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更新日:2025年10月28日

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神奈川DWATの令和6年能登半島地震での活動について

神奈川DWATでは、能登半島地震発生後、初めて被災地での活動を行いました。現地での活動についてご報告します。

令和6年能登半島地震時の神奈川DWAT派遣について

本県では、令和6年1月1日に発生した能登半島地震での支援を行うため、国(厚生労働省・全国社会福祉協議会災害福祉支援ネットワーク中央センター)及び石川県からの派遣依頼に基づき、神奈川DWATの派遣を行いました。

神奈川県では、かながわ災害福祉広域支援ネットワーク構成団体の協力の下、令和2年度に神奈川県災害派遣福祉チーム(神奈川DWAT)を組成しましたが、この時が初めての被災地での支援活動となりました。

派遣依頼から活動終了までの流れ

1月1日(月曜日)

発生時刻16時10分、最大震度7、マグニチュード7.6

5日(金曜日)

石川県及び厚労省から全47都道府県DWAT担当課あて派遣依頼通知(1) 発出

12日(金曜日)

厚労省から全47都道府県DWAT担当課あて派遣再依頼通知(2) 発出

15日(月曜日)

神奈川DWAT本部設置
第1回派遣可否照会(1月22日〜3月2日分)

26日(金曜日)

災害福祉支援ネットワーク中央センター(全社協)から
全47都道府県DWAT事務局あて2月1日以降のDWAT派遣方針について発出

28日(日曜日)

災害福祉支援ネットワーク中央センター(全社協)から
神奈川県知事あてDWAT派遣依頼通知発出(1.5次避難所)

31日(水曜日)
〜2月16日(金曜日)

金沢市(1.5次避難所)に全4クール12名派遣

2月9日(金曜日)

災害福祉支援ネットワーク中央センター(全社協)から
全47都道府県DWAT事務局あて追加派遣依頼通知(3) 発出

13日(火曜日)

第2回派遣可否照会(2月29日〜4月1日分)

26日(月曜日)

災害福祉支援ネットワーク中央センター(全社協)から
神奈川県知事あてDWAT派遣依頼通知発出(輪島市)

3月6日(水曜日)

災害福祉支援ネットワーク中央センター(全社協)から
全47都道府県DWAT事務局あて追加派遣依頼通知(4) 発出

12日(火曜日)

第3回派遣可否照会(4月1日〜5月3日分)

15日(金曜日)〜17日(日曜日)

神奈川DWAT先遣隊輪島市派遣(県職員1名、県社協職員1名)

16日(日曜日)〜28日(木曜日)

輪島市内避難所に全3クール9名派遣

22日(金曜日)

災害福祉支援ネットワーク中央センター(全社協)から神奈川県知事あてDWAT派遣終了通知発出(輪島市)
注釈 当初は全4クール4月1日までだったが、3月28日で派遣終了となった。

4月1日(月曜日)

神奈川DWAT本部解散

6月30日(日曜日)

全DWAT活動終了

神奈川DWAT出陣式

1月28日(日曜日)に災害福祉支援ネットワーク中央センター(全国社会福祉協議会)から本県へのDWAT派遣の依頼があり、第1陣が令和6年1月31日に被災地に向けて出発することになりました。
第1陣の出発に際しては黒岩知事も出席し、神奈川県庁にて出陣式を開催しました。

[画像:出陣式の様子] [画像:出陣式]

[画像:出陣式の写真] [画像:出陣]

現地避難所での活動

金沢市1.5次避難所での活動

令和6年2月1日から16日まで、金沢市内のいしかわ総合スポーツセンター及び産業展示館2号館(石川県が設置した1.5次避難所 注釈被災地におけるライフラインの状況等に鑑み、自宅の復旧や仮設住宅等への入居までの間の被災者の生活環境を確保するため、被災地の避難所等から、被災地外の一時的な避難施設やホテル・旅館等の2次避難所への被災者の移動を支援する避難所)に、4クール12名を派遣しました。石川県DWATに加え、他府県DWATと日替わりでチームを組み、避難者のアセスメント、避難生活後の支援調整、なんでも相談窓口での対応などの福祉支援を行いました。

[画像:kanazawashi_assessment]

輪島市内避難所での活動

令和6年3月16日から同月28日まで、輪島市内の一般避難所6か所に、3クール9名を派遣しました。避難所退所後の生活を見据え、避難者の状態像を把握するためのスクリーニング及びアセスメント並びに避難所内マップの作成等の福祉支援を行いました。
派遣活動では、避難者への聴き取りの重複を避けるため、避難者の基本情報を保有していた輪島市地域生活課、看護師チーム、避難所管理者等支援関係者との連携が欠かせませんでした。第1クールは門前東小学校での滞在型支援となりましたが、第2〜3クールは公民館等の避難所を複数担当する巡回型支援となりました。
注釈 3月15日〜17日、先遣隊として神奈川県職員1名、神奈川県社会福祉協議会1名を派遣

[画像:monzenhigashi]

