○しろまる山梨県宅地開発事業の基準に関する条例
昭和四十八年三月三十一日
山梨県条例第六号
山梨県宅地開発事業の基準に関する条例をここに公布する。
山梨県宅地開発事業の基準に関する条例
(目的)
第一条 この条例は、宅地開発事業の施行に関し、必要な基準等を定めて、その適正な工事を施行することにより、開発区域及びその周辺の地域における災害を防止するとともに、健全な生活環境の保全を図ることを目的とする。
一 宅地開発事業 主として建築物の建築の用に供する目的で一団の土地について行なう土地の区画形質の変更に関する事業をいう。
二 建築物 建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第二条第一号に規定する建築物をいう。
三 開発区域 宅地開発事業を施行する土地の区域をいう。
四 事業主 宅地開発事業に係る工事(以下「工事」という。)の請負契約の注文者又は請負契約によらないでみずから工事をする者をいう。
五 工事施行者 工事の請負人又は請負契約によらないでみずから工事をする者をいう。
一 都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第二項に規定する都市計画区域及び準都市計画区域内において行う宅地開発事業
二 甲府市の区域内において行う宅地開発事業
三 都市計画法第二十九条第二項の許可を要する宅地開発事業
四 農業、林業又は漁業の用に供する建築物で規則で定めるものの建築の用に供する目的で行なう宅地開発事業
五 非常災害のため必要な応急措置として行なう宅地開発事業
六 公益上必要な建築物の建築の用に供する目的で行う宅地開発事業で規則で定めるもの
(昭五〇条例一九・平一三条例一九・平一四条例二一・一部改正)
(事業主の責務)
第四条 事業主は、宅地開発事業の計画を策定しようとするときは、当該計画が県及び開発区域の所在する市町村の定める土地利用又は開発に関する計画に適合するように努めなければならない。
第五条から第七条まで 削除
(平一四条例二一)
(設計基準)
第八条 事業主は、工事の設計(以下「設計」という。)を定めるにあたつては、別表第一に定める設計の基準(以下「基準」という。)に適合するようにしなければならない。
(設計の確認)
第九条 事業主(国、地方公共団体その他規則で定める公共的団体を除く。以下同じ。)は、工事を施行しようとするときは、当該工事に着手する前に、当該設計が基準に適合するものであることについて、知事の確認を受けなければならない。
一 氏名及び住所(法人にあつては、名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
二 開発区域の位置及び面積
三 工事の着手及び完了の時期
四 開発区域の敷地の区画数並びに予定建築物の用途及び規模
五 請負契約によつて工事を施行しようとする場合は、当該工事の請負人の氏名及び住所(法人にあつては、名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
3 知事は、前項の申請書を受理した場合において、設計が基準に適合すると認めたとき、又は適合しないと認めたときは、その旨を当該申請をした者に通知しなければならない。
(平七条例四六・一部改正)
(設計の変更)
第十条 事業主は、前条第一項の規定による確認を受けた設計を変更しようとするときは、当該変更に係る部分の設計が基準に適合するものであることについて、知事の確認を受けなければならない。ただし、規則で定める軽微な変更については、この限りでない。
(防災等の措置)
第十二条 事業主又は工事施行者は、工事の施行にあたつては、当該工事に係る開発区域及びその周辺において、次の各号に掲げる事態を生じさせないように、適切な措置を講じなければならない。
一 土砂くずれ、出水等による災害が生ずること。
二 河川及び水路の利水又は排水に支障を及ぼすこと。
三 排水路その他の排水施設の使用に支障を及ぼすこと。
四 交通に支障を及ぼすこと。
2 事業主は、工事を廃止し、又は中止しようとするときは、当該工事の廃止又は中止後においてすでに施行された工事によつて生ずると予想される災害を防止し、かつ、当該工事によつて開発区域の周辺の土地の利用に支障を及ぼさないように前項に規定する措置を講じなければならない。
(工事の変更等の届出)
第十三条 事業主は、次の各号に掲げる場合は、規則で定めるところにより、その旨を知事に届け出なければならない。
一 工事施行者を変更した場合
二 工事の着手又は完了の時期を変更しようとする場合
三 工事を二箇月以上中止し、又は当該工事を再開しようとする場合
四 工事を廃止しようとする場合
(設計確認の掲示)
第十四条 第九条第三項の規定による確認の通知を受けた事業主は、規則で定めるところにより、当該確認に係る開発区域内の見やすい場所に確認があつた旨を掲示しておかなければならない。
(工事の完了検査)
