三重県林業研究所のみえ森林・林業アカデミー棟には、県内で育った様々な樹種の木材が使用されています。
ここでは、アカデミー棟の取っ手に使用されているクスノキの木を紹介します。
なお、アカデミー棟に使用されている木材については、
こちらのページをご覧ください。
別名
クス
学名
Cinnamomum camphora
科
クスノキ科
属
クスノキ属
クスノキの葉
クスノキの新芽(撮影:三重県林業研究所)
クスノキの花
クスノキの花(撮影:三重県林業研究所)
アカデミー棟における使用状況
アカデミー棟における使用状況(左側の取っ手)
※(注記) 写真撮影協力:白山中学校
分布
暖温帯から亜熱帯にかけ分布、暖斜地を好む、本州(関東地方南部以西)、四国、九州、朝鮮(済州島)
分類
常緑高木
樹形
高さ20m、時に55m直径8mに達する巨木がある
花
5〜6月頃に葉の付け根から円錐花序をだし、黄白色で直径5mmほどの花を多数つける
果実等
直径8〜9mmの球形で、10〜11月に黒く熟す
葉
互生し長さ5〜12cm程度で卵形または楕円形で3脈が目立つ
樹皮
暗褐色で短冊状に縦に裂ける
材の性質
軟らかく加工しやく、磨くと光沢がでるがみやひずみなどで狂いやすい
比重:0.41〜0.69 色:辺材は灰白色から淡黄褐色、心材は黄褐色から紅褐色
散孔材、道菅のまわりの周囲柔細胞に精油分を含み芳香を有す
用途
公園、街路樹、建築・家具、船舶、彫刻材、樟脳(しょうのう)
その他
古くから寺や神社の境内にもよく植えられており、特に神社林ではしばしば大木が見られ、ご神木として人々の信仰の対象とされるものもある。
かつては、木部を採集して樟木(しょうぼく)と呼び、樟脳を採取していた
備考
林業研究所で見られる場所:樹木図鑑園(A,D)、緑化木見本園(11)
参考
・林 弥栄著、1985年9月1日1刷発行、1990年9月20日15刷発行、山渓カラー名鑑 日本の樹木 株式会社 山と渓谷社
・財団法人 林業科学技術振興所発行、昭和60年12月18日第1版発行、平成16年10月1日第4版発行、有用広葉樹の知識-育てかたと使いかた
・出典:森林総合研究所九州支所HP「クスノキ」の項(https://www.ffpri.affrc.go.jp/kys/business/jumokuen/jumoku/zukan/kusunoki.html)