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「ノート:ベガ」の版間の差分

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:::: 当方残念ながら中世アラビア語について知見を持ち合わせておりません。ただ、先頃お亡くなりになった著者の[[パウル・クーニッチ]]氏は、ドイツのミュンヘン大学で20年間アラビア語研究の教授職にあり、IAUのWGSN(恒星の命名に関するワーキンググループ)にも参加されていた方なので、独語→英語で何らかの齟齬がない限りここに書かれた内容は軽視できないものと思っております。--[[利用者:Kovayashi|Kovayashi]]([[利用者‐会話:Kovayashi|会話]]) 2023年1月5日 (木) 10:07 (UTC)
:::: 当方残念ながら中世アラビア語について知見を持ち合わせておりません。ただ、先頃お亡くなりになった著者の[[パウル・クーニッチ]]氏は、ドイツのミュンヘン大学で20年間アラビア語研究の教授職にあり、IAUのWGSN(恒星の命名に関するワーキンググループ)にも参加されていた方なので、独語→英語で何らかの齟齬がない限りここに書かれた内容は軽視できないものと思っております。--[[利用者:Kovayashi|Kovayashi]]([[利用者‐会話:Kovayashi|会話]]) 2023年1月5日 (木) 10:07 (UTC)


::::: {{コ}} 私が2007年11月18日 (日) 20:11 (UTC) 時点における版のような編集を行ったのは、上記、鈴木氏によるアッ・スーフィーの『星座の書』の翻訳を目にしたことに拠ります。多くの天文書では、ヴェガの語義を "falling eagle"(落ちるワシ)としており、中には "swooping vulture"(急降下するハゲワシ) とするものもあり、そのようなもの「V」と信じておりました。ところが、当のアラビアにおける伝承ではそうではなく羽根を折り畳んで枝に留まって休んでいる姿「Λ」だというので、出典に基づいた加筆を行いました。ところがところがなぜか、このアッ・スーフィーの話が対外的に伝わっていないらしく、'''ごくごく一部'''でしか示されていないようです。故クーニッチ教授も上記 Kunitzsch & Smart (1986, 2006) だけでなく ''Stennamen''[https://books.google.co.jp/books?id=TTs5SlDWpU0C&newbks=1&newbks_redir=0&printsec=frontcover&hl=ja#v=onepage&q=Vega&f=false](p.218) でも ''Typen''[https://books.google.co.jp/books?id=s58tPtu0jcYC&pg=PA46&dq=Herabst%C3%BCrzende++Adler&hl=ja&newbks=1&newbks_redir=0&sa=X&ved=2ahUKEwj4jqjO47j8AhXMQt4KHWshDTgQ6AF6BAgEEAI#v=onepage&q=Herabst%C3%BCrzende%20%20Adler&f=false](p.46) でも "(削除) Herabstürzende (削除ここまで) Adler"(急降下するワシ)としており、アッ・スーフィーの伝承の天文ギョーカイにおける「ニンチド」は著しく低いようです。そのような現状ですので、俗説?も未だ除去するほどではないと考えます。なお、故クーニッチ教授は出典として『星座の書』を提示しておきながら([[:w:Hans Schjellerup|Schjellerup]] 版76頁、Hyderabad 版68頁)アッ・スーフィーの伝承には触れられていないようです。--[[利用者:Bay Flam|Bay Flam]]([[利用者‐会話:Bay Flam|会話]]) 2023年1月9日 (月) 00:30 (UTC)
::::: {{コ}} 私が2007年11月18日 (日) 20:11 (UTC) 時点における版のような編集を行ったのは、上記、鈴木氏によるアッ・スーフィーの『星座の書』の翻訳を目にしたことに拠ります。多くの天文書では、ヴェガの語義を "falling eagle"(落ちるワシ)としており、中には "swooping vulture"(急降下するハゲワシ) とするものもあり、そのようなもの「V」と信じておりました。ところが、当のアラビアにおける伝承ではそうではなく羽根を折り畳んで枝に留まって休んでいる姿「Λ」だというので、出典に基づいた加筆を行いました。ところがところがなぜか、このアッ・スーフィーの話が対外的に伝わっていないらしく、'''ごくごく一部'''でしか示されていないようです。故クーニッチ教授も上記 Kunitzsch & Smart (1986, 2006) だけでなく ''Stennamen''[https://books.google.co.jp/books?id=TTs5SlDWpU0C&newbks=1&newbks_redir=0&printsec=frontcover&hl=ja#v=onepage&q=Vega&f=false](p.218) でも ''Typen''[https://books.google.co.jp/books?id=s58tPtu0jcYC&pg=PA46&dq=Herabst%C3%BCrzende++Adler&hl=ja&newbks=1&newbks_redir=0&sa=X&ved=2ahUKEwj4jqjO47j8AhXMQt4KHWshDTgQ6AF6BAgEEAI#v=onepage&q=Herabst%C3%BCrzende%20%20Adler&f=false](p.46) でも "(追記) <del>H</del><ins>h</ins>erabstürzende (追記ここまで) Adler"(急降下するワシ)としており、アッ・スーフィーの伝承の天文ギョーカイにおける「ニンチド」は著しく低いようです。そのような現状ですので、俗説?も未だ除去するほどではないと考えます。なお、故クーニッチ教授は出典として『星座の書』を提示しておきながら([[:w:Hans Schjellerup|Schjellerup]] 版76頁、Hyderabad 版68頁)アッ・スーフィーの伝承には触れられていないようです。--[[利用者:Bay Flam|Bay Flam]]([[利用者‐会話:Bay Flam|会話]]) 2023年1月9日 (月) 00:30 (UTC)(追記) <small>誤記訂正--[[利用者:Bay Flam|Bay Flam]]([[利用者‐会話:Bay Flam|会話]]) 2023年1月9日 (月) 00:42 (UTC)</small> (追記ここまで)