第十五条 事業主は、当該工事が完了したときは、規則で定めるところにより、その旨をすみやかに知事に届け出なければならない。
3 知事は、前項の規定により検査を行なつた場合であつて、当該工事が設計に適合していると認めたときは、検査済証を事業主に交付しなければならない。
(監督処分)
第十六条 知事は、工事がこの条例に違反して施行されたときは、事業主、工事施行者又は工事管理者に対して、当該工事の停止を命じ、又は相当の期限を定めて、その違反を是正するために必要な措置をとることを命ずることができる。
(立入検査)
第十七条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、その職員をして開発区域内の土地に立ち入らせて、工事の状況を検査させることができる。
2 前項の規定により職員が立入検査をするときは、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
(報告の徴取、勧告等)
第十八条 知事は、工事に関し、事業主又は工事施行者に対し、この条例の施行に必要な限度において、報告若しくは資料の提出を求め、又は必要な勧告をすることができる。
第十九条から第二十二条まで 削除
(平一四条例二一)
(罰則)
第二十五条 次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条の規定による命令に違反した者
二 第十七条第一項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
(平四条例二九・一部改正)
(平四条例二九・一部改正)
第二十七条 次の各号の一に該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。
二 第十五条第一項の規定による届出をしなかつた者
三 第十八条の規定による報告若しくは資料を提出せず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
(平四条例二九・一部改正)
附則
(施行期日)
1 この条例は、昭和四十八年五月一日から施行する。
(関係条例の改正)
4 附属機関の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和四十年山梨県条例第七号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
附則(昭和五〇年条例第一九号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(昭和五一年条例第一八号)
この条例は、昭和五十一年四月一日から施行する。
附則(昭和五六年条例第一一号)
この条例は、昭和五十六年四月一日から施行する。
附則(昭和五九年条例第二一号)
この条例は、昭和五十九年四月一日から施行する。
附則(昭和六二年条例第一〇号)
この条例は、昭和六十二年四月一日から施行する。
附則(平成元年条例第三二号)
この条例は、平成元年四月一日から施行する。
附則(平成四年条例第二〇号)
この条例は、平成四年四月一日から施行する。
附則(平成四年条例第二九号)
(施行期日)
1 この条例は、平成四年五月一日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則(平成七年条例第一八号)
この条例は、平成七年四月一日から施行する。
附則(平成七年条例第四六号)抄
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。
(平成八年規則第一〇号で平成八年四月一日から施行)
附則(平成一二年条例第四八号)
この条例は、平成十二年四月一日から施行する。
附則(平成一三年条例第一九号)
(施行期日)
1 この条例は、都市計画法及び建築基準法の一部を改正する法律(平成十二年法律第七十三号)の施行の日から施行する。
(施行の日=平成一三年五月一八日)
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に工事に着手している宅地開発事業については、なお従前の例による。
3 この条例の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる宅地開発事業に係るこの条例の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(山梨県の事務処理の特例に関する条例の一部改正)
4 山梨県の事務処理の特例に関する条例(平成十一年山梨県条例第四十七号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
附則(平成一四年条例第二一号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に工事に着手している宅地開発事業については、なお従前の例による。
