宮 崎 県 病 院 事 業 中 期 経 営 計 画
平 成 1 8 年 8 月
宮 崎 県 病 院 局
目 次
I 計画策定趣旨 1
II 事業運営の目標 2
III 病院運営の基本的な考え方 3
IV 経営改善の取組み(各病院共通) 4
V 良質な医療の提供の取組み(各病院共通) 6
VI 病院別の経営改善の取組み 8
1 県立宮崎病院 8
2 県立延岡病院 10
3 県立日南病院 12
4 県立富養園 14
VII 計画の推進状況の評価等 16
【資料】
しろまる 中期財政収支計画(全体) 17
しろまる 中期財政収支計画(病院別) 18
1 県立宮崎病院 18
2 県立延岡病院 19
3 県立日南病院 20
4 県立富養園 21 - -1
I 計画策定趣旨
県立病院は、これまで県民医療の確保及び地域医療水準の向上を図るため、高度医療
や救急医療の充実等に積極的に取り組んできました。
しかしながら、少子高齢化の進展、疾病構造の変化、医療の高度化・専門化そして
近年の医療制度改革など、医療を取り巻く環境が大きく変化する中で、経営状況が大変
厳しくなっています。
このため、県立病院が全県レベルあるいは地域の中核病院として、今後とも県立病院
としての使命と役割を果たすためには、経営改革が喫緊の課題となっています。
このような中、改革の第一歩として、平成18年度に地方公営企業法の規定の全部を
適用し、より企業性を発揮し、自立的な事業運営が可能となる経営体制を導入したとこ
ろです。
今般、経営の健全化をより一層図り、高度で良質な医療を効果的、安定的に提供する
ために、5年間を計画期間とする中期目標を定め、この目標を達成するための具体的な
取組みを含めて中期経営計画として策定するものです。
1 計画の位置付け
この中期経営計画は、平成17年6月に決定した「宮崎県立病院の今後のあり方に
ついて」の方針を踏まえた計画としています。
また、この計画は 「地方公営企業の経営の総点検について(平成16年4月13、日付け総務省公営企業課長通知 」に基づく中期経営計画に相当するものです。)2 計画の対象となる期間
平成18年度から平成22年度までの5年間とします。 - -2
II 事業運営の目標
1 単年度収支の目標(平成22年度決算)
各病院とも経営改善に努め、逐次単年度収支の改善を図っていくこととし、一般
会計からの繰入金の削減を行った上で、計画の最終年度である平成22年度には
3病院すべてにおいて単年度での黒字化を目指します。( )単位:百万円
平成17年度 平成22年度 改善額
(目標)
宮崎病院 43 1,871
(小計さんかく1,828)
さんかく829 (本体部分 32) ( 861)
富養園 さんかく999 ( 12) (1,010)
( ) こころの医療センター部分
延岡病院 さんかく410 16 426
日南病院 さんかく862 9 871
合 計 さんかく3,099 68 3,168
(注記) 合計が一致していないのは、それぞれの数値で四捨五入を行っているため
(注記) 平成17年度は決算見込みの数値(以下、同じ )。(注記) 富養園は、平成22年度は、宮崎病院内の「こころの医療センター」として計上
一般会計繰入金の削減について)(病院事業では、政策医療、不採算医療に係る経費を一般会計において負担してお( )、 、
り 一般会計繰入金 平成17年度の繰入金の額は約58億円となっていますが
今後、経営改善に努めることにより、計画の最終年度には、その額を50億円程度
に圧縮し、約8億円の削減を図ります。
上記収支目標には、一般会計繰入金の削減(約8億円)を含んでいるため、
目標を達成するためには、約40億円の改善が必要となります。
2 定員管理に関する目標
診療機能の充実に必要な人員を確保しながら、業務委託の推進や事務の集約化等を
進めることにより、計画の最終年度には職員数を1,314人とし、119人の削減
を図ります。
( 、 )
単位:人 %
平成17年度 平成22年度(目標) 削減数 削減率
1,433 1,314 119 8.3
(注記) 各年度4月1日現在 - -3
III 病院運営の基本的な考え方
県立病院は、全県レベルあるいは地域の中核病院として、高度な医療機器や多くの人
材を必要とするため民間医療機関では対応が難しい高度医療や政策医療など、採算性を
確保することが困難な医療を担っています。
今後とも、地域の医療機関や医師会、さらには宮崎大学医学部との連携を一層推進す
