2017年11月
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

カテゴリー

過去記事

サイト内検索


« 2013年09月 | メイン | 2013年11月 »

2013年10月28日
しかく 説明会/JR復旧/中学校合唱祭

本日の江島を以って、第8回まちづくり説明会が終了。
今回の説明会は石巻・仙台・大崎の三会場も含めて約4週間33か所で実施。
町中心部での最初となる災害公営住宅(200世帯)と分譲団地(31区画)の募集、
中心街区と公共施設配置についての基本的な考え方と全体的な今後の造成展開、
離半島地区各浜においては各浜ごとに防集事業のスケジュール等について説明を行い、
質問や意見をいただいてきたところである。
離半島地区については既に二地区で着工しており、年内には更に三地区で、
年度内には一部を除き概ねの地区で造成着手の見込みである。
一方、現時点であの日から二年半余が過ぎ去っているという現実は非常に重い。
今年度内、あるいは来年中には用地供給可能な地区がある一方で、
大規模造成が必要となる一部地区については造成完了まで
着工から三年程度の事業期間を要する見込みのところもある。
着工後も、住民の方々には更にしばらくの間ご苦労をお掛けすることになる。
大変心苦しい限りである。
説明会での意見も「もっと早くならないのか」というものが当然ながら多い。
だからこそ、物理的に限界はあるにしても、文字通り
「一日も早く」
事業に着手し造成工事を完了できるよう取り組んでいかなくてはならない。

町中心部については事業エリアのほとんどを区画整理区域にしてあるので、
用地の売買等は別として、土地造成の施工同意を昨夏に概ねいただいているので、
事業として走り出すことが出来ていたが、離半島地区は条件が異なる。
時間を要した要因は、主に用地の選定と、その前提となる土地の取得である。
まず、壁になるのが相続と筆界未定。
例えば、明治時代よりの地区の共有地でこの間ほとんど相続手続きがなされていないと、
関係地権者が100人を超える、というような土地は場所が良くても手が出せない。
手続きに余りに時間を要してしまうからである。
筆界未定地も同様である。
そのような手続き上障害になるような土地を避けながらプランを練っていく必要があった。
更には、事業実施に至るには地権者の協力が不可欠となるが、
協力したくても様々な理由でできない、ということも当然ある。
また、行政の絶対的なマンパワー不足も背景にはあるし、
全地区に共通して、農地等平坦な背後地が無く山を切るしかないという
防災集団移転を進めるうえでの地勢上の制約条件もある。
このような各種の要因がある中で各浜毎の懇談会などを経ながらこれまで進めてきた。
どの被災自治体でもこのことで大変苦労されていると思うが、
いよいよ以って、本町の離半島全地区においてほぼ見通しがクリアになった。
今後、用地測量や境界確認等を経て順次各種の法規制解除の手続きに入り、
「一日も早く」
着工ができるよう、そして事業の完了がなされるよう取り組んでいく。

そして町中心部整備においても、本日、宮ケ崎地区高台造成の安全祈願を行った。
宮ケ崎高台は、町中心部では最大規模の移転住宅地となる地区であり、
この残土を使って石浜地区ほかの盛り土造成や国道の嵩上げを行っていく。
駅前地区に続く、区画整理226.4ha整備の第二弾だ。
昨年9月の復興まちづくり着工式から1年と1カ月。
ようやくここまで来た。
町民各位をはじめ関係する皆の協力があったればこそだ。

もうすぐ冬。
私自身にとっても、仮設住宅での三度目の冬だ。
皆の痛みや願いは当事者の一人である私自身のそれでもある。
だからこそ、被災当事者でもある行政執行権者・復興の舵取り役として、
宅地はもとより復興事業全体の質を保ちながらスピードの最大化をなすよう
組織を挙げて臨んでいく。
ここからが正念場である。


閑話休題。
ここ一週間の出来事を二つほど。
まず、25日にJR石巻線の未復旧区間である浦宿駅〜女川駅間の整備について、
本町とJR東日本の両者で工事関係の確認書の締結式を執り行った。
ここにおいて、JR東日本西野仙台支社長より具体的な復旧再開時期について
2015年春
との表明をいただいた。
公共交通機関、とりわけ鉄路の早期復旧は我が町にとっても大変大きな課題であり、
目標時期について明言をいただいた、という事実は大変大きく、喜ばしく、
そして心強い限りであり、感謝申し上げている。
中心市街地における最初期の復興商業街区となるのが駅前地区であり、
現在約38haを全封鎖して鋭意造成を行っているが、今後に向けて大きな弾みとなった。
これを目標時期までに達成するためにも、遅滞なく造成展開を図っていかなくてはならない。
また、駅だけでなくその前面に展開する商業街区ができてこそ賑わいの拠点となる。
中心街区の基本的な考え方を提示し、それに基づき商工関係の協議会で議論してきたが、
今週からの改めての事業者ヒアリングなどを経ながら、より具体像を構築し、
目標に向けて臨んでいくこととなる。

