内容説明
ルーマニア、ブカレストのストリートで暮らす少女サンダーレ。晴れの日は駅前の公園を、雨の日はマンホールを"家"にして、物ごい、スリ、ゴミ箱あさり、ドラッグ...の毎日。けれども、サンダーレにはたったひとつだけ夢がありました。それは、自分を"捨てた"お母さんともう一度いっしょに暮らすこと。夏のある日、サンダーレは青年のリュックサックをぬすみます。しかし、かれはサンダーレのもうひとつの家、「ラザロ」の新人ボランティアでした—。母親との再会の夢を胸に社会の底辺を生きる少女と、そんな彼女に同情する青年は、反発し合い、傷つけ合いながらも徐々にこころを通わせていきます。
「BOOKデータベース」 より