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ゴマサバ 南伊勢町贄浦 平成26年4月24日撮影
熊野灘の定置網で尾叉長10cm程度の小さばが獲れ始めました。さば類にはマサバとゴマサバが含まれますが、これらはお互いに良く似ているうえに小型のものでは価値が低いため、30cmくらいまでは市場でも区別されません。しかし、おさかな雑録で紹介しているように、丁寧に見ていけば区別は可能です。また、何年か見ていると、年によって出現する時期や体長、マサバとゴマサバの構成割合が変わっていたりするので、その年の加入を評価する上で注目しているところです。
今年の小さばの状況ですが、4月になってようやく出現しました。4月に姿が見られず、その後の漁況も振るわかなった前年と比べると、幾分ましなようですが、3月から好調だった2010年〜2012年の3年間には遠く及びません。今後の状況は予断を許しませんが、あまり期待を持たない方が良いように思います。
さて、上には小型の物は価値が低いと書きましたが、じつはこのサイズは干物などの加工用として人気があります。手間はかかりますが、開いてみりん干しなどにすると、とてもおいしいとのこと。しかも、もう少しでも大きくなってしまうと、味わいが変わってダメなんだそうです。つまり、ちょうどよいサイズが獲れた時でないと入手できない、ある意味で大変貴重な逸品といえるでしょう。熊野灘沿岸沿いの干物屋さんなどでは、もうぼちぼち商品が店頭に並ぶころ。道も良くなってきたことですし、ドライブがてら、旬の珍味をお求めに出かけられてはいかがでしょうか?
(2014年4月28日掲載 企画・資源利用研究課)
定置網漁業(水産資源課へのリンク)