三重県林業研究所のみえ森林・林業アカデミー棟には、県内で育った様々な樹種の木材が使用されています。
ここでは、アカデミー棟の取っ手に使用されているバクチノキの木を紹介します。
なお、アカデミー棟に使用されている木材については、
こちらのページをご覧ください。
別名
ビランジュ、ハダカノキ
学名
Prunus zippeliana
科
バラ科
属
サクラ属
バクチノキの葉
バクチノキの葉(撮影:三重県林業研究所)
バクチノキの樹皮
バクチノキの樹皮(撮影:三重県林業研究所)
アカデミー棟における使用状況
アカデミー棟における使用状況(左側の取っ手)
※(注記) 写真撮影協力:白山中学校
分布
暖温帯の主に沿海地に多く自生、本(関東地方以西)、四、九、沖、台湾
分類
常緑高木
樹形
高さ10〜15m
花
9月頃、葉のわきから短い総状花序をだし直径6〜7mmの白い花を密につける
果実等
果実ははじめゆがんだ卵形だが、翌年の5月頃に楕円形になり紫黒色に熟す
葉
互生し長さ10〜20cm程度の長楕円形で洋紙状革質、先はとがりふちには鋭い鋸歯がある、薬用になり、咳止め・鎮痛剤に使われる
樹皮
灰褐色で鱗片状にはがれ、そのあとが紅黄色になる
材の性質
肌目は緻密、強靭で加工はやや困難、サポニンがあり耐蟻性が高い
比重:0.90程度 色:辺材は褐白色、心材は淡黄褐色から紅褐色、散孔材
用途
庭木、器具・家具材、薪炭材
その他
バクチノキは、不時に剥皮するので、不時に金を失うことに因み名がついたといわれる。江戸時代には博徒の信仰樹になった。別名を「ハダカノキ」ともいう
備考
林業研究所で見られる場所:樹木図鑑園(D)
参考
・林 弥栄著、1985年9月1日1刷発行、1990年9月20日15刷発行、山渓カラー名鑑 日本の樹木 株式会社 山と渓谷社
・財団法人 林業科学技術振興所発行、昭和60年12月18日第1版発行、平成16年10月1日第4版発行、有用広葉樹の知識-育てかたと使いかた
・株式会社 ワールドグリーン発行、1982年7月5日初版発行、樹木 庭園樹・公園樹 続編I