚げる花火である。打ち揚げにも火薬を用いる。打ち揚げ時と同時に導火線に点火され、所定の高さに到達すると、導火線が燃え尽きて玉内部の割火薬に点火されて「玉」が破裂し、「星」が飛散する。このとき「星」には、光の尾を引きながら燃焼するもの、落下途中で破裂するもの、色が変化するものなど様々なタイプがある。「玉」の内部に「星」を均一に詰めることが重要であるが、詳細な技術は花火師の秘伝とされる。

日本の打揚花火は、打ち揚げ時に光が同心円状に広がるものが多く、花火玉そのものの形も球形をしている。これに対し、日本国外の花火は打ち揚げても円状にはならず、花火そのものの形も円筒形をしている。円筒形の花火は、球形に比べ、火薬量などを増やすことができ、華やかな光や色を出すことが可能であるが、破裂途中で色の変化をさせることは困難だとされる。かつて、日本の花火も同心円状に広がるものの製造は困難で、一部の武家花火師のみの秘伝とされていたといわれるが、明治期に鍵屋十二代目弥兵衛が技術を取得し、以後、円形の花火が多く作られるようになったとされる。

打揚花火は「割物」、「ポカ物」、「型物」などに分類される。

  • 「割物」は代表的な打揚花火で、破裂したときに星が球状に飛散するものである。中でも星がの花のように尾を引いて広がるものを「菊物」、尾を引かないものを牡丹に喩えて「ボタン物」とよぶ。また、二重の球状に広がるものを「芯物」という。
  • 「ポカ物」は星が飛散しないもので、ランダムな方向に星が飛んでいく「蜂」などがある。
  • 「型物」は「割物」の変形で、土星などの形に星が飛散するものである。

伝統的に打揚花火の「玉」の大きさはであらわされる。直径約6.06cmの二寸玉(2号玉)から直径約60.6cmの二尺玉(20号玉)、さらに三尺玉(30号玉)、四尺玉(40号玉)まである。二尺玉は直径約500m程度、世界最大といわれている四尺玉は直径約800m程度まで広がる。ただし、この号数表記は打ち揚げ筒の太さであって、実際の花火玉の直径はこれよりも若干小さくなる。具体的には、20号玉の直径は60cmではなく約57cmである。

代表的な打揚花火である「割物」の鑑賞のポイントとして以下のようなものがある。

  • 「玉の座りがしっかりしているか」:玉が昇りつめた点で開いていることを「玉の座りがしっかりしている」という。きれいに広がるための重要なポイントである。
  • 「盆が取れているか」:星がのように真ん丸に見えているか。
  • 「消え口が揃っているか」:星の色が一斉に変化し、一斉に消えているかである。ただし、わざと消え口をずらしている花火もある。
  • 星がまんべんなく広がり、歯抜けになっていないか。
  • 星の発色が良く、はっきりとした色が出ているか。さらに、星をどのように配色するかは花火師の個性が発揮される重要なポイントである。

仕掛花火

複数の花火を利用するなど作為的に仕掛けを施した花火。

枠仕掛
速火線で連結した焔管(えんかん)を、木や鉄パイプ等で文字や絵を型どった枠上に並べて配置し、点火によって焔管が一斉に燃焼することにより、数分程度文字を浮かび上がらせるもの。
網仕掛(ナイアガラ)
速火線で連結した焔管を数〜数十メートルに渡り一列に吊し、点火によって焔管から火の粉が一斉に流れ落ちるもの。一部花火大会では2000mに及ぶものも存在する。ナイアガラ滝から。
スターマイン
打揚花火の玉や、星、笛等を順序よく配置し、速火線で連結し、次々と連続して打ち揚げるもの。枠仕掛けの最後に裏打ちとして使用されることもある。主に2号玉(約6cm)から4号玉(約14cm)の玉が用いられる。
立火仕掛
星を連発で打ち揚げる「乱玉」、筒に詰めた火薬により火の粉を噴出させる「噴水」(別名「三国」)の二種がある。「噴水」のうち、手持ちや抱えたまま噴出させるものは「手筒」という。
車花火
円盤等の周りに火薬を詰めた筒を配置し、火薬の噴射推進力により円盤を回転させ、火の粉を円状に噴出させるもの。
流星(龍勢)、ロケット
竹筒等に火薬を詰めた筒を取り付け、火薬の噴射推進力により、上空へ打ち出すもの。
ケーブル花火
ロケットをロープで吊し、火薬の噴射推進力によりロープに沿って走るもの。枠仕掛の点火用に使用されることもある。
海上自爆
花火を打ち上げるのではなく、海上に浮かべた筏などの台舟に「玉」を設置し、遠隔操作で点火するものである。本来、球形に展開する花火が海面上でしか開かず下半分は海面に映ったものとなるが、遠方から見るとあたかも普通の花火のように見える。近年の遠隔操作技術の向上により、各地で見られるようになった。