2023年1月9日 (月) 00:42時点における版

Vega の語源のアラビア語について

コメント 2022年7月時点の版では、「固有名のベガ (Vega) は、アラビア語で『急降下するワシ(ハゲワシ)』を意味する」(出典1:近藤二郎『星の名前のはじまり』(誠文堂新光社、2012年);出典2:Kunitzch, Smart (2006), A Dictionary of Modern Star Names)と記載されていますが、内容が正しくないと思われます。根拠は、出典3:"NASR", Viré, F., in Encyclopaedia Islamica, 2nd edition, vol. 7, pp.1012l-1015l, 特に p1014r です。出典2は確認できていませんが、出典1は確かに、ベガの語源がアラビア語で「急降下するワシ(ハゲワシ)」を意味する、と書かれています。この記載を検証して、ウィキペディアに載せる価値があるか否かについて議論する必要があると思われます。--ねをなふみそね(会話) 2022年7月12日 (火) 10:09 (UTC) [返信 ]

コメント 出典3には、「アラブの天文学者は、ハゲワシには飛翔と休息という2つの姿勢があると考えた。このことは2つの有名な星の名前に見ることができる。すなわち、(a) 北の星座の17番目、わし座のアルタイル。これは、al-Nasr al-ṭāʾir 「飛翔するハゲワシ」に由来する。(b) 北の星座の19番目、こと座のベガ。これは、al-Nasr al-wāqiʿ 「(枝などに)止まっているハゲワシ」に由来する。」という記載があります。al-Nasr al-wāqiʿ の意味を、アラビア語の辞書を引いて確認しても、出典1が書いている「急降下するワシ(ハゲワシ)」という意味は引き出せず、出典3が書いている「止まっているハゲワシ」こそが正しいと思われます。--ねをなふみそね(会話) 2022年7月13日 (水) 10:32 (UTC) [返信 ]
返信 によるこの項目の2007年11月18日 (日) 20:11時点における版 (UTC) をご覧になってください(差分)。この編集では「ソースを出せ!」とのレスポンスを期待して意図的に出典を秘匿したのですが、その後どなたからもツッコミを頂けなかったので出せずじまいでした。さて、当該箇所の出典は、鈴木孝典(東洋大学教養教育センター)「スーフィーの『星座の書』」『科学史の散歩道』[1](2007年9月25日閲覧、現在はリンク切れのよう)です。ねをなふみそね さんが参照された『イスラム事典』も、おそらく、この「アラブの天文学者」であるところのアッ・スーフィーの記述に基づいているものと思われます。--Bay Flam(会話) 2022年7月16日 (土) 08:05 (UTC) [返信 ]
返信 10世紀のアブドゥッラフマーン・スーフィー以前にも、9世紀のフナイン・イブン・イスハークがプトレマイオスの『アルマゲスト』を翻訳しており、出典3(Encyclopaedia Islamica)はそれら「アラブの天文学者」の著作を総合的に参照していますね。「北の星座の何番目」という表現は『アルマゲスト』第7巻,第8巻の「星のカタログ」を下敷きにしています。ところで、al-wāqiʿ という語には「(獲物を狙って)急降下する」という意味合いは含まれず、al-Nasr は「ワシ」を意味しません。これは文献3によっても一般的に手に入るアラビア語辞書によっても確認できます(さらに言えば、意図的に秘匿された出典によっても確認できるようです)。出典1には記載のある「固有名のベガ (Vega) は、アラビア語で『急降下するワシ(ハゲワシ)』を意味する」という記述を取り除いて、Bay Flam さんの2007年11月18日ごろの記載に近づけようと思うのですが、大丈夫ですかね。文献に記載のないことを除去するのなら議論する必要もないのですが、文献1にばっちり書いてあることを除去するので、一応、ノートページで不特定多数に検証を呼び掛けています。--ねをなふみそね(会話) 2022年8月2日 (火) 05:50 (UTC) [返信 ]