3 この条例の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる宅地開発事業に係るこの条例の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(附属機関の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
4 附属機関の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和四十年山梨県条例第七号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
別表第一(第八条関係)
(昭五一条例一八・平一四条例二一・一部改正)
区分 | 設計の基準 | |||||||
街区 | 一 街区は、幅員六・〇メートル(小区間で通行上支障がない場合は、幅員四・〇メートル)以上の道路に接していること。 二 街区の規模は、土地の利用目的、地形、日照等を考慮して定められていること。この場合において、住宅にあつてはおおむね長辺一二〇・〇メートル以内、短辺三〇・〇メートル以上三五・〇メートル以内の長方形を標準とすること。 | |||||||
道路 | 幅員 | 一 道路の幅員は、六・〇メートル(小区間で通行上支障がないと認められる場合は、四・〇メートル)以上であること。 二 主要な道路は、開発区域外の平均幅員五・五メートル以上の道路(開発区域の周辺の道路の状況によりやむを得ないと認められるときは、車両の通行に支障がない道路)に接続していること。 三 幅員九・〇メートル以上の道路は、縁石、さく等により歩車道が分離されていること。 | ||||||
構造 | 道路は、アスフアルト又はセメントのコンクリート等の舗装(ただし、小規模のものについては、この限りでない。)を施し、安全かつ円滑な交通に支障を及ぼさない構造であり、かつ、雨水等を有効に排出するため必要な側溝、街渠その他適当な施設が設けられていること。 | |||||||
行き止り道路 | 道路は、行き止りでないこと。地形上その他やむを得ず行き止りにする場合は、終端及び幅員六・〇メートル未満の道路にあつては三五・〇メートルごとに適当な車両の転回広場が設けられていること。 | |||||||
すみ切り | 道路が同一平面で交差し、又は屈折する場合は、その角地には付表のすみ切りが設けられていること。 | |||||||
階段道路 | 道路は、階段状でないこと。ただし、もつぱら歩行者の通行の用に供する道路で、通行の安全上支障がないと認められる場合は、この限りでない。 | |||||||
防護施設 | 道路が屈折し、又は道路に接してがけ、水路等があるため、交通上危険のある箇所には防護さくその他適当な防護施設が設けられていること。 | |||||||
勾配 | 一 道路の縦断勾配は、九・〇パーセント以下にすること。ただし、地形上やむを得ないと認められる場合は、小区間に限り一二・〇パーセントとすること。 二 道路の横断勾配は、道路の構造により適当な値とすること。 | |||||||
公園、緑地又は広場 | 公園、緑地又は広場は、開発区域の中に適正に配置されており、その合計面積は、開発区域全面積の三・〇パーセント以上とすること。 | |||||||
排水施設 | 一 排水施設は、五年に一回の確率で想定される降雨強度値以上の降雨強度値を用いて算出した計画雨水量並びに生活又は事業に起因し、又は付随する廃水量及び地下水量から算定した計画汚水量を有効に排出する構造及び能力を有すること。 二 開発区域内の排水施設は、放流先の排水能力、利水の状況その他の状況を勘案して、当該開発区域内の下水(雨水、処理された汚水等)を有効かつ適切に排出できるように、下水道、排水路その他の排水施設又は河川その他の公共の水域に接続していること。この場合において、放流先の排水能力によりやむを得ないと認められるときは、当該開発区域内において一時雨水を貯留する調整池その他の適当な施設を設けることを妨げない。 | |||||||
構造 | 一 排水施設は、コンクリート、石材等堅固で耐久力及び耐水性がある材料で造り、漏水防止について必要な措置が講じられ、清掃又は維持管理のために容易な構造であること。 二 排水施設は、道路及び他の公共施設の維持管理のために支障のない場所に設けられていること。 三 排水施設の暗渠である構造の部分の内径又は内のり幅は、二〇・〇センチメートル以上であること。 四 排水施設のうち暗渠である構造の部分の次の箇所には、桝、マンホール等が設けられていること。 イ 管渠の始まる箇所 ロ 流路の方向、勾配又は横断面が著しく変化する箇所 ハ 一〇・〇メートルを超えない箇所 | |||||||
