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山にだってラブストーリーはある

- 自伐型林業に関わって1年目。日々勉強お中! -

森林整備士/上垣林業

上垣 幸子

しかく 自己紹介をお願いします!

養父市出身で、高校の先輩だった主人と25年前に結婚。生まれてこのかたずっと養父市に住んでいます。長年、歯科助手や薬局事務の仕事をしていましたが、主人の役に立ちたくて......、2019年4月から林業の仕事を始めました。

しかく 「主人の役に立ちたくてとはどういうことですか?

林業はもともと主人がしていた仕事でした。彼は若い頃からずっと森林組合に勤めていましたが、平成30年に独立。自伐型林業というスタイルで但馬エリアを中心とした山の管理を始めました。主人ひとりで始めた仕事でしたが、一人で山に入って何かあっても誰も気がつけない、それが心配でした。もともと私は体を動かすのが好きだったし、林業という仕事にも興味があったので「一緒にやる!」って伝えたんです。一人で仕事をするより人手があったほうが作業スピードも速いしいいんじゃないかと思って。まだ見習いだけど、主人の力になれてるかな〜。まあ、きっかけは、「主人の役に立ちたくて」です。それで、今に至ります。

山の仕事をすることに抵抗はなかったです。田舎産まれ田舎育ちだし、小さい頃から山で遊んだりもしていたし。体力仕事、頑張ってます!

しかく 林業の仕事ってどんなことをするんですか?

ざっくりしたお話になりますが......。養父市にはおじいさんやおばあさん、地域のご先祖様が大切にしてきた山や森林がたくさんあります。けど、持ち主の高齢化が進み、管理されていない山が増えてきています。山は管理しないと大雨になった時に土砂災害が起きたり、荒れたりしてしまいます。だから、持ち主に変わって私たちが木を切り出して整える。木は切りすぎても大風で倒れたり雪で折れたりするので、ちょうどいい具合に整備します。山を管理して、木を育てることが仕事です。

しかく やってみて1年、どうですか?

まだ始めて1年も経っていないですが、楽しいです。現場では主人とは師匠と弟子の関係。指導が厳しくて泣きそうになる時もあるけれど、山のため、地域のため、持ち主さんのため、自分の安全のため、言われたことは次ちゃんと頑張ろうと思います。できない自分に対して悔しい気持ちになります。

特に、木を切る作業は奥が深くて楽しい。上手にやらないとうまいこと木が倒れない。思ったようにできたら「よし!」となります。切る順序を考えるのが好きですね。木を運び出す時に欠かせない林内車やユンボも使えるようになってきました。今は、チェンソー、4tのユニック車も練習中です。

しかく これからの目標は?

毎日、安全で楽しく仕事ができたらいいなと思います。林業って奥が深い仕事です。木が生えすぎても、切りすぎてもダメ。何も考えず木を切って出してでは山は育たない。地域の山を守ることで、養父市の人を災害から守りたい。そんな想いで仕事をしています。

最近では、主人が「但馬やまもり隊」という自伐型林業者を集めたグループを作りました。月2回集まって情報交換をして、みんなで一緒に仕事をすることもあります。地域の山林事情について知識がついて勉強になっています。新しい世界がどんどん広がって嬉しい。私も早く一人前の戦力になれるよう努力していきたいです。

自伐型林業グループ・但馬やまもり隊

www.facebook.com/tajimayamamori/

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