るとともに、経営の健全化に努め、質の高い高度医療、政策医療等を効果的、安定的に
提供し、公立病院としての役割と使命を果たしていきます。
1 県立宮崎病院
宮崎病院は、二次医療圏という視点から個々の診療機能を見ると、民間医療機関等
との競合が多く見られ、また、宮崎大学医学部附属病院とも相当程度競合している
状況にあることから、他の医療機関との機能分担に特に留意した見直しが必要です。
このため、圏域及び全県レベルでの中核病院として、その特色である多数の診療科
( 、 ) 、
の連携による総合性を活かした診療機能 がん治療機能 救急医療機能等 の充実や
骨髄移植、腎移植、新生児外科手術など専門性の高い医療の維持・向上を図るととも
に、施設整備についても、こうした診療機能に対応した特色のある整備を進めていき
ます。
2 県立延岡病院
宮崎県北部医療圏では、民間医療機関が少なく、医療施設の充実している宮崎市まで
車で2時間以上の時間を要することから、延岡病院は日向入郷医療圏を含めた県北地域
の中核病院として、救命救急センターをはじめとする高度医療機能を担っています。
今後は、さらに地域の医療機関との機能分担を推進しながら、急性期・高度医療に
特化していくとともに、圏域の交通事情等を踏まえ、延岡病院を中核とする地域医療
連携により、地域で医療が完結するシステムづくりを進めていきます。
3 県立日南病院
日南串間医療圏では、日南病院のほかに総合的な医療を提供できる医療機関はほと
んどありません。
このため、日南病院は、圏域の二次医療を担う総合病院として、急性期医療や高度
医療、救急医療等を担っており、今後ともこのような診療機能の充実に努めていきま
す。
4 県立富養園
富養園は、精神科医療に関する全県レベルの中核病院に位置付けられていますが、
施設の老朽化等により、現在の施設では、その機能を十分には果たせなくなっています。
このため、新たな中核精神医療施設を県立宮崎病院に併設し、民間病院では対応
困難な診療機能を担っていきます。 - -4
IV 経営改善の取組み(各病院共通)
現時点において考えられる経営改善の取組みを次のとおり掲げていますが、状況の変
化等に応じて、新たに経営改善に資する取組みが生じた場合は、そのようなことについ
ても積極的に取り組むこととします。
また、経営改善が着実に進展していくためには、病院職員一人ひとりが経営参画意識
をもち、経営の健全化に主体的に取り組んでいくことが最も重要であり、全職員一丸と。なって経営改善に取り組みます
1 収益確保
医師、看護師等の医療スタッフの適正配置や施設設備の整備など各病院の有する医
療資源を有効活用することにより、提供する医療内容に応じた収益の確保に努めるな
ど、以下の取組みをはじめとした収益確保につながる様々な取組みを推進します。
(1) 職員の経営参画意識の醸成による活性化
・ 業務実績に応じた医師の給与制度のあり方について検討するとともに、新たな
職員表彰制度を創設するなど、職員の経営参画意識の醸成に努めます。
・ 病院の経営状況を職員に明示し、共有することにより、経営参画意識の醸成に
努めます。
(2) 医師の増員、確保
・ 高度・専門医療の水準を維持・向上させ、診療収入の増収を図るため、医師の
増員、確保に努めます。
(3) 新たな施設基準の取得
・ 良質な医療の提供と収益性の向上を図るため、診療報酬制度に的確に対応し、
新たな施設基準の取得を図ります。
(4) 患者動向等を踏まえた病棟再編の推進
・ 疾病分類別の患者動向や収益性等を考慮し、医療需要に応じた診療を提供する
ための病棟再編に取り組みます。
(5) 料金等の見直し
・ 料金等について、収益確保の観点から、必要に応じ見直しを行います。
(6) 請求漏れ、査定減防止対策の強化
・ 診療報酬請求について、専門家等による請求漏れチェックを実施するとともに
査定減防止のために査定減事例の研究を行います。
(7) 病床管理体制の強化
・ 病床管理の責任体制を明確にし、効率的なベッドコントロールを行い、病床利
用率を向上させます。
(8) 施設の有効活用
・ 収益確保の観点から、施設の未利用部分などの有効活用を図ります。
(9) 未収金対策
・ 個人未収金については、患者負担の公平性等の観点から、未収金徴収員を活用
するなど、積極的に回収に努めます。 - -5
2 費用節減
人件費や材料費(医薬品費、診療材料費等 、経費をはじめとした病院事業費用に)ついて、コスト意識をもって徹底した見直しを行うなど、以下の取組みをはじめとし
