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車のエンジンオイルはいつ交換する?交換時期や費用の目安を紹介

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車のエンジンオイルはいつ交換する?交換時期や費用の目安を紹介

エンジンオイルは、車の性能と寿命を左右する重要な要素です。定期的なオイル交換は、エンジンの機能を効果的に維持し、多くのトラブルを未然に防ぐ鍵となります。

本記事では、エンジンオイルの果たす重要な役割、交換を怠った際に起こりうるトラブル、適切な交換時期や費用の目安について、詳しく解説します。エンジンオイル交換に関する理解を深め、より安全で快適なカーライフを実現しましょう。

目次
  1. エンジンオイルの役割
    1. 潤滑作用
    2. 密封作用
    3. 冷却作用
    4. 清浄作用
    5. 防錆作用
  2. エンジンオイルを交換していないことで起こるトラブル
    1. 燃費性能や加速性能が悪くなる
    2. オイル上がり・オイル下がり
    3. エンジンからの異音や振動
    4. エンジンが焼き付く
  3. エンジンオイルの選び方
    1. 粘度
    2. ベースオイル
    3. グレード・規格
  4. エンジンオイル交換費用の目安
  5. エンジンオイル交換時期の目安
  6. まとめ

エンジンオイルの役割

自動車のエンジンが正常に機能するためには、エンジンオイルが欠かせません。車が止まっている間は、オイルパンと呼ばれる容器にためられていますが、走行中はエンジン内部をめぐり、さまざまな部品に行き渡ります。

エンジンオイルの主な5つの役割を詳しく見ていきましょう。

潤滑作用

エンジンオイルは、潤滑作用によりエンジンの金属部品同士が擦れ合う際に生じる摩擦を減少させ、部品の損傷や焼き付き、磨耗を防止する重要な役割を果たしています。特に、シャフトやピストンのような激しい動きを伴う部品においては、エンジンオイルが滑らかな動作を保つうえで欠かせません。これらの部品は、オイルによる潤滑作用が重要となります。

密封作用

エンジンのピストンとシリンダー間には、スムーズな動きを確保するための隙間があります。しかし、燃焼ガスの圧縮時には、気密性が必要不可欠です。エンジンオイルはこの隙間に入り込むことで密封作用を発揮し、エンジンルーム内の気密性を維持します。これにより、ガソリンの燃焼ガスが外に漏れ出ることを防ぎます。

適切な気密性が維持されないと、燃焼効率が低下し、車の性能が維持できません。また、燃焼ガスの漏出は環境に悪影響を与え、漏れたオイルがエンジン内部でスラッジという汚れを形成する原因にもなります。

したがって、エンジンオイルによる気密性の確保は、車の性能維持と環境保護の両面で重要です。

冷却作用

車のエンジンは運転中、非常に高温になります。この熱を制御するために、重要な役割を果たすのが、エンジンオイルの冷却作用です。エンジンオイルは、エンジン内部のさまざまな部品の間を循環し、発生した熱を吸収します。熱を帯びたエンジンオイルは、オイルパンに集められ、冷却された後に再びエンジン内へ戻されます。

このサイクルを繰り返すことで、エンジン内部の温度を適切に保つことが可能になるのです。過度の熱はエンジンの焼き付きなど深刻な問題を引き起こす可能性があるため、エンジンオイルによる冷却は、車の正常な動作に欠かせません。

清浄作用

長期間にわたるエンジンの稼働により、燃料やオイルの燃え残りから生じるスラッジという汚れが蓄積されます。エンジンオイルは、清浄作用によって、このスラッジや金属粒子を吸着し、オイルフィルターと共に除去する役割を果たします。使用済みのエンジンオイルの褐色化は、こうした不純物の吸着によるものです。

しかし、同じオイルを長期使用すると清浄能力が低下し、スラッジが蓄積してエンジン性能の劣化や故障のリスクが高まります。これらの問題を防ぐためには、定期的なエンジンオイル交換が重要です。

防錆作用

エンジン内部は、外部との温度差により水分が生じやすく、これが錆の原因となります。錆はエンジンの不具合や故障を招く恐れがあるため、対策が必要です。

エンジンオイルは金属部品の表面に保護膜を形成し、水分との接触を防ぎます。この防錆作用により錆の発生を抑制し、エンジンの耐久性を高めることができます。

エンジンオイルを交換していないことで起こるトラブル

車を良好な状態に保つためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特に、エンジンオイルの交換を怠ると、さまざまな問題が発生する恐れがあります。以下では、エンジンオイルの交換を適切に行わなかった場合に起こりうる、具体的なトラブルや症状について確認しましょう。

燃費性能や加速性能が悪くなる

エンジンオイルが劣化すると、本来の役割である潤滑、冷却、密封機能が低下します。これに加え、エンジン内部にスラッジが蓄積し、オイルの正常な循環を損なう原因となりかねません。

これらの問題が重なると、エンジンの効率が大幅に低下し、その結果、車の燃費性能と加速性能が悪くなってしまいます。このため、定期的なオイル交換が重要です。

オイル上がり・オイル下がり

エンジンの状態を示す重要なサインの1つに、マフラーから出る煙があります。特に、臭いを伴う白い煙が確認された場合、「オイル上がり」または「オイル下がり」と呼ばれる問題が発生している可能性が高いです。

これは、エンジンオイルが燃焼室に入り込み、燃料と一緒に燃えている状態を指します。主な原因はオイル不足で、エンジンに深刻なダメージを与える恐れがあるため、早急な対応が必要です。なお、すぐに消える無臭の煙は、水蒸気のため心配ありません。

