Outdoor Lighting - Energy Loss and Glare (Edition No. 1, November 1996)
照明について考えてみて下さい
屋外照明に使われている電気エネルギーの30〜60%、屋内照明でも50%が無駄になっている事をご存じでしょうか。発電所が出す二酸化炭素、窒素酸化物等、
公害の大きな原因にもなっています。それだけではありません、屋外照明が
「眩しさ」の原因にもなっています。傘のない照明の光が直接目に入り、
「眩しさ」の原因になり、夜間の視界を邪魔しています。ひどい時は、まぶしくて自動車の運転にも危険です。年間でどれくらいの無駄になっているか、公害の原因になっているかを見てみましょう。
- 費用の無駄: 約3兆円
- 二酸化炭素の排出: 車の台数に換算して2千百万台分に相当
- 二酸化硫黄: 85万トン
- 二酸化窒素: 50万トン
お分かり頂けるでしょうか、照明の実体は、
「エネルギーの無駄と眩しさ」なのです。
屋外照明の悪い例
上にある写真が典型的な悪い照明の例です。眩しさがひどく、光っているランプが直接目に入ります。照明の力を100%発揮できていない事を示しています。同時に左の例で60%以上、右で30%以上のエネルギーが無駄になっています。
解決方法は何か?
照明の量と質をこれまで以上に確保しながら、「エネルギーの無駄と眩しさ」を根本的に解決する方法は、常識的な事で出来るのです。そして改善に必要な費用は、数年で取り返せるのが事実です。具体的に見てみましょう:
- 適切な傘をつけることで眩しさと効率を上げられます
- 3倍の効率を持つ低圧ナトリウムランプを使えば小さなワット数で済みます
- タイマーの使用、赤外センサースイッチを使えば必要な時だけ点灯出来ます
- 改善に必要な費用は、たいての場合数年間で取り戻せます
照明について考え、照明の改善にご協力をお願いします。
アメリカの例も見てみましょう
アメリカでは環境保全局(EPA)がグリーンライトという活動を始めています。照明の質と量を向上させながら、照明に使うエネルギーを50%以上削減する画期的なプログラムであり、現在二千二百団体、また米国ソニー、トヨタなど日本の大企業も参加しているプログラムです。
スマートライトプログラム
スマートライトは、米国EPAのグリーンライトをお手本にわが国でも同様な照明の改善を推進するプログラムです。民間のNGO活動ですが、官公庁等へも働きかけ、全国的な活動の展開を始めようとしています。スマートライトへ参加し、照明の改善を実現して下さい。照明の質と量を犠牲にすることなく、省エネルギーと環境の保護、そして眩しさの無い快適な都市空間を作る事が出来ます。詳細はスマートライト事務局まで。
ホームページ: http://www2a.meshnet.or.jp/~wakaba/wakaba-j.htm