おもちゃ花火

かつては玩具花火とも呼ばれたが、日本煙火協会での表記はこちらに統一されている。購入や使用に免許が不要な花火の総称で、線香花火のような手で持つものが代表的なものであるが、小型ではあっても打揚花火になっていて、筒があって上空で破裂するものも存在する。日本では、日本煙火協会が出荷品の検査を行っており、合格したものには「SFマーク」がつけられる。

かつては駄菓子屋さんなどで単品でも発売されていたが、現在では一つの種類の数本入りから、複数種類の花火100本くらいを詰め合わせにしたものが、晩春から初秋にかけてスーパーマーケットホームセンターコンビニエンスストアなどで売られている。

ねずみ花火
炎を吹き出すタイプのひも状の花火を、円形に組んだもの。火を点けて炎が吹き出すと重心に対して回転を与える向きの力がかかるため、地面に置かれた場合、高速に回転してその勢いで地面をはい回る。円形の炎がシュシュッと音を立ててはい回る様がネズミに喩えられたためにこの名がある。最後にパンとはじけるような仕掛けを施されたものが一般的。最近は使い方が分からない人が多く、やけどをする人が多いようである。
コマ花火
ねずみ花火の応用型で、本体が独楽(こま)状になっている。ねずみ花火よりも高速に回転できるため、うなるような音を立てて地面上で回転する。
UFO花火
コマ花火の応用系。扇風機の様な小型のフィンがついているため回転と同時にフィンに風を受け上昇する。平らな所に置かないと予想しない方向に飛んだりするので、注意が必要。
線香花火
日本の夏の情緒を代表する花火である。こよりや細い竹ひごの先端に火薬を付けた花火。火を付けると火薬が丸くなり、小さな火花を散らすようになる。燃え方に様々な名前が付いている。現在でも開発が行われている。最も長く安定させて燃えさせるには45度の角度に傾けた方が良いとも言われている。
ロケット花火
打ち揚げ式の花火。などを発射台にする。打ち揚げ後破裂するものと破裂しないものがある。破裂しない物の場合は打ち揚げ時の大きな音を出すように改良されているものが多い。
こうもり花火
基本的にはロケット花火と変わらないが、コウモリのようながついており、真上に急上昇、柄が無いなどの特徴がある。地方によって名称の違いあり。
パラシュート花火(袋物)
かつて打揚花火として揚げられていたもの。昼花火の一種で、上空で破裂した玉の中に袋が入っており、万国旗やパラシュートが降りてくる仕組み。電線にひっかかるなどの障害が生じたため、現在では打揚花火としては全く使われず、おもちゃ花火で小さなものが若干生産されているのみである。1931年に細谷火工(現在ホソヤエンタープライズの名で花火部門が独立)によって製造されたものが始まりとされる。
発破
長さ数センチの小型の花火。多くの場合複数の爆竹が導火線によって結びつけられており連続して爆発するようになっている。花火としての歴史は古く、もっとも古い種類の花火とする説もある。中国系文化圏では、旧正月などを祝うために使われる。別名、ダイナマイト。
クラッカー
長さ10cm程度の小型花火。発破同様、音を楽しむ花火であるが発破とは異なり単体で使用する。導火線は無く、代わりに筒の先端に有る火薬が導火線の役目を果たしている。点火後5秒程度で破裂する。
蛇花火
火をつけるとヘビのように燃えかすが伸びる花火。色は黒。地方によって名称の違いあり。
煙花火(煙玉)
体をしたもの(玉のはさまざま)。花火の一種。火をつけるとその名のとおり煙を吹く。殆どが色の付いた煙を出す。もっぱら花火の使われ方より、その特性から悪戯などに使われるのが非常に多い。地方によって名称の違いあり。
癇癪球(かんしゃくだま)
踏んだり、物に当てたりするとがなる。パチンコなどで飛ばすことが多い。クラッカーボールと呼ぶ場合もある。
これを大型化したものが、異常時に線路上にセットし、列車が通過すると爆音を発して緊急停止させる信号雷管である。
紙火薬
遊戯銃、あるいは陸上競技のスタート用のピストルなどに使用され、火薬部分に打撃が加わると発火し、火花と破裂音を放つ。小粒な火薬を赤い巻紙に等間隔で配置したものを巻玉火薬、ミシン目の入った赤色または黄色のシートにやや大きめの火薬を配置したものを平玉火薬と呼ぶ。大量にまとめて使われる危険性があるため、後述のキャップ火薬の普及により淘汰されつつある。
キャップ火薬
主に遊戯銃に使用される、プラスチック製のキャップに紙火薬同様の火薬を詰めたもの。過剰装てんなどのおそれがなく、紙火薬より取り扱いが容易かつ発火も確実である。特にモデルガンに使用されるものは、作動を確実にするために厳密に調整されており、価格も高い。