コメント このような議論があったとは露知らず、半年近く反応一つできず申し訳ありません。出典2の該当箇所から引用します。
Applied in medieval times from an abbreviation of its ind-A name al-Nasr al-wāqiʿ, "the Swooping Eagle (or Vulture)" alternatively used as an asterism name for α, ε, and ζ Lyr.
A Dictionary of Modern Star Names. - A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivaitons-、Paul Kunitzsch and Tim Smart
当方残念ながら中世アラビア語について知見を持ち合わせておりません。ただ、先頃お亡くなりになった著者のパウル・クーニッチ氏は、ドイツのミュンヘン大学で20年間アラビア語研究の教授職にあり、IAUのWGSN(恒星の命名に関するワーキンググループ)にも参加されていた方なので、独語→英語で何らかの齟齬がない限りここに書かれた内容は軽視できないものと思っております。--Kovayashi(会話) 2023年1月5日 (木) 10:07 (UTC) [返信 ]
コメント 私が2007年11月18日 (日) 20:11 (UTC) 時点における版のような編集を行ったのは、上記、鈴木氏によるアッ・スーフィーの『星座の書』の翻訳を目にしたことに拠ります。多くの天文書では、ヴェガの語義を "falling eagle"(落ちるワシ)としており、中には "swooping vulture"(急降下するハゲワシ) とするものもあり、そのようなもの「V」と信じておりました。ところが、当のアラビアにおける伝承ではそうではなく羽根を折り畳んで枝に留まって休んでいる姿「Λ」だというので、出典に基づいた加筆を行いました。ところがところがなぜか、このアッ・スーフィーの話が対外的に伝わっていないらしく、ごくごく一部でしか示されていないようです。故クーニッチ教授も上記 Kunitzsch & Smart (1986, 2006) だけでなく Stennamen[2](p.218) でも Typen[3](p.46) でも "(削除) H (削除ここまで)(追記) h (追記ここまで)erabstürzende Adler"(急降下するワシ)としており、アッ・スーフィーの伝承の天文ギョーカイにおける「ニンチド」は著しく低いようです。そのような現状ですので、俗説?も未だ除去するほどではないと考えます。なお、故クーニッチ教授は出典として『星座の書』を提示しておきながら(Schjellerup 版76頁、Hyderabad 版68頁)アッ・スーフィーの伝承には触れられていないようです。--Bay Flam(会話) 2023年1月9日 (月) 00:30 (UTC) 誤記訂正--Bay Flam(会話) 2023年1月9日 (月) 00:42 (UTC) [返信 ]

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