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就任してから満一年。
任期の1/4。
文字通り、"あっという間"に一年が経過した。
全体計画の立案と進捗並びにその具体化については
大規模に被災した自治体の中では一番早いと言われる。
町民をはじめ各種主体の協力があればこそである。
ただ、それは相対的な進捗であって、
個々にとっての絶対的な進捗を必ずしも意味しない。
誰にとっても既にあれから一年八ヶ月が経過している、
というのが絶対的な現実である。
我々のように復興推進の最前線に直接関与している者や
事業をどういう形でも再開できた方々、
或いは様々に支援活動等を行っている方々など、
何らかの活動領域に身を投じれる人々にとっては
時の流れは早いものに感じられるだろうが、
一方で、何をどうしていくべきか未だ見いだせない、
或いは模索中である方々にとっては
同じ年月も長いものとして感じられたはずだ。
前へ進もうとする歩みを止めてはならないが、
「今」苦悩や不安の中のある人々へも思いを馳せ、
より具体的な今後の道筋を提示していくことが重要だ。
現在、先行造成地区の一部(防集団地・加工団地・災害公営)について事業着手したが、
目に見える形で早期の具体的進展を図っていかなくてはならない。
また、次年度から着手予定の事業についても、「何をいつぐらいに」という
スケジュールの明確化が強く求められている。
圧倒的な業務量に対し担当スタッフは日付を超えて日々作業をしているが、
率直に、マンパワーの絶対的な不足は未だ解消されていない。
この改善のための支援要請を多方面に働きかけているが、
現状としては限られた人員と組織をフルに回転させ、
WG等町民の知恵と力を借りながら
とにかく物事を一つでも前に進めていくことが重要である。
そのことが、結果として「今」の苦悩と不安に対して応えていくことになるからだ。
泣き言を言っても始まらない。
やれるか、やれないか、ではなく
やらなくてはならない、のである。
一年前の本欄には以下のように記した。
今後何をなしていくにしても、どんなに立派なことを言ったとしても、
私自身が職員からの信頼を得られていなければ何も動いていかないし、
仮に動いたとしても十分なものにならないだろう。
組織を統括し、またその力が最大限発揮されるためには
組織が機能するための信頼が必要である。
それを得ていくのも自分自身の行動とメッセージでしかない。
またその翌週の記載。
既に大小問わず様々な意思決定の場面があるが、
改めて感じているのは、自身のちょっとした意思判断で
物事が右にも左にも動く、ということに対する怖さ。
まあ、これを怖がっていたら何も始まらないのだが、
冒頭に記した"勝手の違い"の最たる部分である。
※(注記)県議時代との違い
慣れていく(悪い意味でなく)しかないのだが、
しかし、その一方でこの"怖さ"という緊張感は
いつも携えていなくてはならないものだろう。
権限・権力を行使する、ということへの緊張感。
この最初の感性を大切にしていきたい。
一年経ってどうか。
信頼は得られているか
自身の行動とメッセージは伝えられているか
悪い意味での慣れはないか
権限・権力を行使することへの緊張感は失っていないか
最初の感性を大切にしているか
改めて自分に問いかけながら、復興とその先にある
「千年に一度のまちづくり」
成就に向けて二年目に入ります。
今後とも宜しくお願いいたします。
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