歴史

紀元前3世紀の中国で爆竹が使用されたのが起源だという説もあるが、最初期の花火は6世紀、中国火薬が使われるようになるのとほぼ同時期に作られはじめたと考えられている。ただし、10世紀まで花火は存在しなかったという主張もあるが、いずれにしても、発明の地は中国であったとされる。最初期のものは、たとえばロケット花火に似たものを敵陣に打ち込んで火事を起こしたり相手を威嚇したりといった、武器との区別がはっきりしないものもあった。

ヨーロッパに伝わったのは13世紀以降で、初期のものは祝砲の音を大きくしたり、煙に色などがつくようにしたものだったと考えられる。ヨーロッパでの主な生産地はイタリア(当時の東ローマ帝国)で、火薬と花火製造がさかんに行われた。この時代、ヨーロッパの花火は主に王侯貴族のものであり、王の権力を誇示するため、王が催すイベントなどで揚げられた。ロケットを除く打揚花火は、イタリアで開発されたという説もある。

16世紀になるとイギリスで花火の技術が大きく進歩する。1532年チャールズ5世は王室軍隊の花火師を徴用するための規則を定め、戴冠式や王室の結婚式、誕生日などでテムズ川で水上花火を楽しんだという記録がある。

また17世紀になるとポーランドやスウェーデン、デンマークなどに花火学校が設立され、体系的な知識を有す専門的な花火師集団が形成されていった。イギリスのジェームス1世はデンマークより技術者を招聘し、娘のエリザベスの結婚式に合わせ盛大に催された。また1672年にはウリッジ兵器廠に花火研究所が設立され、1683年には花火に関するテキストが刊行されるなど、花火技術は漸次発展していったのである。

日本の花火の歴史

日本で花火が製造されるようになったのは16世紀の、鉄砲伝来以降である。

『宮中秘策』(1741年)によれば、1613年徳川家康江戸城内で花火を見物したというのが、花火という語で確実に花火が使われたと分かる最も古い記録である。ただしこれより前、1589年伊達政宗仙台で花火を楽しんだという記録(『伊達家治家記録』)、1582年4月14日にポルトガル人のイエズス会宣教師が現在の大分県臼杵市にあった聖堂で花火を使用したという記録(『イエズス会日本年報』『ルイス・フロイス日本史』)、1558年もしくは1560年に現在の愛知県豊橋市にある吉田神社の例祭で花火を始めたという記述(『三河国古老伝』、『吉田神社略記』)、1585年に、現在の栃木県藤岡町で、皆川山城守と佐竹衆が戦のなぐさみに花火を立てたという記述もある。ただ1585年の件については、戦の最中に当時貴重だった火薬をそのようなことに使うはずがないという主張もされている。

