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食品衛生何でも相談
ボツリヌス菌は土壌に広く分布していて、海や湖の泥の中にもいます。びん詰、缶詰、真空包装食品など、酸素が含まれない食品中で増殖し、強い毒素をつくります。芽胞は特殊な構造をしているため長時間煮沸しても死なず、致死率の高い恐ろしい細菌として知られています。
自家製の海産物や、保存状態の悪いびん詰などから感染します。海外みやげの真空パックされた魚のくん製や、酢漬け、塩漬けなどは特に注意が必要です。また、長期間流通する食品が原因となることもあります。これまでに発生した例では、いずし、自家製の野菜や果物缶詰、輸入したキャビア、自家製の魚のくん製、からしレンコン、ソフトチーズなどがあります。
感染してからおよそ8〜36時間後に、吐き気、嘔吐、便秘などがおこります。特徴的なのは、脱力感、けん怠感、めまいを感じることです。症状が進むと、物が二重に見えたり、まぶたが下がったり、言葉が出にくくなります。ときには、尿が出なくなったり、歩くこともできなくなります。発熱はなく、意識もしっかりしていますが、治療が遅れると呼吸困難などをひきおこして死亡します。