このページではjavascriptを使用しています。JavaScriptが無効なため一部の機能が動作しません。
動作させるためにはJavaScriptを有効にしてください。またはブラウザの機能をご利用ください。


現在位置:
  1. トップページ >
  2. 県政・お知らせ情報 >
  3. 予算執行・財政 >
  4. 県議会に関すること >
  5. 知事提案説明 >
  6.  令和7年三重県議会定例会 知事提案説明(追加提案・その13)
担当所属:
  1.  県庁の組織一覧  >
  2.  総務部  >
  3. 総務課  >
  4.  企画調整班 
  • facebook
  • facebook share
  • twitter
  • google plus
  • line
令和07年11月25日

令和7年三重県議会定例会 知事提案説明(追加提案・その13)

「伊勢島や 一志の浦の 海人(あま)をとめ
春を迎へて 袖やほすらん」

令和7年定例会11月定例月(ていれいづき)会議の議案等の説明に先立ちまして、当面の県政運営にあたっての私の考えを申し上げます。

冒頭の和歌は、「新古今和歌集」を編纂された後鳥羽上皇が、鎌倉時代初期に三重県の海に想いを馳せ、自然の美しさと漁労に従事する民の日常を詠んだものです。

(天皇皇后両陛下御来県)
今月8日、9日、天皇皇后両陛下が「第44回全国豊かな海づくり大会」への御臨席のため御来県されました。
両陛下の御来県は、令和元年以来6年ぶりとなります。三重県御滞在中、両陛下の優しい笑顔と子どもたちをはじめとする多くの県民の皆様に温かく接していただいた御姿に深く感動をいたしました。
お見送りの際には、沿道の県民の皆様による歓迎に対して、両陛下から感謝の御言葉を頂戴しました。また、豊かな海に囲まれて開催され、成功裏に終えた今大会について、関係者からは、「今回の行幸啓は今までに拝見したことのないような両陛下の笑顔と三重県の美味しい食事等に出会えた神回であった」との声もお聞きしています。これもひとえに、ご協力をいただきました多くの関係者の皆様のおかげであり、この場をお借りして厚くお礼を申し上げます。
両陛下には、41年前の三重県大会以降、漁業関係者の皆様のたゆまぬ努力により育まれてきた豊かな海の素晴らしさを実感いただいたと拝察するとともに、私自身、三重県の水産業が今後も持続的に発展し、次世代へと継承されていくことを確信しました。

(国際情勢)
国際情勢について申し上げます。
先月10日、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意が発効し、ガザ地区の和平に向けて一歩踏み出しましたが、依然として先行き不透明な状況が続いています。

加えて、終わりを見通すことが困難なロシアによるウクライナ侵攻や、見直しが加えられつつあるとは言うものの、世界的な貿易関係に影響をもたらしている米国関税措置等により、国際情勢は政治的、経済的な緊張・分断が続く中、国家間での課題解決や連携に向けて議論がなされています。

さらには、台湾を巡り、日中関係が予断を許さない状況にもなっています。

(国内情勢)
国内に目を転じますと、10月21日に憲政史上初の女性首相として、高市早苗・自由民主党総裁が第104代内閣総理大臣に就任し、新たな連立体制で船出をされ、就任から1か月となる今月21日には経済対策が閣議決定されるなど、スピード感を持って取り組まれているところです。日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増し、国内外で課題が山積しています。安定的な政権運営のもと、物価高や人手不足など喫緊の課題に対して着実に取り組んでいただくことを期待しています。

政府は、わが国最大の課題である人口減少に対応するため、その司令塔となる組織として「人口戦略本部」を設置し、今月18日に初会合を開きました。三重県は、令和5年度に全国で初めて人口減少対策にかかる方針を策定し、国に対して、対策を統括推進する司令塔組織を設置いただくよう全国知事会を通じて継続的に要望してきました。その結果が今回の体制強化につながったものであり、三重県の要望が国を動かしたものと受け止めています。国をあげて人口減少対策を進めていくとする政府の対応に感謝するとともに、今後とも、地方の声を聴きながら取組を進めていただくことを期待しています。