た費用節減につながる様々な取組みを推進します。
(1) 人件費の節減
1 業務委託の推進
・ 民間の活用によりサービスの向上と経営の効率化を図ることが可能な業務に
ついて、業務委託を推進します。
2 患者動向等を踏まえた病棟再編の推進
・ 地域の医療需要や患者減少等の状況を踏まえた病棟縮小等の病棟再編に取り
組みます。
3 病院事務の執行体制の見直し
・ 病院事務の集中化など、事務執行体制の見直しによる職員数の削減に取り組
みます。
4 収益性を反映した給与等
・ これまで以上に職員の効率的配置等により人件費の抑制に努めるとともに、
収益性を反映した給与等のあり方について検討を行います。
(2) 材料費の節減
1 共同購入等の推進
・ 薬品費については、医薬品の同種同効品の集約化を進め、スケールメリット
を活かした共同購入を推進します。
・ 診療材料費については、物品管理や調達方法の見直し等を行い、診療材料費
の節減に努めます。
・ 医療機器については、共同購入や購入基準の見直し、また、医療機器の集中
管理等により、購入費の節減に努めます。
2 後発医薬品採用の推進
・ DPC(診断群分類別包括評価)に対応した経営管理を行うため、後発医薬
品の採用を推進し、薬品費の節減に努めます。
(3) 経費の節減
1 委託契約の見直し
・ 既存の業務委託契約については、業務内容や契約方法の見直しなどにより、
委託経費の節減を図ります。
2 ESCO事業の導入
・ 環境に配慮した病院経営の推進及び光熱水費の削減を図るため ESCO エ
、 (
スコ)事業の導入について検討し、可能な病院から取り組みます。ESCO(注記) 省エネルギーサービスを行う民間事業者
ESCO Energy Service Company 事業
( ) (
事業者)のノウハウを活用し、エネルギー消費が大きい施設に、省エネルギー化改修を行
い、それにより得られた光熱水費の削減分で、改修工事にかかる経費等を賄う事業 - -6
V 良質な医療の提供の取組み(各病院共通)
患者が安心して受診できる県立病院を実現するため、安全で安心な医療を提供すると
ともに、患者(利用者)の視点に立った患者本位の医療を提供するなど、良質な医療の
提供に努めます。
(1) 安全・安心な医療の提供
1 医療の質の向上
・ 急性期病院として避けることのできないDPC(診断群分類別包括評価)を
導入することにより、他の医療機関との診療内容の比較分析を行い、医療の質
を向上させます。
(注記) 診断群分類別に診療行為をまとめてセット料金と
DPC(診断群分類別包括評価)
した定額払い方式。ただし、手術など医療技術を評価する費用は従来どおり出来高払
いとし、それ以外の入院基本料、投薬、注射などの運用費用を定額払いとするもの。
・ 患者の重症度に応じた看護師の配置を行い、質の高い看護を提供します。
2 医療事故の防止対策
・ 医療事故防止対策連絡会議の活用等により医療事故の防止に努めます。
3 優れた医療従事者の確保等
・ 臨床研修医のプログラム充実等により教育研修体制の強化を図り、医師の育成、
確保に努めます。
・ 認定看護師等の確保・養成により医療従事者の専門性を高めます。
4 第三者評価の推進
・ (財)日本医療機能評価機構による病院機能評価の受審に努めます。
(2) 患者本位の医療の提供(患者サービスの向上)
1 インフォームド・コンセントの充実
・ 患者が医療の内容を適切に理解できるようインフォームド・コンセントを
一層推進します。
医師が患者に対して、治療内容、効果、危険性、費用
(注記) インフォームド・コンセント
などについて、十分に分かりやすく説明し、その上で治療の同意を得ること。 - -7
2 クリティカル・パスの活用
・ クリティカル・パスの活用を推進することにより、患者にわかりやすい医療
の提供に努めます。
疾患ごとに標準的治療の日程計画を立て、入院から退院その後
(注記) クリティカル・パス
の治療管理までを視野に入れて医療の質を標準化するツール。
3 外来待ち時間の短縮
・ 業務処理の合理化等により、外来待ち時間の短縮化に努めます。
4 病院情報の公開
・ ホームページの活用等により、積極的に病院に関する情報を公開します。
5 個人情報保護対策
・ 個人情報の適正な取扱いにより、患者のプライバシーに配慮した医療を行い
ます。
6 職員の接遇の向上
・ 職員に対して接遇に関する教育・研修を継続的に実施し、患者の立場に配慮
した接遇が行えるように努めます。
7 支払い方法の拡充
