三重県林業研究所のみえ森林・林業アカデミー棟には、県内で育った様々な樹種の木材が使用されています。
ここでは、アカデミー棟の取っ手に使用されているヤブツバキの木を紹介します。
なお、アカデミー棟に使用されている木材については、
こちらのページをご覧ください。
別名
ツバキ、ヤマツバキ
学名
Camellia japonica
科
ツバキ科
属
ツバキ属
ヤブツバキの葉
ヤブツバキの葉(撮影:三重県林業研究所)
ヤブツバキの花
ヤブツバキの花(撮影:三重県林業研究所)
ヤブツバキの実
ヤブツバキの実(撮影:三重県林業研究所)
ヤブツバキの樹皮
ヤブツバキの樹皮(撮影:三重県林業研究所)
アカデミー棟における使用状況
アカデミー棟における使用状況(左側の取っ手)
※(注記) 写真撮影協力:白山中学校
分布
暖温帯の山野に自生、沿海地に多い、本、四、九、沖、朝鮮南部、中国
分類
常緑高木
樹形
大きいものは高さ10〜15mにも達する
花
2〜4月、枝先に花柄のない大きな花を1個開く。花は赤色で花弁は5個である。
果実等
さく果は直径4〜5cmの球形で果皮は厚く3つに裂け暗褐色の種子を2〜3個出す。種子から椿油をとる
葉
互生し長さ5〜12cm程度で長卵形で厚くてかたい、表面は濃緑色で光沢があり裏面は淡緑色、ふちに細かい鋸歯がある
樹皮
灰色で灰白色の不規則な模様がありなめらか
材の性質
肌目は緻密、強靭で加工はやや困難、サポニンがあり耐蟻性が高い
比重:0.76〜0.92 色:辺、心材とも淡紅褐色、散孔材
用途
庭木、公園樹、盆栽、器具材
その他
実からとれる油はオリーブ油と並ぶ良質の不乾性油で食用油、機械油、整髪料などに利用されてきた
ツバキとは「津葉木」の意で、葉につやがあるからともいわれる
備考
林業研究所で見られる場所:樹木図鑑園(C)
参考
・林 弥栄著、1985年9月1日1刷発行、1990年9月20日15刷発行、山渓カラー名鑑 日本の樹木 株式会社 山と渓谷社
・西川栄明著、2016年3月10日1版1刷発行、2019年3月1日1版6刷発行、樹木と木材の図鑑ー日本の有用種101 株式会社 創元社
・財団法人 林業科学技術振興所発行、昭和60年12月18日第1版発行、平成16年10月1日第4版発行、有用広葉樹の知識-育てかたと使いかた
・出典:森林総合研究所九州支所HP「ヤブツバキ」の項(https://www.ffpri.affrc.go.jp/kys/business/jumokuen/jumoku/zukan/yabutubaki.html)