江戸時代になり、戦がなくなると、花火を専門に扱う火薬屋が登場した。1648年には幕府が隅田川以外での花火の禁止の触れを出しており、花火は当時から人気があったとされる。当時のものは、おもちゃ花火であったと考えられる。現存する日本で最も古い花火業者は、東京(当時の江戸)の宗家花火鍵屋であり、1659年に初代弥兵衛がおもちゃ花火を売り出した。

鍵屋初代弥兵衛は大和国 篠原(奈良県 五條市)出身であり、幼少の頃から花火作りに長けていたと言う。1659年、江戸に出てきた弥兵衛は葦の中にを入れた玩具花火を売り出し好評を得た。弥兵衛はその後研究を続け、両国横山町に店を構え、「鍵屋」を屋号として代々世襲するようになった。

その後大型花火の研究を進め、1717年には水神祭りに合わせて献上花火を打ち上げている。1733年、関西を中心に飢饉に見舞われ、江戸ではコレラが猛威を振るい多数の死者を出した暗い世相の中、将軍吉宗が死者の慰霊と悪霊退散を祈り両国大川(隅田川のこと)の水神祭りを催し、それに合わせて大花火を披露し、これが隅田川川開きの花火の起源になったと言われている。

鍵屋と並んで江戸の花火を代表したのが玉屋である。玉屋は鍵屋の手代であった清吉が1810年に暖簾分けをし、市兵衛と改名の上、両国広小路吉川町に店を構えたのが始まりである。

このように鍵屋、玉屋の二大花火師の時代を迎えるようになった江戸では、両国の川開きは、両国橋を挟んで上流を玉屋、下流を鍵屋が受け持つようになった。当時の浮世絵を見ると玉屋の花火は多く描かれており、また「橋の上、玉や玉やの声ばかりなぜに鍵やといわぬ情なし」という歌が残っていることからも、玉屋の人気が鍵屋をしのいでいたと考えられる。しかし1843年、玉屋から失火、店のみならず半町ほどの町並みを焼くという騒動があり、失火は重罪と定められていた当時であり、また偶然将軍家慶の東照宮参拝出立の前夜であったことから厳しい処分が下され、玉屋は闕所(財産没収)、市兵衛は江戸お構い(追放)となってしまい、僅か一代で家名断絶となってしまった。

当時は、鍵屋のような花火専門業者の花火は町人花火と呼ばれた。このほか、大名らが配下の火薬職人らに命じ、競って隅田川で花火を揚げたという。これらの花火は武家花火と呼ばれる。特に、火薬製造が規制されなかった尾張藩紀州藩水戸藩の3つの徳川家の花火は御三家花火と呼ばれ、江戸町人らに人気があった。また仙台の伊達家の武家花火も、伊達政宗以来の豪放な藩風を反映させ、仙台河岸の花火として江戸町人の人気を得、見物人が大挙押しかけ。藩邸近くの万年橋の欄干がおれるという事故まで発生している。武家花火は、戦に用いる信号弾のようなものが進化したもので、狼煙花火と呼ばれ、いわば垂直方向に着目した花火であり、色や形を楽しむ仕掛け花火を中心とした、いわば平面に特化した町人花火とは方向性が異なった。この方向の違いを共に取り入れたのが現代の日本の花火技術である。

日本煙火芸術協会創立者で煙火に関する書物を数多く著した花火師の武藤輝彦(1921年-2002年)によれば、打揚花火は、1751年に開発されたとされている。それ以前の花火は、煙や炎が噴き出す花火であったと考えられている。

鍵屋は第二次世界大戦期に十三代天野太道が花火製造を取りやめ、現在は打ち揚げ専業業者となっている。このため、鍵屋は第二次世界大戦期まで現存したといわれることがある。

花火に関しては特に江戸での記録が多く残っているが、これ以外の地方で花火が製造されなかったわけではない。特に、外国と交易のあった九州と、長野、愛知などでは、江戸時代から花火がつくられていた。特に、三河国岡崎地方(現在の愛知県 岡崎市付近)は徳川家康の出身地ということで、火薬に関する規制がゆるやかであり、江戸時代から町人が競って花火を製造した。現在も岡崎周辺におもちゃ花火問屋が多いのはこの名残だといわれる。これ以外の現在の花火の主な産地は長野県、新潟県、秋田県、茨城県で、徳川家にゆかりのある地方が多い。