令和6年能登半島地震神奈川DWAT活動報告会

被災地で支援活動を行った神奈川DWATチーム員等が参加して、活動報告会を開催しました。

日時・内容等

日時 令和6年10月24日(木曜日)13時30分から16時30分まで

場所 かながわ県民センター2階ホール(横浜市神奈川区)

内容 派遣チーム 全7チームからの活動報告、活動に係る意見交換(質疑応答含む)

参加者数 62名(出席者46名、発表者(能登半島地震で現地で活動を行った神奈川DWATチーム員) 16名)

神奈川DWATチーム員からの報告(概要)

現地活動の感想、気づき

  • 支援しながら、潜在的な福祉ニーズを持った人が大規模災害で問題が重度化して顕在化していくことを感じた。
  • 介護保険の申請から始めないといけない方は1.5次避難所での滞在が長引いた。
  • 1.5次避難所では、本人的にはニーズは充足していたので動きたくないという人も多かった。ライフラインが戻れば自宅に戻りたいと希望される人が多く、すぐに2次避難先を探そうと考える人は少なかった。
  • 数日で支援者が入れ替わることで、引継ぎが難しいことがあった。
  • 様々な支援チームが入ったが、お互いの業務の理解が不十分であったり、記録様式が異なるため、情報の共有がしにくい状況だった。
  • 看護師や保健師からの相談で、高齢者向け住宅の利用相談や歩行が不安定な方のアセスメントなど支援に繋がった例もあった。

今後の発災・被災地での活動に備えて

  • 避難所で速やかに活動ができるように、アセスメント・相談支援のロールプレイの訓練を行っておいた方が良いのではないか。
  • 避難所運営についての基礎知識や、過去の避難所内での生活について学んでおいたほうが良い。
  • 過去の災害時に適用された具体的な制度や法律、復旧の方法についての知識を学んでおいたほうが良い。
  • 災害対策本部&避難所運営本部などに報告する訓練(例、報告様式の記入訓練)を実施してはどうか。
  • 現地には様々な支援チームが支援に入っていた。避難者情報を共有できる統一システムがあると望ましい。
  • 他都道府県から派遣されたDWATと一緒に活動をした。マニュアルや様式は各都道府県ごとに作成をしており、全国統一のマニュアルや様式が必要ではないか。
  • DWATチーム員間での連絡手段の確保が必要ではないか。

参考 県社会福祉協議会福祉タイムズ第871号

神奈川DWATチーム員の寄稿が神奈川県社会福祉協議会福祉タイムズ第871号で紹介されています。

輪島市への避難活動

(公社)神奈川県社会福祉士会 災害対策担当理事 谷川謙

私たちは神奈川DWAT 輪島市派遣第1クールとして、令和6年3月16日から5日間、輪島市の門前東小学校で活動しました。門前地区は神奈川にもゆかりの深い、總持寺祖院の門前町を中心とした地区です。建物の被害が大きかった場所の一つで、私たちが入った3月時点でも押しつぶされた建物が多く見られ、電気は通っているものの、水道はまだ復旧していませんでした。
輪島市からは、避難者の全容をつかみ、その中に埋もれている要配慮者とその生活課題を把握するよう依頼を受けました。特に日中避難所におり、お仕事や片付けに行かれていない方を中心に、避難所内を巡回しながらアセスメントを実施しました。
お話を聞いたある女性は、発災前にご兄弟の生活面の不安から、面倒を見るために帰郷したところ被災されました。当初は同地区の多くの人が避難生活を送っていましたが、3カ月が経ち、自宅での生活の目途が立った方が帰っていく中で、福祉的ニーズの高い方が避難所に残っていました。自身の生活再建もままならないまま、避難所での炊事や洗濯などの負担が重くなってしまっている状況でした。
義援金の申請手続きや、ご自宅の修理や片付けに加え、ご兄弟の問題など「難しい問題が多く、先延ばしにしてしまっている」と話されていました。例えば家をどう片付けるか「段取り」ができないとボランティアにも頼めません。書類を揃えないと義援金の申請もできません。この「段取り」が難しいと打ち明けてくれました。
また現地の地域包括支援センターには常に同じスタッフがおり、恐らく発災後からほぼ不休でお仕事をされているようでした。このスタッフが倒れたらどうなってしまうのか。現地の福祉資源がひっ迫している中、果たして私たちの聞き取った生活課題をつなぐ先があるのか。DWAT の活動で終わりにしてはいけないと切に感じました。
最終日、門前東小学校を出る際にお話を伺った女性が昇降口に出て来られ「愚痴聞いてくれてありがとね」と送り出していただきました。今後の長期的、継続的な支援がどうなるか気がかりではありますが、少しでも絡んだ糸が解け、生活再建に向けた一助になれば、活動の意義があったかと思います。

[画像:福祉タイムズ]

リンク

令和6年能登半島地震におけるDWAT活動について 令和6年能登半島地震を踏まえた災害対応検討ワーキンググループ(第3回)全国社会福祉協議会資料

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