・ クレジットカード等による診療料の支払いを可能にし、患者の利便性の向上
を図ります。
(3) 地域の医療水準向上への貢献
1 施設等の共同利用
・ 地域の医療事情を踏まえ、高度医療機器の共同利用を推進するとともに、開
放病床を設置し、県立病院と地域の医療機関の医師が共同で患者の診療を行え
る体制の整備に努めます。
2 研修等の実施
・ 地域の医療従事者を対象とした研修等を行うことにより、地域の医療水準の
向上に貢献します。 - -8
VI 病院別の経営改善の取組み
1 県立宮崎病院
(1) 主な取組方策
しろまる 医師の増員、確保
・ 質の高いがん医療を提供するため、腫瘍専門医等、がん治療に係る専門の医師
の確保に努めます。
・ 全県レベルの救命救急センター(3次救急医療施設)として、より高度な救急
医療を提供するため、救急専門医の確保に努めます。
・ 臨床研修プログラムや指導体制の充実等により臨床研修病院としての機能を充
実し、医師の確保に努めます。
しろまる 新たな施設基準の取得
・ 平均在院日数の短縮により入院患者の重症度が高くなるため、実情に合わせた
適正な看護配置を確保し、7対1入院基本料の施設基準の取得に取り組みます。
・ 救急専門医等の確保により、救命救急センターの体制の充実を図り、救命救急
入院料の施設基準の取得に取り組みます。
、 、 。
・ その他 病院の専門性 特性を踏まえた新たな施設基準の取得に取り組みます
しろまる 患者動向等を踏まえた病棟再編成の推進
・ 本県の主要疾患死亡率のトップを占める「がん疾患」については、今後も患者
数が増加する傾向にあり、質の高いがん医療を適切に提供できる体制を整えるこ
とが必要となっていることから 「がんセンター」を設置し、多数の診療科の連、携による総合性を活かした集学的治療を強化するとともに、終末期医療が必要な
患者のための緩和ケアの充実にも努めます。 - -9
(2) 取組方策の主なスケジュール
(3) 収支計画
(単位:百万円)
H17 H18 H19 H20 H21 H22
年度
収支差 さんかく829 さんかく621 さんかく270 さんかく27 8 32
(4) 経営指標別目標
同規模黒字病院平
項 目 平成17年度 平成22年度1決算 目標 均値(16年度)(注記)
1 病床利用率(%) 85.2 89.3
(注記)2 90.0以上
2 平均在院日数(日) 15.6 16.5
(注記)3 17.0以下( )3 患者一人一日当たり診療収入 円
( ) 入院 40,914 42,315
1 43,000以上
( ) 外来 8,543 10,227
2 9,500以上
4 医業収益に対する割合
( ) 職員給与費 (%) 62.4 48.5
1 54.0以下
( ) 医療材料費 (%) 29.9 28.9
2 28.0以下
5 経常収支比率 (%) 92.3 103.2
100.0以上
(注) 表中の数値は、地方公営企業決算の状況調査(総務省調査)の要領に基づき算定していま
す (以下、同じ )
。 。
・ 報酬、賃金、児童手当は 「経費」に含まれており 「職員給与費」には、含まれてい
、 、
ません。
・ 「医療材料費」は、材料費から給食材料費を除いたものです。
(注記)1 現在公表されている最新の数値を記載しています (以下、同じ )
。 。
(注記)2 病床利用率は、本県の県立病院に関しては、稼働病床数を分母として算定しています。
(以下、同じ )。(注記)3 がんセンターの設置に伴い、入院期間の長い高度慢性期患者が増加することを加味した目
標値としています。
H18 H19 H20 H21 H22
医師の増員、 確保 ( 腫瘍専門医)
( 救急専門医)
施設基準の取得 ( 7対1入院基本料)
( 救命救急入院料)
病棟再編成の推進 ( がんセンターの設置) - -10
2 県立延岡病院
(1) 主な取組方策
しろまる 医師の増員、確保
・ 県北地域唯一の中核病院として、民間病院での対応が困難な高度医療や救急
医療に対する水準を維持・向上させるため、医師の増員、確保に努めます。
しろまる 新たな施設基準の取得
・ 急性期・高度医療に特化することにより入院患者の重症度が高くなるため、
実情に合わせた適正な看護体制を確保し、7対1入院基本料の施設基準の取得に
取り組みます。
・ 県北地域の医療連携の要としての役割を果たすため、地域医療支援病院の体制
整備を図り、地域医療支援病院加算の施設基準の取得に取り組みます。
、 、 。
