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2024年08月26日

  • 教育・研究

経済学部講義「国際関係概論」にて、株式会社双日総合研究所取締役会長の坂井一臣氏が登壇

長崎大学経済学部では、新入生向けにグローバル人材の育成を目的とした「国際関係概論」を開講しています。グローバル社会で活躍するためには何が必要なのか、政府機関、民間企業、NGOなど、国際舞台の第一線で活躍する講師陣が参加し、全15回にわたり実施されます。
2024年度最終回の7月26日(金)には、株式会社双日総合研究所取締役会長の坂井一臣氏が登壇し、「ある総合商社の歴史と国際情勢」と題して講義を行いました。
まず、日本独特の業態とされる総合商社とはどのような会社であり、どのような歴史を辿ってきたのか、ウクライナ支援や五島での高級ホテルといった長大生にもなじみのある近年の具体例を挙げながら解説しました。また、坂井氏自身の小学生時代からの海外との接点はどのようなものだったのかに始まり、パキスタン、アルゼンチン、アメリカのシアトルでの駐在時代についても紹介し、国際社会や国際ビジネスでの経験を論じました。その後、今秋に迫るアメリカ大統領選挙や日米の経済安全保障をめぐる政策などを例に、国際社会をどのように理解するかについて論じました。
講義全体を通して坂井氏は、情報を多面的・多角的に捉える力をつけること、お金の流れに着目することで世の中の動きが鮮明にみえてくること、さらにはインターネットや生成AIの時代こそ「現場百遍」(現場に足を運ぶことが重要)であることを強調されました。
世界を舞台に活躍する坂井氏による講義は、様々な動画も駆使した、分かりやすくかつ豊富な観点を織り交ぜた充実した講義であり、受講生は国際社会をどのように見るかに関して重要なヒントを得る機会となりました。

以下は受講した各学生の感想です。
「講義の中で、「求められるグローバル人材は、自分の人生に責任を持つ」という言葉が印象に残りました。語学力や体力、追求心も大事だが、好奇心をもって取り組むことは何よりモチベーションを維持・向上させ、よりよいアイデアを生み出すことができるきっかけになると改めて考えることができました。好奇心に従って取り組むことは何よりも大事なことであり、その上でグローバルな社会課題を解決する意欲や一つのことを掘り下げていく追求心が芽生えてくるのではないかと考えました。」

「グローバル人材に関する話の中で、国際関係概論の講義を通し、海外と直接交流がある企業でなくとも、グローバルな人材になる必要があると思いました。私は地域創生に関わる仕事に就きたいと考えていますが、日本全体がグローバル化を推し進めている以上は、どのような地域でも日本を訪れる外国の方と関わる機会も増え、多様性に備えて考えなければならないと思いました。この講義で海外情勢に関して、講師の方々の貴重な経験を通して知ることができましたが、自身の能力に関しては自学しなければ身につかないと感じました。質問をすること、資料を集めること、語学力を身に着けること、多様性を受け入れること、特に失敗という経験を聞くことは難しいと感じましたが、一年次からできることを積み重ねていきたいと思います。」

「坂井先生から私たちに向けてのメッセージの中で、「勝者は常に勝者ならず、敗者は常に敗者ならず。敗者の声を聴くこと、聴けること」という言葉がありました。物事において勝ち負けにこだわることももちろん大事だが、負けた時の気持ちを味わうことは次につながる糧となり、自分自身を大きく成長させる材料になることは間違いないと思いました。この言葉を心に留めてこれからの人生がより質の高いものになるようにします。」

(本講義は、経済学部後援会による支援を受けて開講しています。)

[画像:講義を行う坂井一臣氏]
講義を行う坂井一臣氏


[画像:講義後に質問する学生の様子]
講義後に質問する学生の様子






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