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平成10年度の公有財産表から、帳簿価格の大きい施設、および更地または更地に近い財産を抽出し、取得の経緯・現在の利用状況・および将来の計画について、関係部署に対するヒアリングをおこなった。このうちの一部につき、現地におもむき、その管理状況を調査した。
監査結果は次のとおりである。
以下、個別に報告する。
この土地は、道路に面しておらず、隣地と高低差があるので一体の土地としては利用できないと思われる。
県有財産は有償譲渡を原則としているが、現状では県にとってはほとんど利用価値がない状態であると考えられ、早期の処分が望まれる。
現在、石置き場として許可なく利用されているが、事故等が起きた場合、管理責任を問われかねない状態であり、注意を要する。
鈴鹿山麓研究学園都市構想は、広大な敷地に様々な研究機関を誘致する計画であるが、当該センターは、ここに進出する研究機関が共同で利用する施設として建設され、貸し会議室が主要設備となっている。
現在、進出する機関が少なく、当然採算が悪く、本来予定した方法での利用は少ない。
利用回数のみを問題にして、地元のNPO等に利用させている。しかし、このような方法で利用するために巨大で高額な施設を造ったのではない。間違った使い方であるといえる。
進入道路はあるが建築基準法上の道路でないため建物が建てられず、隣地の所有者にしか分譲できない状態である。また、公道よりかなり低い。
以前、公道側の土地は県の公舎であったが、今は民間に売却されている。管轄部署が違っていたため別々に処分され、悪条件の当該物件が残ってしまった。元公舎の土地と一体化しなければ土地としての機能を果たさないので、一括して処分すべきであった。
今後、県有財産を処分する際に、留意すべきである
平成10年に取り壊され、更地となっているが、入り口が狭く車の出入りが難しいため、住宅等の施設の建設は難しいと思われる。
現在隣接住人が、管理の傍ら家庭菜園として利用している。
現在利用形態について地元と協議しているが、結論には達していない。
県は有償譲渡を考えているが、地元は難色を示している。しかし、相当期間が経過しているので、この協議は不調に終わったと解釈すべきで、一般競争入札等の方法で売却を進めて行くべきである。
一部を津市が市民センターとして利用したい以意向であるが、いまだ、契約には至っていない。当該土地に面している道路はあまり広くなく、また、大きすぎて利用機会は少ないと思われるが、分割してしまうと残りの土地利用が制限されることも考えられるので、売却を含めた総合的な利用計画が必要である。
また、一般に、公共施設建設には民間の土地を買収しているので、施設移転後の跡地は、民間の土地資源の確保のため、ひとまず民間に売却することも必要ではないかと考える。
県が埋立免許を受け平成3年に完成。県は鈴鹿市との間で、白子漁港協同組合に一括譲渡する協定を交わした。しかし、進出する施設がないという理由で、未売却の地区が帳簿価格で476,921千円ある。しかも、長期間放置されている。
平成10年12月以降空き地のままである。津市が公共施設建設のため譲受を申し出ており、県も公共利用を優先に考えているが、決定には至っていない。
しかし、非常に利用価値の高い土地であると思われるので、公共施設に限定することなく、有効活用を検討されたい。
その際には、一体として利用することが望ましい。
県有財産は、有効活用が図れない場合は早急に処理すべきであり、長期間放置したり、家庭菜園や無料駐車場に使わせるなど許されないことである。
多くの事例で見られるのは、事業終了後、処分または転用に時間がかかっている。この主な理由は、管財営繕課だけで県有財産全般を管理することに無理があること、処理にあたる責任者の不在が考えられる。
どの財産についても、処理のための責任者を決め、期限をきって処理すべきであると思われる。
県有財産の処分は有償が当然であるが、それにこだわるあまり価値のない財産の処分がされていない。
