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黒田克利・冨川章・鈴木啓史・鈴木素弘(※(注記))
(※(注記)中部電力株式会社エネルギー応用研究所)
大規模水稲育苗施設に対応できる種もみの温湯消毒装置を開発した。本装置はそれぞれ500L容積の予浸水槽、殺菌水槽、冷却水槽を備え、1回に最大80kgの種もみを処理できる。種子消毒の工程は予浸、殺菌、冷却の順に行う。予浸を行うことにより、殺菌水槽に投入後の種もみの温度上昇が速やかに起こる。予浸および殺菌の温度および種もみの浸漬時間は、それぞれ40°C・10分間、60°C・10分間とする。なお、80kgの種もみを処理する場合、殺菌水槽の温度を62°Cに設定すると、種もみ温度は殺菌に必要な温度に速やかに到達する。80kgの種もみを40°Cの予浸水槽に10分間浸漬後、60または62°Cの殺菌水槽に10分間浸漬する温湯消毒により、ばか苗病、もみ枯細菌病、苗立枯細菌病、イネシンガレセンチュウに対して高い防除効果が認められる。三重県内の平均的な規模の大型水稲育苗施設では、本装置1台で現行の種子消毒をこなすことができる。
キーワード:水稲、大型育苗施設、種もみ、温湯消毒装置