明治時代になると、海外から塩素酸カリウムアルミニウムマグネシウム炭酸ストロンチウム硝酸バリウムといった多くの薬品が輸入され、それまで出せなかった色を出すことができるようになったばかりか、明るさも大きく変化した。これらの物質の輸入開始は1879年から1887年にかけて段階的に行われ、日本の花火の形は大きく変化した。これ以前の技術で作られた花火を和火、これ以後のものを洋火と言い分けることもある。

新たな薬品によって多彩な色彩を持つ鮮やかな花火が誕生した反面、化学薬品に対する知識不足から相当な事故が発生したのも明治時代である。特に塩素酸カリウムは他の酸性薬品と混合すると不安定になり、僅かな衝撃でも爆発する危険性が高まる性質を有しており、和火時代の酸化剤として使用していた硝石と同様に扱った場合重大な事故を招く結果となった。

多彩な色彩を持った洋火を大規模に打ち上げた記録としては、1889年 2月11日大日本国憲法発布の祝賀行事で、二重橋から打ち上げたものである。

それまで、花火の製造は打ち揚げには何の免許も規制も存在しなかったが、1910年に許可制となった。これ以前の地方の花火は、農家などが趣味で製造しているものが多かったが、この後、化学知識を駆使する必要から花火師の専業化が進むことになる。

大正期には発光剤としてのマグネシウムアルミニウムなどの金属粉が登場し、夜空により鮮やかに大輪の華を咲かせられるようになり、また塩素酸カリウムに鶏冠石を混合した赤爆を編み出し、大きな発音効果を有す花火が完成していった。

このように順調に技術を発展させていった花火であるが、昭和に入り戦火が拡大する世界情勢で停滞期を迎えることになる。花火製造は禁止はされないかわりに高い物品税がかけられたが、それでも当初は出征兵士壮行の花火や、英霊の向かえる慰霊花火など、慰霊祭や戦勝祈願の花火が上げられていた。しかし戦火の拡大により隅田川川開きの花火大会も1937年に中止となった。そんな中、花火製造業者は防空演習で使用する発煙筒や焼夷筒(焼夷弾の音を再現する)を製造していた。

終戦後は1945年 9月長野市諏訪神社で花火が揚げられるが、翌10月連合軍総司令部により火薬製造が禁じられた。しかし、1946年7月4日には、各地のアメリカ軍基地で日本業者がアメリカ独立祭の打ち揚げ花火を揚げ、戦後初の花火大会として1946年9月29日30日土浦市で開催された第14回全国煙火競技大会(現在の土浦全国花火競技大会)、1947年の新憲法施行記念で皇居前広場(皇居前広場では最後の花火打ち上げとなった)などが行われた。

日本の花火製造業者の粘り強い説得により、1948年にはGHQが在庫花火の消費を許可、これを受け両国花火組合主催・読売新聞社・後援により丸玉屋小勝煙火店が単独で打ち上げる、両国川開きの花火大会が1948年 8月1日に復活した。この時は打ち上げ許可量僅か600発であったが、平和な時代大輪の華に70万人の観客があった(『両国川開年表』)。

終戦後はおもちゃ花火を含め、日本の花火は海外に多く輸出されたが、現在は中国からの輸入量のほうが多く、輸出は激減している。現在でも多くの花火業者は、地元に根付いた零細・中小企業であり、技術を親の手から子の手へと伝える世襲制をとっている。

伝統花火

主に歴史の有る花火を紹介する。この中には手筒花火の様に地方公演も行うなど地域交流の一つともなっている物もある。

松下流綱火(茨城伊奈)
別名をからくり人形仕掛花火ともいう。1603年、小張城主となった松下石見守重綱が戦勝祝いなど陣中で行ったのが初まりとされる。江戸時代になると火難除けと五穀豊穣を祈って愛宕神社に奉納するようになった。
小張松下流綱火は民族芸能の人形芝居と花火を組み合わせた珍しい行事であり、高さ10m程度の柱を3本立て、3本の大綱を中心に綱を張り巡らし、人形を操作するための櫓を組み、お囃子に合わせて人形を操りながら仕掛け花火で人形の姿を照らすというものである。
上演外題は源平盛衰記桃太郎安珍清姫日高川場などであり、お囃子も松下以外にも巫女舞繰こみ三番臾など外題によって様々である。