エンジンからの異音や振動

エンジンオイルの交換を怠ると、エンジンオイルの劣化により潤滑機能が低下し、エンジン内部の摩擦が増加します。その結果、異音や振動が発生する可能性があります。ただし、最近の車は遮音性が高く、これらの症状に気づきにくいケースもあるため、注意が必要です。

エンジンが焼き付く

エンジンオイルを定期的に交換しないと、オイルの劣化や減少により、エンジン内部の潤滑、冷却機能が低下します。その結果、部品同士の摩擦が増大し、焼き付きが発生する可能性があります。焼き付きは異臭や性能低下を引き起こし、最悪の場合、エンジンが故障して走行不能につながる恐れがあることから、十分な警戒が必要です。焼き付きによる損傷を修理するには高額な費用がかかるため、定期的なオイル交換を心がけましょう。

エンジンオイルの選び方

車に合ったエンジンオイルは、どのように選べばよいのでしょうか。ここでは、選び方のポイントを3つご紹介します。

粘度

エンジンオイルの粘度は、車種ごとの推奨値に従うのが基本です。粘度は、温度によるオイルの流動性を表し、「5W-30」のように表記されます。新車時に使用されている粘度が基準となり、これに準じてオイルを選択することでエンジン性能を効果的に引き出せます。各車種のエンジン設計や使用目的に応じて適した粘度が設定されているため、製造元の推奨に従うことが重要です。

ベースオイル

エンジンオイルの性能を左右する重要な要素がベースオイルです。各メーカーは、このベースオイルに添加剤を配合して、エンジンオイルを作っています。

ベースオイルは、化学合成油、鉱物油、部分合成油の3種類に大別され、それぞれ特徴が異なります。化学合成油は劣化しづらく、鉱物油は比較的安価で、部分合成油は化学合成油と鉱物油がブレンドされたものです。高い性能を求めるなら、化学合成油ベースのエンジンオイルがおすすめですが、車の仕様や使用環境に応じて、適切に選択することが大切です。

グレード・規格

エンジンオイルのグレード・規格は、品質や性能に基づいて設定されています。ガソリンエンジン向けオイルの主要規格の1つに、API(アメリカ石油協会)規格があります。

API規格は2024年9月時点で13段階ありますが、主要なものは以下のとおりです。

  • SL(2001年度制定):省燃費性の向上、排出ガスの浄化能力強化、オイル劣化防止性能の向上を実現。以前のグレードと比較して、環境へ配慮した点が特徴。
  • SM(2004年度制定):SLより燃費性能と排気ガス浄化能力を向上させ、熱や摩耗に対する耐性も強化。
  • SN(2010年度制定):省燃費性能の持続性が向上。触媒保護機能、低温流動性、酸化への耐性も強化。
  • SP(2020年度制定):従来のグレードを上回る燃費性能と耐スラッジ性を実現。2024年9月時点でのAPI規格では最新のグレード。

上記のように、API規格では、「S」の後に続くアルファベットが進むほど、より新しく高性能なオイルであることを示しています。

エンジンオイル交換費用の目安

エンジンオイル交換の費用は、車種やお店によって大きく異なります。

車種による違いとしては、一般的に軽自動車よりも普通車の方が、必要なオイル量が多いため、費用が高くなるケースが多いです。

お店による費用の違いは、以下のとおりです。

  • カーディーラー:3,000〜10,000円程度
  • ガソリンスタンド:2,000〜6,000円程度
  • 民間整備工場:2,000〜4,000円程度
  • カー用品店:1,000〜2,500円程度

上記はあくまで目安であり、エンジンオイルの種類や総排気量によって、費用が変動する可能性があります。また、民間整備工場は地元に根ざした個人経営である場合が多いため、地域によって価格が大きく異なる場合があります。

実際の費用については、利用予定のお店に直接お問い合せください。

エンジンオイル交換時期の目安

エンジンオイル交換時期の一般的な目安は、前回の交換から6ヶ月経過、または5,000km走行時です。ただし、ガソリンターボ車ではエンジンへの負荷が大きいため、3ヶ月〜6ヶ月または3,000km〜5,000km走行時でのより頻繁な交換が推奨されます。

自動車メーカーも、それぞれのエンジンオイル交換時期を設定していますが、これらは一般的な目安とは異なる場合があります。例えばトヨタが設定している標準的な交換時期は、通常のガソリン車で15,000kmまたは1年、ガソリンターボ車で5,000kmまたは6ヶ月です。ただし、これらはあくまで目安であり、実際の使用環境に応じて調整が必要です。渋滞での走行、坂道や雪道での走行など、過酷な環境下での使用が多い場合は、早めの交換が求められます。

軽自動車は、オイル量が少ないにも関わらず、高い回転数で走行することが多いため、オイルへの負担が大きく、より頻繁な交換が望ましいです。

結論として、メーカーの推奨時期や一般的な目安を参考にしつつ、自身の車の使用状況を考慮して適切な交換時期を判断することが重要です。

まとめ

エンジンオイルは、車の性能や耐久性を保つために欠かせません。定期的なオイル交換と適切なメンテナンスを行うと、エンジンの性能が効果的に引き出され、長期にわたって安全な走行が可能になります。このような細やかな配慮を心がけることで、より安心して運転を楽しむことができるでしょう。

執筆年月日:2024年9月

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