Nature Net:暮らしの引き出し

[フレーム]
[画像:秋に向かっての準備運動]

「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、それはからだに「もう少しの辛抱よ」とエールを送るようにも、次の季節の準備を促す言葉のようにも聞こえます。移ろいやすいお天気と気圧の急激な変化にも、からだはついてゆこうとします。季節の変わり目に体調を崩す人も多いでしょう。

夏のゆるんだ胃腸にとって、いきなり秋の食べものは少々きつい。本格的な食欲の秋に備えて、ウォーミングアップが必要です。この季節はカボチャやジャガイモのポタージュでからだを温めて、内蔵の疲れを癒(いや)してください。栄養豊富な材料を練り状にして牛乳で溶いた、いわば「おとなの離乳食」のようなものですね。

[材料]

カボチャもしくはジャガイモ
牛乳

[下ごしらえ]

いずれもまるごと皮ごとふかして、冷ましたらカボチャのヘタと種を除いて皮ごと、ジャガイモなら薄皮をむいて、裏ごしします。

[作り方]

厚手の鍋に裏ごしした材料を温めて、へらで底が焦げないように練ります。
別の鍋に牛乳を温めます。
温めた牛乳を少しずつ練りこんでゆき、好みの濃さに仕上げます。
最後に塩を加えるだけです。コンソメやブイヨンなどは加えないで、まずは素直に素材の香りと色と味わいを堪能します。

[極める]

この一連の作業は電子レンジとフードプロセッサーを使えば簡単にできます。でも、味わいというのはまた別次元のものです。

作り方はじつに単純ですが、単純なだけにていねいに裏ごしして、ほんの少しずつ緩めながら根気よく練れば練るほど滑らかに仕上がります。微妙な手の動きによって絶妙に空気を含むゆえでしょうか? 時間のあるときにいちどは極めてみてください。この世のものとは思えないほど気品ある舌ざわり、地道な努力が結果に結びつくのを実感できます。

サイドメニュー トップ 関連コラム もうひとこと

  • 皮ごと食べるものは有機栽培のものが望ましいです。旬にまるごと皮ごとたくさんふかして、裏ごしの状態で小分けにして冷凍しておきましょう。皮をむいたり切ったりしてゆでた場合とはずいぶん出来上がりの味がちがってきます。ほかにはサツマイモや、グリンピースや空豆なども、ちょっとだるいなと思ったときの常備にしておくと心強いです。

  • 牛乳を少しだけ練りこんだ、どろりと濃い状態ではソースとして使えます。耐熱の容器に焼いたパンを敷いて、その上にこのソースをかけて、オーブンで焦げ目をつけるとまたちがった味わいとボリウムです。
サイドメニュー ボトム
NatureNetは 株式会社青木コンセプト事務所 が発行するオンライン・マガジンです

AltStyle によって変換されたページ (->オリジナル) /