・ その他 病院の専門性 特性を踏まえた新たな施設基準の取得に取り組みます
しろまる 患者動向等を踏まえた病棟再編成の推進
・ 県北地域は、高齢化の進展が顕著であることから、高齢者に多い疾患に対応す
るため、医師の確保等により、心臓血管センター、脳神経センター等の充実強化
を図ります。
・ 高度医療や救急医療の機能の充実を図るため、HCU(ハイケアユニット)の
、 ( ) 。
増床 SCU 脳卒中専用集中治療室 の設置や適正な病床配置に取り組みます、(注記) ハイケアユニット HCU
( ) 一般病棟より重症度や看護必要度が高い患者を受け入れ
特定集中治療室(ICU)の後方病床として、ICU退室後も継続して比較的密度の高い
医療や手厚い看護を提供できる体制を整えている治療室。
しろまる 経費の節減
・ 光熱水費の節減を図るため、重油から都市ガス(天然ガス)への転換に取り組
みます。 - -11
(2) 取組方策の主なスケジュール
(3) 収支計画
(単位:百万円)
H17 H18 H19 H20 H21 H22
年度
収支差 さんかく410 さんかく491 さんかく334 さんかく283 さんかく97 16
(4) 経営指標別目標
同規模黒字病院平
項 目 平成17年度 平成22年度
均値(16年度)
決算 目標
1 病床利用率(%) 86.6 85.5
90.0以上
2 平均在院日数(日) 14.7 18.2
14.0以下
(注記)
3 患者一人一日当たり診療収入 円( )( ) 入院 48,288 36,587
1 47,000以上
( ) 外来 8,638 9,328
2 9,500以上
4 医業収益に対する割合
( ) 職員給与費 (%) 49.1 51.4
1 46.0以下
( ) 医療材料費 (%) 33.7 27.7
2 30.0以下
5 経常収支比率 (%) 96.0 103.2
100.0以上
(注記) 入院単価の目標値は、診療報酬改定による急性期加算等の廃止等により、収益が大きく下がっ
たこと 及び平成17年度の入院単価が極めて高い水準にあること を踏まえた上で設定していま
す。
H18 H19 H20 H21 H22
施設基準の取得 ( 7対1入院基本料)
( 地域医療支援病院加算)
病棟再編成の推進 ( 心臓血管センター等の充実強化)
( SCUの設置)
経費の節減 ( 天然ガスへの転換) - -12
3 県立日南病院
(1) 主な取組方策
しろまる 医師の増員、確保
・ 高齢者に多い循環器系及び脳神経系の患者への対応を強化するため、循環器内
科医、脳神経外科医の増員や神経内科医の確保に努めます。
・ 圏域の中核病院として、民間病院での対応が困難な高度医療や救急医療に対す
る水準を維持・向上させるため、医師の増員、確保に努めます。
しろまる 新たな施設基準の取得
・ 地域医療機関等との機能分担を推進し、平均在院日数の短縮により急性期医療
の充実を図り、7対1入院基本料の施設基準の取得に取り組みます。
、 、 。
・ その他 病院の専門性 特性を踏まえた新たな施設基準の取得に取り組みます
しろまる 患者動向等を踏まえた病棟再編成の推進
・ 圏域における高齢化の進展は県内で最も早いことから、高齢者に多い循環器系
や脳神経系の患者に対して、外科系と内科系の医師が連携して総合的診療ができ
るよう努めます。
・ 入院患者数の減少により病床利用率が低下していることから、病床の規模を
縮小し、効率的な病棟運営に努めます。
しろまる 施設の有効活用
・ 病棟再編等により発生した施設の未利用部分について、治療環境に十分配慮し
た上で、民間事業者等への有償貸付などを含めて検討を行い、有効活用を図りま
す。 - -13
(2) 取組方策の主なスケジュール
(3) 収支計画
(単位:百万円)
H17 H18 H19 H20 H21 H22
年度
収支差 さんかく862 さんかく870 さんかく527 さんかく298 さんかく112 9
(4) 経営指標別目標
同規模黒字病院平
項 目 平成17年度 平成22年度
均値(16年度)
決算 目標
1 病床利用率(%) 82.3 84.1
93.0以上
2 平均在院日数(日) 20.0 19.8
19.0以下( )3 患者一人一日当たり診療収入 円
( ) 入院 32,092 36,318
1 38,500以上
( ) 外来 7,399 9,034
2 8,700以上
4 医業収益に対する割合
( ) 職員給与費 (%) 64.4 50.7
1 50.0以下
( ) 医療材料費 (%) 24.1 27.2
