内容説明
自らインディアンの血を引き、16歳の息子を女手ひとつで育てるヴィヴィアンは、ダートマス大学で『アメリカ先住民研究』をテーマに教鞭をとる人類学者でもあった。コロンブスの新大陸上陸五百年を記念して大学から論文を依頼された彼女は"征服された先住民"側の視点から書くことを決意。一方で、"発見者"側の視点で、神格化された英雄コロンブスの詩を発表しようとする、詩人の恋人ロジャーとことごとく対立。そんなとき、ヴィヴィアンは、コロンブス直筆とみられる手紙と日誌の一部を、偶然、図書館で発見する。これらの所有者である謎の男コブから南の島バハマへ招かれた2人は、背後に何か険しい臭いを感じながらも、コロンブスの隠された正体を追い、旅立つ。歴史的謎解きを軸に繰り広げられる、異色変愛小説。
「BOOKデータベース」 より