神社ごと焼失した木彫りの仮面が復元間近...作業を買って出たのは地元の85歳男性 のみを使ってコツコツ手彫り、10月の祭りで披露へ
2024年09月17日 17:00
2022年6月の火災で焼失した曽於市大隅町大谷の投谷(なげたに)八幡宮の仮面を、同町月野の新名威さん(85)が手作りで復元する作業を続けている。6枚の仮面のうち5枚は完成し、残るは1枚。色塗りをして10月の豊年祭り(王子神幸祭)用に寄進する。
木彫りの仮面は、祭神の父母の墓とされる御旅所に参拝する「浜殿(はまど)下り」の際、四つの鏡とともに王子矛に付けて掲げるもの。十人法衣(ほうえ)と呼ばれる氏子が手にして、約2キロ離れた2カ所の御旅所に行き、秋の実りに感謝する。
火災では木造平屋の拝殿や本殿、末社が焼け落ち、本殿にあった仮面も焼失した。戦国時代の1556年に当時の面打ちが製作したとされる。新名さんは「何とか祭りを再興したい」という八幡宮関係者の願いに心を動かされ、復元を買って出たという。
新名さんは元建設会社員。油絵や陶芸にいそしみ、木彫りは3年前から市の生涯学習講座で習っている。復元の際は、残っていた仮面の写真を見ながら図面を作ったり、石こうで型を取ったりした。それらを参考に材料のクスノキにのみを振るって顔を彫る。
仮面の大きさは縦約22センチ、横約18センチ。6月から作業に取りかかり、1枚あたり2週間ほどを費やしてきた。新名さんは「昔から今につながるのが面。それぞれ表情は違っていて、雑な気持ちではできないとの思いで彫り続けた」と話した。
投谷八幡宮総代会長の中迫琢美さん(81)は「とても立派なものができて感激している。いつまでも伝えていきたい」と感謝した。
木彫りの仮面は、祭神の父母の墓とされる御旅所に参拝する「浜殿(はまど)下り」の際、四つの鏡とともに王子矛に付けて掲げるもの。十人法衣(ほうえ)と呼ばれる氏子が手にして、約2キロ離れた2カ所の御旅所に行き、秋の実りに感謝する。
火災では木造平屋の拝殿や本殿、末社が焼け落ち、本殿にあった仮面も焼失した。戦国時代の1556年に当時の面打ちが製作したとされる。新名さんは「何とか祭りを再興したい」という八幡宮関係者の願いに心を動かされ、復元を買って出たという。
新名さんは元建設会社員。油絵や陶芸にいそしみ、木彫りは3年前から市の生涯学習講座で習っている。復元の際は、残っていた仮面の写真を見ながら図面を作ったり、石こうで型を取ったりした。それらを参考に材料のクスノキにのみを振るって顔を彫る。
仮面の大きさは縦約22センチ、横約18センチ。6月から作業に取りかかり、1枚あたり2週間ほどを費やしてきた。新名さんは「昔から今につながるのが面。それぞれ表情は違っていて、雑な気持ちではできないとの思いで彫り続けた」と話した。
投谷八幡宮総代会長の中迫琢美さん(81)は「とても立派なものができて感激している。いつまでも伝えていきたい」と感謝した。
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