給水施設 | 一 公営水道のある市町村における開発区域内の生活用水は、原則として当該公営水道の供給が受けられること。 二 公営水道のない開発区域の生活用水は、次の条件を満たす施設によるものであること。 イ 水質は、衛生上適当なものであること。 ロ 水量は、当該開発区域内に居住する予定人口に応ずる必要量を満たすものであること。 | |||||||
消防水利 | 開発区域又はその周辺に消防水利として利用できる河川、水路、池沼等がない場合は、規則で定める消防用の水利施設が設けられていること。 | |||||||
地盤 | 地盤の軟弱な土地、出水のおそれがある土地又は著しく傾斜した土地等が開発区域内にあるときは、地盤改良、盛土、段切り等安全のため必要な措置が講ぜられていること。 | |||||||
擁壁 | 開発区域内のがけ面、切土面又は盛土面の保護のため擁壁を設けること。ただし、次表に該当するものはこの限りでないが、法面は、石張り、芝張り等で保護されていること。 | |||||||
土質 | 擁壁を要しない勾配の上限 | 擁壁を要する勾配の下限 | ||||||
軟岩(風化の著しいものは除く。) | 六〇度 | 八〇度 | ||||||
風化の著しい岩 | 四〇度 | 五〇度 | ||||||
砂利、真砂土、関東ローム、粘土その他これらに類するもの | 三五度 | 四五度 | ||||||
構造 | 一 高さが二・五メートルを超える擁壁の構造は、鉄筋コンクリート造り又は無筋コンクリート造りとし、石積については、練石積とすること。 二 壁面には、面積二・〇平方メートル以内に一箇所ごとに一個の耐水材料を用いた水抜穴(内径六・〇センチメートル以上)が設けられ、かつ、擁壁の裏面で水抜穴の周辺には砂利等の透水層が設けられていること。 | |||||||
地表水の処理 | 切土又は盛土をした土地の部分に生ずるがけ面の上端に続く地盤には、そのがけ面の反対方向に雨水等の地表水が流れるよう勾配が設けられていること。 |
付 表
道路幅員 | 一六・〇メートル以上 | 一一・〇メートル以上一六・〇メートル未満 | 八・〇メートル以上一一・〇メートル未満 | 六・〇メートル以上八・〇メートル未満 | 四・〇メートル以上六・〇メートル未満 | ||
交差角 | |||||||
道路幅員 | |||||||
四・〇メートル以上六・〇メートル未満 | 一二〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | |||
九〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | ||||
六〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | ||
六・〇メートル以上八・〇メートル未満 | 一二〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | |||
九〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | ||||
六〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | |||
八・〇メートル以上一一・〇メートル未満 | 一二〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | |||
九〇度 | 三・〇メートル | 三・〇メートル | 三・〇メートル | ||||
六〇度 | 五・〇メートル | 五・〇メートル | 五・〇メートル | ||||
一一・〇メートル以上一六・〇メートル未満 | 一二〇度 | 四・〇メートル | 四・〇メートル | ||||
九〇度 | 五・〇メートル | 五・〇メートル | |||||
六〇度 | 六・〇メートル | 六・〇メートル | |||||
一六・〇メートル以上 | 一二〇度 | 四・〇メートル | |||||
九〇度 | 五・〇メートル | ||||||
六〇度 | 六・〇メートル |
別表第二(第二十三条関係)
(昭五一条例一八・昭五六条例一一・昭五九条例二一・昭六二条例一〇・平元条例三二・平四条例二〇・平七条例一八・平一二条例四八・平一四条例二一・一部改正)
一 第九条第一項の規定による確認
開発区域の面積 | 手数料の額 |
〇・三ヘクタール以上〇・六ヘクタール未満 | 一件につき 一九〇、〇〇〇円 |
〇・六ヘクタール以上一ヘクタール未満 | 一件につき 二六〇、〇〇〇円 |
二 第十条第一項の規定による変更の確認
変更の区分 | 手数料の額 |
開発区域の変更を伴わない設計変更 | 一件につき 前表に規定する額に十分の一を乗じて得た額 |
新たな土地の開発区域への編入に係る設計変更 | 一件につき 新たに編入される開発区域の面積に応じ、前表に規定する額 |
開発区域の面積の縮小に係る設計変更 | 一件につき 縮小後の開発区域の面積(新たな土地の開発区域への編入を伴う場合においては、当該編入に係る土地の面積を除く。)に応じ、前表に規定する額に十分の一を乗じて得た額 |