古くから有している財産が多いため、公図の未整備、境界が定まっていない等、譲渡の条件の整備を進める必要がある。
県、市町村が相互に所有する土地を長期間無償で賃貸している場合、無償譲渡と何ら変わりなく、所有権を留保しているため長期間の管理が必要であることや既存施設撤去後新たな利用方法を検討する段階になったとき障害になるおそれがある。
過去の条件にとらわれず、双方にとり最適である管理形態に条件整備をして行くべきである。
また、県有財産の処分については、純粋な経済取引であるので、行政という立場を離れて対処すべきであると希望する。
白子港埋立地について
同地は平成3年に完成したが、昭和56年2月に県が鈴鹿市を交わした白子港港湾整備事業に関する協定書では、現在未売却となっている水産業関連用地は県より白子漁業協同組合(現鈴鹿市漁業協同組合)に一括売却する等とある。
長期間にわたり未売却となっており、協定を順守するよう努力されたい。
県営住宅は、低所得者に良質の住宅を提供する目的で建設されたが、現在老朽化が進んでいる。
また、住宅は、生活の基本であることから、退去することが難しく、定住化し住人が高齢化しているケースが多く見られる。建替対象団地では、空室の確保をしているが、建て替えるためには全員を移転させる必要があり、住宅環境は良くなるが、引っ越しが必要となること、家賃が上がってしまうことから建て替えを嫌がる場合がある。
比較的便利で環境の良い立地であるにもかかわらず、県営住宅のある部分だけが劣悪な条件のまま放置されているという印象を受けた。県有財産が有効利用されていない、一部住人のためだけの県有財産となっているとの印象を受けた。
また、耐震性や防災上問題のある建物を供用しつづける施設があり、管理者としての責任を問われかねないと危惧する。
さらに、県営住宅は県内に広く点在し、サービスが行き届いていない。安い家賃が滞納され、その取り立てや納付相談のために、職員が時間外に遠方に出張しなければならない状況は疑問である。
県営住宅のあり方についての、真剣な議論の望まれるところである。
幹線道路から離れ、周辺に住宅が少なく、非常にわかりづらい場所のためか、利用者がきわめて少ない状況ではないか。このような場所に津球場の約6.6倍もの巨大な公園がはたして必要なのかと思わ
ざるを得ない。
さらに、157億円を投入し70.5ヘクタールを開発するとのことだが、費用対効果などについて県民に説明する義務があるのではないか。
施設の約4分の1が完成しただけとはいえ、利用者が少ない場合、計画の見直し等の検討が必要である。
現地視察をしたが、次のような点に気がついた。
・森の散策に一番良い秋の土曜日(11月4日)に閉園していた。(この日は3日が祝日、5日が日曜日で、3連休の中日であった。)
・施設の入口と幹線道路が交差する部分に案内看板がない。
・広大な園内には、施設や現在地と案内する看板がほとんどなく、たき火や犬の糞などの禁止立看板が30m四方に約30本も立てられている。
・展望台に上がったところ、周囲の木が生い茂り、何も見えなかった。
この施設は、誰のために何の目的でつくったのか、県民サービスとは、どうゆう事なのか考えざるを得ない。公園は、入場者が「楽しい」と感じることが必要であろう。現在の管理運営ではそのように感じる入場者は少ないのではないか。
管理運用について、民間のサービス産業を参考にしたり、運営自体を民間やNPOに委託することを検討する段階にきているのではないか。
完成時から不足の状態であり、多くの県民が困っているが、一向に改善されていない。最近1,500台収容に拡張されたと聞いたが、展示場、生涯学習センター等でイベントが開催されることも多く、足りているとは思い難い。路上駐車でカバーしているが、教育上好ましくない。
また、7ヶ所に分散しているため、空いているところを探すため順次回らなければならない。民間では電光表示による案内看板を設置しているが参考にしてはどうか。
当駐車場は、隣の総合教育センターと共用になっている。
ある者が美術館を訪れた際、満車の上、路上駐車の車であふれていた。原因は同センターへ研修を受けにきた教員が停めたものであった。