内容説明
一八四〇年、当主の妻を若くして失ったその領主館は、悲しみに沈んでいた。そして、愛らしい双子の姉妹の家庭教師として館を訪れたテティことテターマンもまた、癒しがたい傷を負う身であった。屈託なく懐いてくる、見分けがつかないほどよく似た双子の姉妹に、徐々に生きる希望を取り戻していくテティ。しかし、館に頻発する怪異が、テティと双子の姉妹の運命を、容赦なく翻弄していく...。呪われたヒルボーン一族だけが理解できる、恐ろしくも美しい秘密とは?巨匠ブランドが持てる技巧のすべてをつぎ込んで紡ぎあげた、予測不能、美麗にして凄絶なゴシック小説。巨匠の最後の長編、遂に登場!
「BOOKデータベース」 より