(沖縄「三重の塔」戦没者慰霊式)
今月17日、沖縄県糸満(いとまん)市において、沖縄「三重の塔」戦没者慰霊式を執り行い、戦後80年を刻む本年、例年よりも多い80名ものご遺族の皆様にご参加をいただきました。沖縄戦最後の戦闘の地である「()()()の丘」で「三重の塔」の前に立ち、ふるさとを遠く離れた戦場で愛する家族を想いながら、無念にも尊い命を落とされた三重の先達の方々に、多くの県議会議員の皆様と共に深い哀悼の念を捧げました。
平和への道のりは戦後80年で終わることはありません。さらなる未来に向けて、「今」を生きる私たちがしっかりと歩んでいくことをお誓い申し上げたところです。

(大阪・関西万博の閉幕)
10月13日には184日間続いた大阪・関西万博が閉幕しました。関西パビリオンに出展した三重県ブースでは、「宝刀『村正』」や「自由の鐘」などの貴重な展示、工夫を凝らした体験展示などにより当初の想定を大幅に上回り、関西パビリオンの他府県よりも多い63万人もの方にご来場をいただきました。また、県内各地の祭りが万博会場内で一堂に会する「三重のおまつり大集合〜MIEフェスティバルinEXPO」においても多くの方にご来場いただき、大変好評をいただきました。
国内外の多くの方が三重県に対して関心を寄せているこの好機を最大限活用し、引き続き多くの旅行者に三重県へ来訪いただけるよう取り組んでいきます。

(防災対策)
防災対策について申し上げます。
9月26日、今後30年以内の南海トラフ地震発生確率について再度見直しが行われましたが、いつ発生してもおかしくない状況に変わりはありません。今後起こりうる大規模地震に対し、我々は決して油断することなく、平時・災害時を問わず、あらゆる事態を想定した備えと対応に万全を期す必要があります。
引き続き、南海トラフ地震に特化した条例の制定、計画の策定に向けた検討を進めるとともに、今会議に増額補正予算を提出している木造住宅耐震化への支援や、残された津波避難タワー等の整備支援といった取組を加速させていきます。

去る9月12日には、観測史上最高となる短時間豪雨により四日市市の地下駐車場が冠水しました。9月25日には私も現地を視察し、被害の大きさを実感しました。また、浸水防止対策の重要性を再認識したことから、地下空間における浸水対策について県内市町(しちょう)へ通知文書を発出し、避難確保計画・浸水防止計画等の作成を促すとともに、施設数及び施設の状況について報告依頼を行いました。
現在、県内施設の状況を確認しているところですが、中部地方整備局三重河川国道事務所が主催している委員会の検討内容も踏まえ、必要な浸水対策を検討していきます。

(教育・子ども施策の推進)
教育・子ども施策の推進について申し上げます。
先月末、令和6年度における児童生徒のいじめ、不登校等の調査結果が公表されました。いじめの認知件数は前年度より減少したものの、不登校児童生徒数は過去最多となっています。
本年6月には三重県総合教育会議において、いじめ対策について議論を行ったところであり、今年度内には、来年度における学校問題ADRの本格導入に向けて、県立学校での試行的な実施を予定しています。これらの内容も踏まえながら、引き続き教育委員会と連携し、子どもたちが生き生きと成長できる環境の整備に取り組んでいきます。

また、児童虐待の迅速かつ適切な対応を図るため、本年の「子どもを虐待から守る条例」改正後初めてとなる、児童相談所と警察による子どもの安全な保護に関する実践的な想定訓練を行いました。今後も本条例に基づき、警察をはじめとする関係機関と連携しながら、三重県全体で子どもの虐待防止に向けた取組を進めます。

(産業の振興)
産業の振興について申し上げます。
県内で働くすべての方々の尊厳を守るため、カスタマーハラスメント防止条例の制定に向けた検討を進めています。実効性を伴う条例とするため、罰則規定を導入する方針であり、社会全体でカスタマーハラスメントの防止に取り組み、誰もが安心・安全に働ける社会の実現をめざします。