2 23.0以下
5 経常収支比率 (%) 86.1 102.7
100.0以上
H18 H19 H20 H21 H22
医師の増員、 確保 ( 循環器内科医)
( 神経内科医)
( 脳神経外科医)
施設基準の取得 ( 7対1入院基本料)
病棟再編成の推進 ( 病床規模の縮小)
施設の有効活用の検討・ 実施 - -14
4 県立富養園
(1) 主な取組方策
しろまる 患者動向等を踏まえた病棟再編の推進
・ こころの医療センターを宮崎病院に併設し、民間病院では対応困難な「急性期
治療 「難治性疾患治療 「児童思春期治療 「身体合併症治療」及び「高次」、 」
、 」、救急医療」の5つの高度医療、政策医療を担います。
・ 病棟については、5つの機能を担うことのできるコンパクトな病床規模での
整備を行います。
・ こころの医療センターを設置するまでの間は、患者動向等を踏まえ、病棟縮小等
を実施し、効率的な病棟運営に努めます。
しろまる 経費の節減
・ こころの医療センターにおいては、宮崎病院に併設するメリットを活かし、
事務部門、検査部門、受付部門など、宮崎病院と共有できる業務については、
可能な限り宮崎病院の資源を活用します。
(2) 取組方策の主なスケジュール
(3) 収支計画
(単位:百万円)
H17 H18 H19 H20 H21 H22
年度
収支差 さんかく999 さんかく351 さんかく282 さんかく280 さんかく194 12
H18 H19 H20 H21 H22
こころの医療センターの設置 - -15
(4) 経営指標別目標
黒字精神病院平均
項 目 平成17年度 平成22年度
値(16年度)
決算 目標 (注記)1
1 病床利用率(%) 34.3 84.6
85.0以上
2 平均在院日数(日) 108.8 −
71.0以下( )3 患者一人一日当たり診療収入 円
( ) 入院 13,501 13,472
1 14,700以上
( ) 外来 11,227 8,574
2 (注記)2 以上
8,600
4 医業収益に対する割合
( ) 職員給与費 (%) 341.8 100.3
1 91.0以下
( ) 医療材料費 (%) 18.8 11.4
2 12.0以下
5 経常収支比率 (%) 51.5 104.1
100.0以上
(注記)1 平成22年度の数値は、移転開設する「こころの医療センター」部分の目標値です。
、 。
(注記)2 現在は院内処方ですが 平成22年度には院外処方の要素も加味した目標値としています - -16
VII 計画の推進状況の評価等
計画の推進状況の評価方法1県内の有識者で構成する県立病院事業評価委員会において、中期経営計画の推進
状況の評価を行います。
公表時期及び公表内容2半期ごとに、次の内容を公表します。
( ) 決算(見込み)状況(年度上半期分、一年度分)1( ) 上記( )を踏まえた今後の見通し2 1( ) 評価委員会による評価、提言内容3公表方法3県庁ホームページ等において公表します。 - -17
【 資料】
県立病院全体 (1) 収益的収支
( 単位: 百万円)
H17 H18 H19 H2 0 H2 1 H2 2
収益( 合計) A 26, 138 25, 936 26, 725 27, 322 27, 346 27, 086
医業収益 22, 187 22, 253 23, 041 23, 638 23, 949 23, 878
入院収益 17, 080 17, 205 17, 815 18, 216 18, 541 18, 576
外来収益 4, 114 3, 892 4, 071 4, 242 4, 370 4, 393
他会計繰入金 596 759 759 759 617 488
その他 397 397 397 421 421 421
医業外収益 3, 951 3, 684 3, 684 3, 684 3, 397 3, 208
他会計繰入金 3, 878 3, 615 3, 615 3, 615 3, 328 3, 139
その他 73 69 69 69 69 69
費用( 合計) B 29, 237 28, 269 28, 138 28, 210 27, 741 27, 018
医業費用 27, 396 26, 374 26, 291 26, 416 26, 005 25, 392
職員給与費 14, 224 12, 467 12, 311 12, 491 12, 352 12, 045
