川内原子力発電所周辺環境放射線調査結果の概要(令和4年1月〜3月)
令和4年8月8日(月)
鹿児島県危機管理防災局
原子力安全対策課 099(286)2377
1 調査結果の概要
令和4年1月から3月における川内原子力発電所周辺環境放射線調査の結果は,空
間放射線量及び環境試料の放射能ともこれまでの調査結果と比較して同程度のレベル
であり,環境における原子力発電所起因の放射性物質及び放射線による公衆の線量が,
年線量限度(1ミリシーベルト/年)を十分下回っていると考えられます。
なお,調査結果の評価にあたっては,「平常時モニタリングについて(原子力災害対
策指針補足参考資料)」(原子力規制庁)等に基づくとともに,学識経験者により構成さ
れている「鹿児島県環境放射線モニタリング技術委員会」の指導・助言を得ました。
(1) 空間放射線量
1 シンチレーション検出器による線量率の連続測定
ア 県第1測定局,九州電力測定局 (単位:nGy/h)
測定地点数 1月〜3月の線量率 前回までの線量率範囲
13地点 19 〜 67 18 〜 144
(県 7地点,九電 6地点)
イ 県第4測定局 (単位:nGy/h)
測定地点数 1月〜3月の線量率 前回までの線量率範囲
25地点 23 〜 93 21 〜 142
(県 25地点)
2 電離箱検出器による線量率の連続測定
ア 県第1測定局,県第2測定局 (単位:nGy/h)
測定地点数 1月〜3月の線量率 前回までの線量率範囲
22地点 46 〜 119 44 〜 157
(県 22地点)
イ 県第3測定局 (単位:nGy/h)
測定地点数 1月〜3月の線量率 前回までの線量率範囲
20地点 57 〜 114 55 〜 150
(県 20地点)
3 放水口ポストにおける計数率の連続測定 (単位:cpm)
測定地点 1月〜3月の計数率 前回までの計数率範囲
放水口ポスト 420 〜 750 400 〜 4710
4 サーベイポイントにおける線量率の定期測定 (単位:nGy/h)
測定地点数 1月〜3月の線量率 前回までの線量率範囲
25 地 点 26 〜 44 23 〜 51
(九電 25地点)
5 3か月間積算線量 (単位:mGy)
測定地点数 1月〜3月の積算線量 前回までの積算線量範囲
49地点 0.09 〜 0.14 0.09 〜 0.17
(県24地点,九電25地点)
(2) 環境試料の放射能
海洋試料9試料,陸上試料33試料,合計42試料について,放射性核種分析を実施
した結果,検出されたセシウム-137,ストロンチウム-90及びトリチウムは,これま
での調査結果と同程度のレベルでした。また,コバルト-60及びヨウ素-131は調査し
た全ての試料で検出されませんでした。
2 調査の目的
環境における原子力発電所起因の放射性物質及び放射線による公衆の線量が,年線
量限度(1ミリシーベルト/年)を十分下回っていることを確認すること。
また,原子力災害対策特別措置法に基づき異常事態発生の通報があった場合に,速
やかに対応できるモニタリング体制を整備しておくこと。
3 調査方法
調査項目 測定方法
空間放射線量の測定
線量率 モニタリングポスト 連続測定(テレメータ)
ステーション
サーベイポイント 定期測定
(モニタリングカー,
サーベイメータ)
計数率 放水口ポスト 連続測定(テレメータ)
3か月間 モニタリングポイント 3か月間積算(91日換算)
積算線量
環境試料の放射能分析
ガンマ線放出核種 (γ線分光分析) 放射能測定法シリーズ
(文部科学省等)
モニタリングステーション 連続測定(ダストモニタ)
ストロンチウム-90 (放射化学分析) 放射能測定法シリーズ
(文部科学省)
トリチウム (放射化学分析) 文部科学省マニュアル

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