Nature Net:暮らしの引き出し

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[画像:収納の南北問題]

カウンターの水平線を境に、道具の収納を上下に分類します。収納棚を作りつけにするなら、道具を採寸し、似たような用途別に分類してから仕様を決めてゆきます。もしも、これからよい道具だけを最小限に揃えようという人は、基本的に「鍋は棚板に載せ、包丁は引き出しに納め、まな板とフライパンは立てて」収納することを念頭に全体を考えてください。見やすく、傷つかず、出し入れしやすくなるはずです。

カウンター上部は吊り戸棚が一般的ですね。扉を開閉して高い位置で出し入れをする場合、落下の危険性をまず考えます。棚の中は細かく仕切らずに両手で取り出す余裕もみておきましょうか。2段くらいの、左右に融通のきく棚が見晴らしもいいでしょう。上段には軽量なざる、スピナー、せいろ、こし器、おひつなど。下段はバット、ボウル、プラスチックの電動調理器具の付属品、計量カップなど。

カウンター下には、シンクの位置を除いて引き出しをいくつか設けられます。包丁、ナイフは元箱に入れて納める刃物専用の引き出し、調味料の引き出し、しゃもじ、おたま、菜箸、オープナーなどを仕切り板で分類し、こまごまとした用品の引き出し......。

幸運にもカウンター下のシンク周辺にもっとスペースがあるときは、別の扉棚を設けて、炊飯器や、電動調理器具、そのほかの鍋類を置きます。壁際に柵をいくつか設けてまな板を立てると合理的です。テフロンなどのフライパンは重ねると傷がつきますので、これも柵に立てる、あるいはフックで鍋の側の壁に吊るすのもいいでしょう。

水平線、つまりカウンター上にあって心地いいものは、キッチンの雰囲気を楽しくします。レンジの上のやかんと調和した装飾を考えてみましょう。カントリースタイルなら、陶器のユテンシルポットに木の調理器具などを花のようにさして。モダンでシンプルなスタイルならば、金属のポットにステンレスの調理器具。道具の美しさと素材の統一を心がけて。家族の誰もが1日中そこで過ごしたくなるようなキッチンを作ってください。

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  • 道具の寸法を測ったら、いくつかに分類してから仕切りの最小単位を決めます。アイテムごとに仕切りをたくさん作っても、買い替えたときにサイズが合わなくなることもあるので、カテゴリーにまとめ、融通のきく仕切りを考えましょう。仕切りをすることで掃除しにくくなるなら本末転倒です。すべては取り外しできるように計画します。
    ところで、すべてを作りつけなくとも、道具の元箱を活用したり、美しい紙箱や木箱も引き出しの中を区切るのに応用できます。段ボール製の輸送用ケースは料理オイル類などの収納に使うと、油がにじんできたら使い捨て、棚の中を常に清潔に保てます。
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