材料費 6, 869 6, 697 6, 877 6, 970 6, 902 6, 772
う ち医療材料費 6, 641 6, 467 6, 648 6, 738 6, 669 6, 542
経費 3, 692 4, 483 4, 428 4, 396 4, 278 4, 160
減価償却費 2, 490 2, 587 2, 536 2, 420 2, 337 2, 279
その他 121 139 139 139 137 136
医業外費用 1, 841 1, 895 1, 847 1, 794 1, 736 1, 626
支払利息 1, 211 1, 206 1, 145 1, 090 1, 041 939
その他 631 690 701 704 695 687
収支差 A−B さんかく 3, 099 さんかく 2, 333 さんかく 1, 413 さんかく 888 さんかく 395 68
しろまる 中期財政収支計画( 全体)
項 目 - -181 県立宮崎病院 (1) 収益的収支
( 単位: 百万円)
H17 H18 H19 H2 0 H21 H2 2
収益( 合計) A 9, 878 10, 090 10, 417 10, 643 10, 729 10, 575
医業収益 8, 541 8, 828 9, 155 9, 381 9, 533 9, 444
入院収益 6, 567 6, 992 7, 291 7, 455 7, 612 7, 612
外来収益 1, 605 1, 409 1, 437 1, 499 1, 559 1, 536
他会計繰入金 238 303 303 303 238 172
その他 131 124 124 124 124 124
医業外収益 1, 338 1, 262 1, 262 1, 262 1, 196 1, 131
他会計繰入金 1, 299 1, 222 1, 222 1, 222 1, 157 1, 091
その他 38 40 40 40 40 40
費用( 合計) B 10, 707 10, 711 10, 687 10, 670 10, 721 10, 543
医業費用 10, 201 10, 185 10, 196 10, 208 10, 293 10, 152
職員給与費 5, 330 4, 877 4, 913 4, 959 5, 087 5, 047
材料費 2, 645 2, 631 2, 712 2, 759 2, 785 2, 741
う ち医療材料費 2, 558 2, 538 2, 618 2, 664 2, 688 2, 644
経費 1, 501 1, 859 1, 846 1, 810 1, 781 1, 758
減価償却費 676 759 665 620 580 546
その他 49 60 60 60 60 60
医業外費用 507 526 491 462 428 391
支払利息 282 276 236 207 174 140
その他 225 250 254 256 254 252
収支差 A−B さんかく 829 さんかく 621 さんかく 270 さんかく 27 8 32
しろまる 中期財政収支計画( 病院別)
項 目 - -192 県立延岡病院 (1) 収益的収支
( 単位: 百万円)
H17 H18 H19 H2 0 H21 H2 2
収益( 合計) A 9, 844 9, 562 9, 759 9, 909 9, 960 9, 873
医業収益 8, 622 8, 445 8, 642 8, 792 8, 886 8, 843
入院収益 7, 021 6, 753 6, 861 7, 004 7, 102 7, 102
外来収益 1, 282 1, 278 1, 367 1, 375 1, 405 1, 397
他会計繰入金 174 271 271 271 236 202
その他 146 143 143 143 143 143
医業外収益 1, 222 1, 117 1, 117 1, 117 1, 073 1, 030
他会計繰入金 1, 200 1, 097 1, 097 1, 097 1, 053 1, 009
その他 22 21 21 21 21 21
費用( 合計) B 10, 254 10, 054 10, 093 10, 193 10, 057 9, 857
医業費用 9, 427 9, 210 9, 277 9, 393 9, 281 9, 108
職員給与費 4, 229 3, 932 3, 908 4, 051 4, 058 4, 033