先月、私が昨年10月にドイツでトップセールスを行った外資系企業の新プラントが四日市市で稼働するなど、国内外のさまざまな企業による投資が進んでいます。引き続き、企業投資促進制度の活用と積極的なプロモーションにより、本県経済の成長に資する県内投資の促進に取り組みます。

(観光・交通施策)
観光・交通施策について申し上げます。
関西方面からの誘客等を目的に、JR関西本線において観光列車「はなあかり」の実証運行が今月12日にスタートしました。募集定員の約3倍の申込があり、運行日のいずれも満席になるなど大変好評をいただいています。また、関駅で開催した記念セレモニーでは、地元の園児の皆さんが列車の乗客を温かく笑顔でお出迎えいただき、関西本線に対する地域住民の想いを直に感じ取ることができました。
今後も観光誘客と地域交通活性化の両面から取組を進めていきます。

(安心して暮らせる生活環境)
安心して暮らすことのできる生活環境の確保について申し上げます。
先月、県議会において「三重県性暴力の根絶をめざす条例」を全会一致で可決いただきました。今後、条例に基づく具体的な施策を定める推進計画の策定を進めるとともに、性暴力により心身に傷を受けた被害者やそのご家族への支援はもとより、性暴力の根絶された社会を構築するための広報啓発などを実施していきます。

全国ではクマによる死亡事故が現時点で年間過去最多を更新しており、法改正により今年9月から可能となった緊急銃猟が相次いで実施されています。
ツキノワグマによる人身被害を防止するため、今月運用を開始したスマートフォン用アプリ等による情報提供の充実や「三重県ツキノワグマ管理計画」の策定など、被害防止対策に取り組んでいきます。

(文化・スポーツ)
文化振興について申し上げます。
昨日、鈴鹿市でNHK交響楽団メンバーによる「ポケモンミニコンサート」が行われました。コンサートはご家族連れで大いに賑わい、地域の子どもたちが芸術文化にふれる機会を提供することができたと認識しています。引き続き県民の皆様が文化や芸術にふれ親しむことができるよう取組を進めます。

スポーツの推進について申し上げます。
9月から10月にかけて、滋賀県で国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会が開催されました。国民スポーツ大会では、計42個のメダルを獲得し、中でも成年男子ソフトボールでは50年ぶり2回目の優勝を収め、全国障害者スポーツ大会では、計25個のメダルを獲得するなど、選手一人ひとりがその実力を発揮し多大な活躍をされました。
こうした活躍で得た感動を次代に繋いでいけるよう、引き続き、スポーツの推進に取り組んでいきます。

