三重県林業研究所のみえ森林・林業アカデミー棟には、県内で育った様々な樹種の木材が使用されています。
ここでは、アカデミー棟の取っ手に使用されているクスノキの木を紹介します。
なお、アカデミー棟に使用されている木材については、
こちらのページをご覧ください。
別名
センノキ、ニセケヤキ、テングノハウチワ、セン(栓)
学名
Kalopanax pictus
科
ウコギ科
属
ハリギリ属
ハリギリの葉
ハリギリの葉(撮影:三重県林業研究所)
ハリギリの樹皮
ハリギリの樹皮(撮影:三重県林業研究所)
アカデミー棟における使用状況
アカデミー棟における使用状況(右側の取っ手)
※(注記) 写真撮影協力:白山中学校
分布
冷温帯から暖温帯の山地に分布、日本全土、アジア東北部
分類
落葉高木
樹形
高さ20〜30m、枝は太くて刺が多い
花
7〜8月、枝先に球状の散形花序を総状に多数つけ淡黄色で5mmほどの小さな花を多数つける
果実等
果実は直径4〜5mmの球形で黒く熟す
葉
枝先に集まって互生し長さ10〜30 cmで掌状に5〜9裂し、ふちには細鋸歯がある
樹皮
黒褐色で縦に深裂する
材の性質
成長によって材質は著しく異なり、成長のよいものは硬く狂いが大きく(オニセン)、遅いものは軟質で加工しやすく狂いも小さい(ヌカセン)
比重:0.40〜0.69 色:辺材、心材とも白に近いクリーム色
環孔材
用途
公園樹、建築材、器具材
その他
枝に鋭い刺があるので、これを針に見立ててハリギリと呼ばれる
別名テングノハウチワ(天狗の葉団扇)と呼ばれるように掌のような大きな葉、刺のついた枝、これらの容姿から林の中ではかなり存在感樹木である
備考
林業研究所で見られる場所:樹木図鑑園(D)
参考
・林 弥栄著、1985年9月1日1刷発行、1990年9月20日15刷発行、山渓カラー名鑑 日本の樹木 株式会社 山と渓谷社
・西川栄明著、2016年3月10日1版1刷発行、2019年3月1日1版6刷発行、樹木と木材の図鑑ー日本の有用種101 株式会社 創元社
・財団法人 林業科学技術振興所発行、昭和60年12月18日第1版発行、平成16年10月1日第4版発行、有用広葉樹の知識-育てかたと使いかた