みんながシステム設計を気にする理由 ――システムLSI開発の視点から

山崎正実

tag: 組み込み 半導体

技術解説 2001年11月12日

ここでは,システムLSI開発の視点で,システム・レベル設計の現状について解説する.マイコンと周辺回路を1チップに集積したシステムLSIを開発する場合,まずハードウェアとソフトウェアの分割を行う.このときハードウェア処理とソフトウェア処理の境界部分を最適化(チューニング)する必要があるのだが,この作業が一筋縄ではいかない.また,システム・レベルの設計言語や記述表現が続々登場しており,それらの違いや特徴がわかりにくい.現在の状況は,1990年代のHDL導入期よりも混沌としているという. (編集部)

数年前,ハードウェア・ソフトウェア・コデザイン(協調設計)ということばが脚光を浴び始めたころ,仕事上の相棒であるソフトウェア技術者といっしょにEDAベンダの説明会に行ったことがあります.この会社のツールは,システム仕様を実行可能なC言語で記述し,アーキテクチャ設計や性能/コスト評価を行い,ソフトウェア・プログラムとハードウェア記述(HDLコード)を生成するというものでした.ハードウェア,特にASICの設計者である筆者にとって,それは興味深い内容でした.しかし,ソフトウェア技術者である相棒の失望は,それはそれは大きなものでした.なぜでしょう?

tag: FPGA, LSI, プログラミング言語, 標準化, 開発手法

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