内容説明
「いい子」だったはずのわが子が...、急に反抗的になり、口もきかず、何を考えているのか、どう接していいのかわからない。「子育てに失敗した。もう、取り返しがつかない」そこまで思いつめ、途方に暮れて立ち尽くす人もいます。しかし、子どもの問題行動にはちゃんとした意味があります。そしてそれは、多くの場合、親であるあなたが抱えこんでいる「問題」に深く関係しているといいます。本書では、親子関係、家族関係などの問題を専門とする臨床心理士が、実際に接してきたたくさんの例をもとに、「親」と「子」のあいだの「ほんとうの問題」を解き明かしていきます。また、作家・柳美里さんの『ファミリー・シークレット』(講談社)で公開されたカウンセリングについて、カウンセラーの立場から見えてくるものを紹介し、すべての「親」に通じる問題の深さ大切さに気付かせてもくれます。子育てに悩むすべての方に向けたメッセージに満ちた一冊です。
目次
- 第1章 「問題児」は、本当に問題児なのか
- 第2章 子どもの嘘と「家族の秘密」
- 第3章 仮面のストレスが暴発するとき—行動化する子どもたち
- 第4章 子どもも、家族の機能を果たしている
- 第5章 「あなたのため」は、"きれいな虐待"
- 第6章 いじめ、学級崩壊の相互関係
- 第7章 柳美里さんのカウンセリング1 嘘を生きる
- 第8章 柳美里さんのカウンセリング2 「生き直し」とカウンセラーの眼
- 第9章 心を動かし、親子の新しい関係性を作る明日へ
「BOOKデータベース」 より