Xilinx社,Virtex-II後継の高性能FPGAファミリを発売

ニュース 2004年9月14日

》 2004年9月のニュース

米国Xilinx社は,Virtex-IIの後継ファミリとなる高性能FPGA「Virtex-4ファミリ」を発売した.論理回路主体の応用に向けた「LX」,ディジタル信号処理主体の応用に向けた「SX」,高速シリアル通信または組み込みプロセッサ主体の応用に向けた「FX」の三つのサブファミリがある.これらは,論理ブロック,DSPブロック,メモリ・ブロック,プロセッサ(PowerPC)ブロック,高速I/Oブロック,ミックスト・シグナル・ブロックなど,搭載するブロックの種類と数の割合が異なる.このように,応用ごとに,搭載する機能ブロックの種類と数を変えるアーキテクチャを,同社では「ASMBL(Application Specific Modular Block Architecture)」と呼んでいる.

論理ブロックの規模は,13,824〜200,448 LC(ロジック・セル)×ばつ18ビットの乗算器と48ビットの累算器で構成される.FXは,最大450MHzで動作するPowerPCプロセッサ・コアやEthernet MAC回路,最大11.1Gbpsの高速シリアルI/O(トランシーバ)回路を搭載している.PowerPCプロセッサ・コアは,独自のハードウェア・アクセラレータ回路を追加できるインターフェース機能を備えている.LXとFXの大規模品は,200kサンプル/s,8チャネルの10ビットA-Dコンバータを内蔵している.

LXの最初の製品であるXC4VLX25は,すでに出荷を開始している.SXの最初の製品は2004年第4四半期,FXの最初の製品は2005年第1四半期に出荷を開始する予定.同社のFPGA開発ツール「ISE 6.3i」を使用して開発できる.

[表1] Virtex-4ファミリの概要

LC:ロジック・セル数,DCM:ディジタル・クロック・マネージメント搭載数
CPU:PowerPC搭載数,DSP:DSPブロック搭載数,ADC:A-Dコンバータ搭載数