もう一つ。
その翌日、女川中学校文化祭の合唱祭に出席してきた。
公務の日程上、三年生の分は観る(聴く)ことができなかったが(家で録画を観ました)、
率直な感想。
今の子供たちって、レベル高いんだね〜!
自分が中学の時の合唱祭(もう26年〜28年前!)って、
もっとシンプルな曲だったような気がする。
現在は1年生でも三声・四声が当たり前なのでしょうか?
俺が三年生の時、我がクラスは男女で1パートずつでしたw
で、今回、全学年それぞれに各クラスで課題曲と自由曲があるのだが、
三年生は課題曲が「大地讃頌」。
"おお〜、時代が変わっても合唱の定番なんだな!"
と思うと同時に、これって難しい方の部類じゃなかったんかい?とも。
それが課題曲なんだから、やはりレベルが上がっている(或いは求められている)証左かも。
また、自由曲の選曲の自由度も上がっているんだな、というのもわかった。
思うに、俺らのころは、まだ"歌う"という行為がちょっくら恥ずかしいものであったような。
確か石巻市内にカラオケボックスとが出てきたのが高校のころで、
(wikiによれば、全国初のカラオケボックス誕生は1985年とのこと)
もちろん当時町内にはそんなものはなかったし、
あったとしても中学生が生徒同士で行けば呼び出しの対象にもなっただろう。
時代が変わり、"歌う"という行為が日常の中でもごく一般的になった。
そういう背景が今のレベルの高さの一因でもあるんでしょうね。
まず、感心させられました。
来年は、俺らの頃の他の定番曲(「山の息吹」とかね)も聴いてみたいところですね〜。

投稿時間 : 23:50 個別ページ表示 | トラックバック (0)

2013年10月11日
しかく グッドデザイン賞!

ここをご覧の方は既にご存知かもしれないが、遅ればせながら。
去る10月3日発表された2013年度グッドデザイン賞において、
本町の多機能水産加工施設「マスカー」が同賞を受賞し、
さらに、11月7日に発表される金賞他特別賞の受賞候補となる
「グッドデザイン・ベスト100」に選出されました!
http://www.g-mark.org/award
いやー、大賞候補こそ逃したものの、快挙です!
(注記)マスカーについての受賞理由他はコチラ
http://www.g-mark.org/award/describe/40362

以下、グッドデザイン賞HPより転記。

グッドデザイン賞は1957年の創設以来、
日本を代表するデザインの評価・推奨の運動として広く知られる世界的なデザイン賞です。
商品分野をはじめ建築・プロジェクトなど幅広い領域から応募されるデザインに対して、
外見上の印象だけでなく、使い勝手や環境への配慮、社会への提案力など、
今日求められるさまざまな観点から審査を行うことで、
多くの"よいデザイン"を社会に送り出してきました。
2013年度は3,400件の審査対象の中から、
のべ66名の審査委員による厳正な審査の結果、
1,212件の受賞が決定しました。
この中には今後決定予定である「グッドデザイン大賞」の候補10件と、
「グッドデザイン金賞」をはじめとする特別賞の候補となる
「グッドデザイン・ベスト100」が含まれています。
なおこれら各特別賞は11月7日(木)に発表される予定です。

つまり、全国からエントリーされた3400件の中のベスト100に入ったということ。
そして、同賞は上記のとおり、単にデザインとして優秀なだけでなく、
機能性や環境、社会的な意義などが兼ね揃えられて初めて認められる。
つまり、デザインありきではなく、対象そのものの本質が
優れたデザインとして現出していることが求められる。
カタールからの全額支援で建設されたマスカーについては、昨年10月の本欄に記したが、
恐らく、世界で初めて津波を受けることを前提として建設された、
6000tの貯蔵能力を持つ冷蔵冷凍庫である。
構造は次の通り。

[画像:%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AB%E2%80%95%E6%A7%8B%E9%80%A0%E6%A6%82%E8%A6%81.jpg]

実物はこのようになった。

[画像:%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%BC%E2%91%A1.jpg]

まさに機能美である。
実は、マスカー稼動後のカタール関係の会合で、
私はグッドデザイン賞への応募を強く推薦した。
関係者の方々は当初「いやいや、畏れ多くて」という反応だったが、
「ダメモトでもいいじゃないか!? 俺はエントリーするに相応しいものだと強く思う。
設計思想が見事にデザインに昇華した、皆さんが取り組んだ成果を世に問うて欲しい!」
と強く依頼した。
今回の受賞、言い出しっぺの一人として感無量であり、
ドラマ「ラジオ」のギャラクシー賞特別賞に続く女川関係での著名賞の受賞である。
11月、更に大きな喜びの知らせが届いたらうれしいな!

ところで。
機能美と言えば何が思い浮かぶだろう?
自分が即座に浮かぶのは飛行機。
中でも戦闘機。
自分の好みはSu-27やF/A-18、F-2等々。
デザインから入ったのでは全く本来の任を務められない性格のもの。
流線形と適度な角々しさが絶妙な塩梅。
第4世代・第4.5世代ならではでしょうか。

あとは、LEDサンマ船。
省エネで集魚灯のLED化が進み、現在は新造船だとLEDがデフォルト。
すげーカッコいいんですよね!
従来型もカッコいいのではあるが、LED船はよりソリッドでスタイリッシュ。
まるでファンネルかドラグーンを周囲にぐるっと擁したMAのよう。
漁のときなんか、見たまんまフルバーストモードですからね〜。
とにかく良いんです。

F-2はまだ松島基地に帰ってきていないので観れないが、
マスカーとLEDサンマ船は今が旬(まあ、マスカーは年中観れますが)。
秋の旅路に、女川まで一足伸ばしてみては如何?


投稿時間 : 00:38 個別ページ表示 | トラックバック (0)

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /