「新しい公共」取組み事例

"元気再生ふるさと応援団"自立・持続性確立プロジェクト

団体名

しかくNPO法人 はらまちクラブ

ホームページ

しかくhttp://genki.npoharamachiclub.jp/index.html

所属/ 担当者名

しかく理事長 江本節子

連絡先

しかく電話 0244-22-2564
しかくE-maile emoto@npoharamachiclub.jp

活動地域

しかく福島県 南相馬市

活動地域の概要

しかく福島県浜通り北部で太平洋に面し、面積は398.5平方km。いわき市と宮城県仙台市のほぼ中間にある。
しかく人口約73,000人(近年は年3%程度減少傾向)、23,000世帯。老年人口約25%。
しかく近年第2次産業人口の減少が著しい。

【位置図】

【年齢別人口推移と産業別人口推移】

活動地域の課題

しかく本地域では、古来より"無尽(ムジン)"や"結い"と呼ばれる地域互助・共助の文化が残されてきたが、現在では、このような共助・互助の仕組みが、失われつつある。このように、今後は、人口減少や少子高齢化にともない地域の助け合いや伝統文化の継承などが、さらに、困難になってくることなどが懸念されている。
地域の祭りなどの衰退は、住民同士の交流の機会を減じ、ひいては地域の活力の低下につながっている。このような中、地域資源の活用・地域住民の取組を効果的に進めていくためには、地域内の人・物・金・情報を有機的に連携させていく仕組みと推進役が必要であると言われている。また、そのような活動は一部のメンバーのがんばりだけに頼っていたのでは、継続が難しいことも指摘されている。 このような仕組みや推進役の価値を市民が認識し、多くの市民が参画する中で、このような活動や組織を支える仕組み・関係を確立していくことが求められている。

活動の内容

しかく平成20年度
「南相馬市ふるさと元気応援団」を設立し、人的資源を集約するボランティアバンク制度及び、市民の小さな力を集めるスーパー地域通貨優路システムを構築した。
活動?@.南相馬市ふるさと元気応援団の設立とボランティアバンクの制度設計
活動?A.スーパー地域通貨優路システムの制度設計
活動?B.ふるさと元気プロジェクトの実施

しかく平成21年度
中間支援的組織とプラットフォームの有効性を、地域住民・行政・企業が実感し、その諸活動を地域の力で無理なく支える仕組みをつくり、これに参加してもらえる機会を増やしていくこと。
活動?@.スーパー地域通貨優路の社会実験(:優路をボランティア通貨として配布し、協力店で利用。本格運用にむけて、課題や評価を把握する)
活動?A.情報システムの整備(:元気応援団の活動への信頼性と、ボランティアの参加しやすさを向上させるため、情報公開を行う。元気プロジェクトのPRや、ゆうバンクの状況の公開等を目的としたホームページ等を製作)
活動?B.ふるさと元気プロジェクトの実施(:住民の交流を促進するとともに、ボランティア育成の場として活用や、ボランティアの活躍の場、企業との連携の場を創出する)

活動の成果

しかく平成20年度
?@南相馬市ふるさと元気応援団の設立とボランティアバンクの制度設計:これまでの活動分野にとらわれず、コミュニティ関連のNPO、商工業関係者、福祉関係者など多様な分野の人が連携し、ひとりの力ではなく、地域の多くの仲間の力をあわせて地域を元気にしていきたいという想いを集めることが、元気応援団の設立という形で表すことができた。地域活動のプラットフォームの役割を担う準備が整いつつある。
?Aスーパー地域通貨優路システムの制度設計:地域通貨優路システムについて、市内大手スーパーの賛同が得られたことにより、商店が地域活動に対し支援する姿勢が具体的に市民に示された。また、NPO法人はらまちクラブの活動を中心としたボランティアの方々も、本システムの主旨と今後の謝礼への地域通貨の使用に賛同してくださったことから、地域互助・共助が再認識され広まっていくことが期待できる結果が得られた。
?Bふるさと元気プロジェクトの実施:3つの元気プロジェクトに約1,500人の参加者があり、多くの市民の交流が実現した。また、元気プロジェクトや優路のPR等が、全国ネットのTVや、地方テレビ・地方紙などでもとりあげられたことから、ふるさとへの誇りの醸成につながったものと確信している。

20年度に実施した元気プロジェクト

まちなか元気俳句ing

サンライフ感謝祭

三世代元気運動会

しかく平成21年度
?@スーパー地域通貨優路の社会実験:社会実験グッズの製作を終え、一般市民に向けた説明会を8回、150人以上に行った。11月29日に社会実験の実施。優路は1,382枚配布され、優路ショップにおいて1,003枚が換金された。『優路』を使った市民にアンケートを実施し、結果を検討した。社会実験を経て市民からの賛同の声が集まり、年内の12月12日より本格運用が始動となった。
?A情報システムの整備:元気応援団HP(ブログ機能付)の作成。ブログにより最新情報を公開。随時更新中。
?Bふるさと元気プロジェクトの実施:「相馬野馬追い応援団」「北泉ビーチ遊すぽ」「アイスまんじゅう早食い大会」「三世代元気運動会」等々実施。参加したボランティアにアンケートを実施。優路について意見・感想を集め、検証

協力店のラーメン店に並ぶ様子
スーパーのレジにて、ハート型コイン『優路』で支払う様子

アンケート結果(一部抜粋)

Q 地域通貨の仕組みをどう思いますか? どんなことが期待できますか?

HPのトップページ

今後の課題及び展望

しかく課題
?@ 優路の増刷費用の捻出
?A「多様な分野の、より多くのお店があればいい!」の声もあるが、管理のボリュームがさらに増大することも予想されることから、優路の流通に比例するようにショップの増加を図りたいが、民意は?
?Bテレビ(1月6日)や新聞多数回の報道により、相当伝わったと思う。今後どれだけの人が直に優路を手に取っていただく仕掛けができるかが課題。優路を謝金や賞品に使う団体や個人の募集!
?C まちの元気を創出するイベントのネットワーク化
?D偽造・悪用などについての課題
?Eしあわせのおまじない的ハートコインで心を繋ぎ人を繋ぐ仕組み作り

しかく展望
ふるさと元気応援団の更なる充実と進化による優しさの連鎖のまちがスーパー地域通貨優路によって創出される取り組みをする。まちのみんなが地域の子どもを見守る機運を盛り上げ、ひいては"笑顔・夢・感動あふれる元気名まちづくりに新しい公共として多大な貢献ができる。


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