人形は外題により上演ごとに藁を束ねたものを使用する。また仕掛け花火の火薬の調合は、1807年の『万華火本』と称される文書が現存しており、それに従った製法が守られている。

高岡流綱火(茨城常総)
別名をあやつり人形仕掛花火とも言う。その歴史は古く慶長年間から続いており、それを中止すると村内は不幸に見舞われると言われている。
その昔、田僕から舞い降りた紅黒二匹の蜘蛛が巣を作るのを見て編み出したとの伝説がある。現在は高岡地区に済む長男だけで組織される更進団により伝統が守られている。
秩父龍勢花火(埼玉秩父)
天正年間に始まったといわれる秩父市下吉田、椋神社秋の大祭に奉納される手造りの花火。長さ約15mのロケット花火が300〜500mの高さまで打ち上げる。
三河手筒花火(愛知豊橋・東三河)
直径約10センチ、長さは70〜80センチの青竹の節をくりぬき、周囲を麻縄で巻きつけた手筒を使用した花火である。氏神に奉納する前日に内部には火薬をたたき詰め、奉納の当日は若衆が脇腹に抱えて点火する。すると炎が時には10メートルを超えて噴出すという勇壮なものである。
手力雄煙火(岐阜長森)
毎年5月、9月、11月に方策を祈って手力雄命(たぢからおのみこと。手力男命とも)に奉納する花火である。神輿に取り付けた手筒花火や、舞火滝花火などの種類がある。
流星(滋賀米原・近江他)
関が原の合戦の際、関が原から石田三成が本陣を構えた佐和山まで狼煙花火で連絡を取っていたのを真似て今日に伝えたと言われている。
流星で使用されているのは日本の伝統的な黒色火薬であるが、集落ごとに配合が異なり流派を形成している。
篠田の花火(滋賀近江八幡)
江戸中期に起源を持つ花火である。硝石と明礬を配合した上で糊を加え、板に絵や文字を描き、それを櫓に取り付けて火を放つというものである。
成羽愛宕神社奉納花火(岡山成羽)
1704年に成羽藩主の山崎義方が愛宕神社の勧請のための奉納花火を催したことに由来する花火大会である。

花火大会

記録ではっきりわかる最も古い花火大会は、隅田川花火大会(両国川開き)である。

打ち上げ花火の製造には半年以上かかり、ほとんどの工程が手工業で量産が不可能である。また、危険な業種でもあることから、古くから非常に人気があったにもかかわらず、しばらく長い間、花火大会の数はあまり増えなかった。1980年ごろでも、名のある主な花火大会は10〜20くらいであったとされる。しかしその後、安価な中国産花火が大量に輸入されるようになり、1985年に鍵屋十四代天野修が電気点火システムを開発すると、少人数で比較的安全に打ち揚げができるようになったことから、花火大会の数は激増した。日本煙火協会によれば、2004年に行われる花火大会は200近くにのぼる。協会が把握していないものもあるため、実数では200を超えると考えられる。

代表的な花火大会

(注記)太字日本三大花火大会

その他、全国各地で行われる花火大会については、日本の花火大会一覧を参照。

花火大会に向かうにあたって

花火大会は無料で見られる事が多く、ボランティアの力に頼っている事も多いため、感謝をしつつマナーを意識して楽しく見物したい。

  • 混雑する会場で見物する場合、立派な椅子を用いると後方の見物人の視界を遮り、トラブルの素になる。座布団等を用意したい。
  • 雨の場合は傘ではなく雨合羽、花火の屑を避ける場合も傘ではなく防塵メガネ等を用意したい。
  • 場所取りは、人数分以上に広く取り過ぎず、譲り合いで。
  • 混雑した状況では、喫煙も迷惑になる場合が多い。
  • 道路交通が混雑するため、なるべく公共交通機関を利用したい。自家用車で来るとドライバーは飲酒も出来ない。
  • トイレが不足する事が多いため、飲食はペースを考えながら。
  • 宴会をする場合などは、花火会場から離れた場所の方が、花火が遠い点を差し引いても、快適な場合が多い。
  • 人混みで押し合わない、ごみを放置しない。
  • 帰りは騒音に注意して。