材料費 2, 975 2, 828 2, 892 2, 889 2, 831 2, 729
う ち医療材料費 2, 902 2, 753 2, 817 2, 814 2, 755 2, 653
経費 1, 168 1, 366 1, 338 1, 357 1, 337 1, 323
減価償却費 1, 010 1, 042 1, 096 1, 053 1, 013 980
その他 44 43 43 43 43 43
医業外費用 827 844 817 800 775 749
支払利息 573 573 541 524 501 477
その他 254 271 275 276 274 272
収支差 A−B さんかく 410 さんかく 491 さんかく 334 さんかく 283 さんかく 97 16
項 目 - -203 県立日南病院 (1) 収益的収支
( 単位: 百万円)
H17 H18 H19 H2 0 H21 H2 2
収益( 合計) A 5, 356 5, 322 5, 611 5, 831 5, 927 6, 005
医業収益 4, 508 4, 491 4, 780 5, 000 5, 126 5, 234
入院収益 3, 182 3, 189 3, 416 3, 511 3, 606 3, 668
外来収益 1, 041 1, 013 1, 075 1, 176 1, 230 1, 300
他会計繰入金 169 160 160 160 137 114
その他 116 128 128 152 152 152
医業外収益 848 831 831 831 801 771
他会計繰入金 836 824 824 824 793 763
その他 12 7 7 7 7 7
費用( 合計) B 6, 218 6, 192 6, 138 6, 129 6, 039 5, 996
医業費用 5, 726 5, 686 5, 618 5, 622 5, 549 5, 554
職員給与費 2, 904 2, 709 2, 623 2, 615 2, 598 2, 613
材料費 1, 134 1, 151 1, 195 1, 248 1, 227 1, 252
う ち医療材料費 1, 085 1, 103 1, 147 1, 200 1, 179 1, 204
経費 897 1, 046 1, 030 1, 017 1, 007 986
減価償却費 768 749 739 712 687 672
その他 23 31 31 31 31 31
医業外費用 492 506 520 507 490 441
支払利息 355 356 367 354 339 292
その他 137 151 153 153 151 150
収支差 A−B さんかく 862 さんかく 870 さんかく 527 さんかく 298 さんかく 112 9
項 目 - -214 県立富養園 (1) 収益的収支
( 単位: 百万円)
H17 H18 H19 H2 0 H21 H2 2
収益( 合計) A 1, 059 962 938 938 730 633
医業収益 515 489 465 465 404 356
入院収益 310 271 246 246 220 194
外来収益 187 192 192 192 176 160
他会計繰入金 15 25 25 25 6 0
その他 3 2 2 2 2 2
医業外収益 544 473 473 473 326 277
他会計繰入金 543 472 472 472 325 276
その他 1 1 1 1 1 1
費用( 合計) B 2, 058 1, 313 1, 220 1, 218 924 622
医業費用 2, 042 1, 294 1, 201 1, 193 882 578
職員給与費 1, 761 948 866 866 609 351
材料費 114 88 78 74 59 50
う ち医療材料費 97 73 65 60 47 41
経費 126 213 213 213 153 93
減価償却費 35 38 37 34 57 80
その他 5 6 6 6 4 3
医業外費用 16 19 19 25 42 44
支払利息 1 1 1 6 26 31
その他 15 18 18 19 16 13
収支差 A−B さんかく 999 さんかく 351 さんかく 282 さんかく 280 さんかく 194 12
項 目

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