放射線科のご紹介
放射線科のご紹介
診療部においては良質な検査情報の提供と、患者様サービスの向上を常に心がけています。
スタッフは診療放射線技師4名です。
検査に関して説明が十分でなかったりわからないことがあるときは、いつでもお尋ねください。
電話での質問は、0241-62-7193(放射線科受付直通)までお気軽にお寄せください。
放射線科の検査と機器
CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影装置)とは、X線で体の断面図を撮影する装置です。体の内部構造や病変を精密に検査する手段で、診断や治療にたいへん役立ちます。検査はほとんど苦痛を伴いませんが、息止めや体を動かさないなどの制約があります。
当院のCTは平成27年12月から稼動した最新鋭の64chマルチスライスCT(Ge社製 OptimaCT660)です。
この装置は、瞬時に細かく64断面が撮影できますので、従来よりも撮影時間の大幅な短縮が可能になりました。たとえば全肺野では5秒程度、腹部〜骨盤腔でも8秒程度なので、1回の息止めで撮影することができます。多くの情報を短時間に得られ、そのデータをもとに様々な断面を表示させたり、血管や骨、臓器などを立体表示をさせることが可能になり、体の状態や病変の正確な位置や大きさ、形状が短時間でわかり、診断精度がより向上いたしました。
また最新技術により、検査に最適でより少ないX線量での検査や冠動脈検査、大腸CT、内臓脂肪測定のソフトウェアも搭載しています。
令和2年3月より最新の1.5T MRI ECHELON Smart Plusが導入されました。
MRI検査といえば、まず連想されるのが長い検査時間とうるさい音だと思います。新機種では、画像劣化なく従来の半分以下の短時間検査と静音検査が可能となりました。検査中の動きを補正する機能やタイミングずれのない造影検査、1度に2つの画像を取得できるマルチコントラストなども搭載しています。
また、高画質な脳ドック、前立腺検査、全身DWIによる全身腫瘍スクリーニングも可能です。近年検診でも注目されている頸動脈プラーク(血管のコブ)の3D/カラー解析ソフトも搭載されています。
さらに、国内初のMRI検査室映像システム、ボア内映像システムを設けました。南会津の自然や伝統文化などの紹介や愛らしい動物の子供のコンテンツ映像を見ながらの検査が可能であり、患者様の閉塞感を軽減し、リラックスして検査を受けていただけると好評です。今後もコンテンツ映像内容を充実させます。
MRI1MRI2
内科系(胸部、腹部など)や骨一般系の2つの撮影室で検査をします。
当院ではいずれもFPD(FlatPanelDetecter)を使用しています。
乳房撮影(マンモグラフィー)は乳房を圧迫しながら乳房専用の撮影装置を使って撮影します。圧迫には多少の痛みが伴う場合がありますが、圧迫することで、がんができやすい乳腺組織を広げて見やすくし、被ばく線量も少なくすることができます。
(Lorad M-4)
当院の装置はデジタル方式(FPD)で低被爆で鮮明な画像を現像処理なしに得ることができます。
また、Dsa(Digital Subtraction Angiography)にも対応しており血管造影検査も行うことができます。 デジタルX線TV
ごく微量のエックス線を用いて骨の中の骨塩量と骨密度量を正確に測定します。骨粗鬆症の診断、経過観察に用いられます。
(GE社製 PRODIGYシリーズ)
検査によって得られた画像情報を各診療科にリアルタイムで配信するシステムです。画像サーバーと35台配置したネットワーク端末で、一般撮影、CT、MRI、内視鏡、超音波などの画像情報を検査終了直後に各診療科に提供できます。
当院では、モニタ診断によりほとんどの画像情報はフィルムレスで運用しています。
このような画像情報システムで、検査効率、検査制度の向上を実現しています。患者様にとっては、分かりやすい検査結果の説明や待ち時間の短縮、診療材料費の低減などのメリットがあります。
よくあるご質問
質問1:なぜMRI検査では、着替えたり、金属を外したりしなければならないのでしょうか?
MRI検査では日常では経験しないような強い磁力を使います。そのため、金属が検査の妨げになったり、機械に引き込まれたりしないためです。
ペースメーカーを装着されている方は絶対に検査ができませんので、手術などで体内に金属が埋め込まれている方は検査前に主治医とよく相談してください。
質問2:この前、X線検査をしたばかりですが大丈夫ですか?
病気の診断や治療の経過を観察するために、必要最低限の放射線量で検査をしていますので、妊娠中またはその可能性のある女性以外は心配ないでしょう。妊娠中またはその可能性のある女性の方は検査を受ける前に医師とよく相談してください。
質問3:造影剤って何ですか?
病変を分かりやすく摘出し、正確な診断を下すために用いられます。
バリウムやヨード系造影剤などのようにエックス線を透過しにくい性質を応用して画像にコントラストをつけます。
注意しなければならないのが造影剤による副作用です。ヨード過敏症の方や、アレルギーの病気にかかったことのある人、腎機能の悪い人などに使用すると副作用が現れることがあります。症状としては、吐き気・めまい・じんましん・かゆみ・呼吸困難・頭痛・声枯れなどです。これらの症状は注射をしてすぐに出るものと、時間がたって現れるものがあります。検査をする前に医師から十分な説明を受けてください。
また、検査後にお渡ししている造影剤副作用についての説明書きは必ずお読みください。
質問4:X線フィルムは無くなったの?
当院では画像のデジタル化、ネットワーク化を進め、フィルムはほとんど使いません。
画像は診察室や病棟にある高精細モニタで県読します。従来のフィルムに固定されたデータではなく診断に適した濃度やコントラストが得られ、計測などさまざまな機能を活かして患者様へのインフォームドコンセントの充実にも貢献しています。
質問5:CTとMRIは何が違うの?
CTではエックス線を使って横断面の画像が得られます。検査時間もあまり長くはかかりません。
MRIでは強い磁石と電波を使って横断面だけでなく、いろいろな断面の画像を作ります。CTと比較した場合、検査時間は長い傾向にあります。
どちらの検査を受けるかは目的や部位によって選択され、両方が長い場合もあります。