冬から春の時期にお花屋さんを彩るスイートピー(Lathyrus odoratus)は、ラティルス(Lathyrus)属の1種です。
ラティルス(ラシラス)属には、1年草、地上部が枯れる宿根草、常緑の宿根草など約150種が知られています。スイートピーはその代表選手です。
ラティルス属には、スイートピーの他にも美しくて魅力的な花を咲かせるものがたくさんあります。
ここでは当所で栽培した、他のラティルス属の植物をいくつかご紹介します。
L.latifolius
[画像:花]
つる性の宿根草です。
野外では5月下旬から花が咲き始めます。
10cm位の花柄に10輪程度の小花を着けます。
ピンク色の花もあります。
「サマースイートピー」としてお花屋さんでも見かけます。
L.nervosus
[画像:花]
つる性の宿根草です。
節間が短く、草丈はあまり高くなりません。茎も花柄も丸くて太くしっかりしています。
春先から夏にかけて明るい青紫の小花を1本に10輪程度着けます。大きな托葉と、とても甘い香りを放つのが特徴です。
L.sativus
[画像:花]
つる性の1年草です。
茎が柔らかく、とても細長い葉をしています。
3月中旬くらいから1本に1から2つ2cm程度の花を咲かせます。
花は鮮やかな青色で中央部がピンク色になりスイートピー品種にはない鮮やかな色合いです。
L.cloranthus
[画像:花]
つる性の1年草です。
茎が柔らかく、支柱などにはい上がりながら伸びます。
5月下旬から他のラティルス属の種には見られないやや緑がかった黄色い花をつけます。
L.tingitanus
[画像:花]
つる性の宿根草です。
茎が柔らかく支柱等に巻きひげではい上がりながら伸びます。
野外では4月中旬から花が咲きます。
花はピンクまたは赤紫で花弁の中央部の色が濃く印象的です。生育がとても旺盛で分枝が多くなります。
[画像:花]