花火の日

戦後、花火が解禁された1948年8月1日の記念に、東京本所厩橋で大規模な花火爆発事故の起きた1955年8月1日の追悼、世界最大ともいわれる教祖祭PL花火芸術の開催日8月1日の記念を兼ね、花火の日が8月1日に制定された(1967年制定)。このほか両国川開きが旧暦5月28日であったことから、5月28日も花火の日となっている。

花火と事故

花火の事故としては花火工場における製造過程での事故と花火大会における実演時の事故とに大きく分けられる。花火大会における事故は、花火の危険性だけでなく多くの観客が集まるために起こりうる事故を防ぐために事前にさまざまな予防措置が運営側によって施されるようになっているが、防ぎ切れていない。 また、家庭で行なわれる花火でも、火薬の危険性を十分認識していない児童が遊戯の主体であるため、取り扱い時の不注意や、ふざけて人に向けるなど危険な行為を行なうことによって、事故を起こしがちである。また、遊戯後の火の不始末による火災の危険性もある。
家庭で花火をするときは、バケツなどに水を汲むなどしていつでも消火できる環境にして遊び、燃え尽きた後の花火はきちんと処理すること。また、小さい子どもだけで花火をするのは避けること。

従来から花火の事故は多くあったが、統計が残っているのは1950年代ごろからである。1950年代から1960年代にかけては花火工場の爆発事故が多く、毎年10名以上の死者が出ていた時代もあった。多くは花火工場が爆発し従業員が死亡するというものだったが、近隣の建造物や一般人の生命に危害を及ぼしたものもあり、これらの事故により花火製造に関する規制は徐々に厳しくなった。ただし、安全な種類の火薬を用い、保管量を守れば、そのような事故の大部分は防げたはずだという主張もある。

国によっては花火の爆音が銃声と混同されかねないことから、記念日以外は花火の使用を禁止していることもある。

火災・爆発など

  • 玩具問屋爆発事故(1955年8月1日)
    東京都墨田区厩橋で、おもちゃ花火問屋が爆発。死者18名。
  • 東京宝塚劇場火災事故(1958年)
    無許可で演出のために使われた花火が引火。劇団員3名が死亡。以後劇場での花火の使用に厳しい規制がかけられる。特に東京都内では全面禁止。(1985年に一部規制緩和)
  • 長野県花火工場爆発事故(1959年)
    花火工場に近接した小学校校庭で体操をしていた小学6年生児童が爆風で死亡。花火製造に規制がかけられる一因となる。
  • 横浜花火大会暴発事故(1989年)
    山下公園近くの沖合いで打ち揚げていた花火の火が他の花火に引火。花火師2名が焼死。
  • 鹿児島県南国花火製造所爆発事故(2003年(平成15年)4月11日)
    煙火製造工場内の配合所、火薬類一時置場を含む複数箇所で爆発が発生、10人死亡。この事故により法令が改正され、雷薬などの配合工程において導電性のある器具の使用義務が定められたほか、この工程における停滞量・人数が従来より縮小され、原材料に使われる金属の保管場所は危険区域外へ設置しなければならなくなった。

その他・花火大会に絡む事故

  • 両国橋落下事故(1879年)
    両国川開きの際、混み合う見物人により橋が崩れ、花火は途中中止となる。
  • 萬代橋事件(1948年8月23日)
    新潟まつり」の前身にあたる「川開き」の花火大会の際、打ち上がり始めたスターマインを見ようと、観衆が一斉に萬代橋下流側の欄干に殺到し欄干が落下、約100名の観衆が信濃川に転落。死者11名、重軽傷者29名。これ以降、花火大会の際には萬代橋を含む信濃川に架かる橋梁上での立ち止まっての花火見物は禁止されている。
  • 明石花火大会歩道橋事故(2001年7月21日)
    花火そのものによる事故ではないが、花火大会の観客同士が歩道橋でもまれて死傷者が出た。(大蔵海岸#事故も参照のこと)

花火の関連する作品

関連項目

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、花火 に関連するメディアがあります。
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