(議案等の概要)
引き続き、上程されました補正予算15件、条例案9件、その他議案16件合わせて40件の議案について、その概要を説明いたします。
議案第144号から第158号までの補正予算は、県民の命を守り、三重の未来を拓くため、多様なニーズに対応した条例の制定等や喫緊の課題への対応に必要な予算措置を行うとともに、国の補助事業等の内示額に応じて公共事業費を増額するものです。また、年度内の執行見込みを踏まえて所要の調整を行うほか、県税収入や繰越金等の歳入の増加に伴い、財政調整基金の取崩しを減額するものです。
各会計の補正額は、一般会計で8億6,860万4千円を増額、特別会計で14億8,548万1千円を増額、企業会計で43億2,982万9千円を減額するものです。
まず、一般会計についてその概要を説明いたします。
歳入の主なものとして、県税については、法人二税が増収となる見込みから、17億6,500万円を増額しています。
地方消費税清算金については51億9,400万円、地方交付税については7億9,188万2千円をそれぞれ増額しています。
国庫支出金については、36億8,266万7千円を減額しています。
繰越金については、令和6年度決算に伴い49億3,591万7千円を増額しています。
繰入金については、財政調整基金等で119億4,437万7千円を減額しています。
歳出については、県民の命と尊厳を守るための取組として、木造住宅の耐震改修等の支援として3,511万円、県立学校における盗撮防止に向けた対策として1,046万4千円、クマ出没に関する情報提供を充実するための経費として436万2千円、南海トラフ地震対策に特化した条例制定に向けた有識者会議を実施するための経費として49万円、県立学校における学校問題ADR導入に向けた対応として39万円、経済的困難を有する方の実態及び支援のあり方に関する調査を実施するための経費として77万円を計上しています。
また、未来を拓く取組として、漁獲物の品質向上を図るための加工処理施設の整備に対する支援として1億5,281万6千円、農業水利施設の省エネルギー化に対する支援として1,500万円、海業(うみぎょう)計画作成への支援として1,500万円、県内中小企業・小規模企業による副業・兼業人材の活用に対する支援として500万円、みえインバウンド誘客計画策定に向けた有識者会議を実施するための経費として40万円を計上しています。
公共事業費については、国の補助事業の実績増などに伴い、11億1,309万4千円を増額しています。
地方消費税の清算に伴い、県内市町(しちょう)へ支払う交付金を増額するなど、税収関連交付金について、29億8,027万6千円を増額しています。
一般職の人件費では、時間外勤務手当等について実績見込みを踏まえて増額する一方で、職員の新陳代謝に伴い給与費全般を減額し、あわせて15億6,519万4千円を増額しています。
令和5年度に受け入れた新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金に係る不用額の返還として、20億9,510万7千円を計上しています。
次に、特別会計及び企業会計について説明いたします。
特別会計のうち主なものとして、県債管理特別会計では、県債の利率確定に伴う利子償還金の減額などにより13億7,843万9千円を減額、国民健康保険事業特別会計では、財政安定化基金への積立などにより、27億2,991万5千円を増額しています。
企業会計では、水道事業会計で12億4,018万3千円、工業用水道事業会計で6億5,733万8千円、流域下水道事業会計で25億5,547万4千円をそれぞれ減額し、病院事業会計で1億2,316万6千円を増額しています。
なお、喫緊の課題に対する経済対策については、国の動向も踏まえつつ、県内の状況を把握し必要な補正予算について速やかに編成するよう、指示しているところです。

以上で補正予算の説明を終わり、引き続き条例案等の諸議案について説明いたします。
議案第159号及び第160号は、児童福祉法関係の法令改正に鑑み、関係条例の規定を整備するものです。
議案第161号は、公職選挙法の一部改正に鑑み、規定を整備するものです。
議案第162号は、行政手続法の一部改正に鑑み、規定を整備するものです。
議案第163号は、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を財源とする基金について、基金に係る事業の実施期間を延長するため、規定を整備するものです。
議案第164号は、政党助成法の一部改正に鑑み、手数料についての規定を整備するものです。
議案第165号及び第166号は、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部改正等に鑑み、規定を整備するものです。
議案第167号は、内閣府告示の一部改正に鑑み、三重県防災会議の委員数の規定を整備するものです。
議案第168号は、宝くじを発売することについて、令和8年度の発売総額など必要な事項を定めるものです。
議案第169号は、県の行う農林水産関係建設事業に関し、関係市町(しちょう)に負担を求めるものです。
議案第170号は、国営青蓮寺(しょうれんじ)用水土地改良事業の負担金の償還に要する経費に充てるため、市町(しちょう)の負担金を徴収しようとするものです。
議案第171号及び第172号は、工事請負契約の締結又は変更をしようとするものです。
議案第173号は、損害賠償の額を決定し、和解をしようとするものです。
議案第174号は、三重県食を担う農業及び農村の活性化に関する基本計画を変更しようとするものです。
議案第175号から第183号までは、公の施設の指定管理者を指定しようとするものです。

以上で諸議案の説明を終わり、次に報告事項について説明いたします。
報告第25号は、議会の委任による専決処分をしましたので、報告するものです。
報告第26号は、議会の議決すべき事件以外の契約等について、条例に基づき、報告するものです。
以上をもちまして提案の説明を終わります。
なにとぞ、よろしくご審議いただきますようお願い申し上げます。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 総務課 企画調整班 〒514-8570
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2056
ファクス番号:059-224-3170
メールアドレス:soumu@pref.mie.lg.jp

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

お求めの情報は充分掲載されていましたか?
このページの内容や表現は分かりやすかったですか?
この情報はすぐに見つけられましたか?
ページID:000305972

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /