三重県林業研究所のみえ森林・林業アカデミー棟には、県内で育った様々な樹種の木材が使用されています。
ここでは、アカデミー棟の取っ手に使用されているヤマザクラの木を紹介します。
なお、アカデミー棟に使用されている木材については、
こちらのページをご覧ください。
別名
学名
Cerasus jamasakura
科
バラ科
属
サクラ属
ヤマザクラの葉
ヤマザクラの葉(撮影:三重県林業研究所)
ヤマザクラの花
ヤマザクラの花(撮影:三重県林業研究所)
ヤマザクラの実
ヤマザクラの実(撮影:三重県林業研究所)
ヤマザクラの樹皮
ヤマザクラの樹皮(撮影:三重県林業研究所)
アカデミー棟における使用状況
アカデミー棟における使用状況(取っ手)
※(注記) 写真撮影協力:白山中学校
分布
冷温帯から暖温帯の丘陵から低山地に多く自生、本(宮城・新潟県以西)、四、九、朝鮮南部
分類
落葉高木
樹形
高さ15〜25m
花
4月頃、赤褐色または淡茶色の新葉が開くとともに開花、淡紅白色、直径3〜3.5cmの散房花序になり2〜4花づつ咲く
果実等
果実はほぼ球形で、5〜6月頃に紫黒色に熟す
葉
互生し長さ7〜12cm程度の長楕円形または倒卵形で、先はとがりふちには鋭い鋸歯がある、裏面は帯白色
樹皮
暗紫灰褐色で横に長い皮目がある
材の性質
重硬で狂いが少なく、強靭で切削や加工性がよく仕上げ面は美しく光沢がある
比重:0.62程度 色:辺材は灰白色から淡黄褐色、心材は褐色、散孔材
用途
庭木、街路樹、盆栽、花材、建築・家具材
その他
日本の野生サクラの代表で、各地に名称のついた品種があり、鈴鹿市の子安観音にある白子の不断桜などが有名
また、狂いの少ない特徴から、浮世絵版画の版木として重用された
備考
林業研究所で見られる場所:樹木図鑑園(A,D)、緑化木見本園(11)
参考
・林 弥栄著、1985年9月1日1刷発行、1990年9月20日15刷発行、山渓カラー名鑑 日本の樹木 株式会社 山と渓谷社
・西川栄明著、2016年3月10日1版1刷発行、2019年3月1日1版6刷発行、樹木と木材の図鑑ー日本の有用種101 株式会社 創元社
・財団法人 林業科学技術振興所発行、昭和60年12月18日第1版発行、平成16年10月1日第4版発行、有用広葉樹の知識-育てかたと使いかた
・出典:森林総合研究所九州支所HP「ヤマザクラ」の項(https://www.ffpri.affrc.go.jp/kys/business/jumokuen/jumoku/zukan/yamazakura.html)