天文現象・ライブ配信

3年ぶりの皆既月食を見よう!

2021年5月26日、日本全国で月食が見られます。今回の月食は、月の全てが地球の影に入る「皆既月食」で、川口市で見られるのは約3年ぶりです。月食は専用の道具がなくても観察することができます。以下の情報を参考に観察してみましょう。
また、科学館では月食当日の5月26日に天文台の望遠鏡によるライブ配信をする予定です。

天文台特別ライブ配信「皆既月食Live!」※(注記)配信は終了しました。観測画像はこちら
【配信日時】 2021年5月26日(水) 19:45〜22:00
皆既食の始め 20:09 皆既食の終わり 20:28 部分食の終わり 21:53 ※(注記)詳しい予報についてはこちらをご覧ください。
※(注記)天候によっては月食がご覧いただけなかったり、画像の更新が止まったりする場合があります。雨天時は中止します。
観測画像はこちら

月食とは何か?

月食とは、太陽光によってできる地球の影に月が入ることにより、月が暗くなったり、欠けたように見えたりする現象です。地球の影には「本影(太陽光がほぼ遮られた濃い影)」と「半影(本影を取り囲む薄い影)」の2種類があり、月が半影の中に入る場合を「半影食」、本影に入る場合を「本影食」といいます。一般に月食と呼ばれるのは本影食で、月の全てが本影に入る「皆既月食」と一部だけが本影に入る「部分月食」があります。

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皆既食 部分食

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見られる時刻と月の位置

月食当日の川口市の月の出は18時38分です。月の出の直後の18時45分から月が欠ける部分食が始まります。月は徐々に欠けていき、皆既食の始まりが20時9分、皆既食の終わりが20時28分で、皆既の状態が約20分間続きます。月が欠け終わる部分食の終わりは21時53分です。全体を通して空の低いところでの現象になりますので、南東の空が開けた場所で観察するのがおすすめです。

皆既月食中の月の位置

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2021年05月26日 皆既月食
川口市(埼玉県): Kawaguchi
緯度:35.8078° 経度:139.7242° 標高:0.0 m 標準時:UT+9h

日時 方向角[°] 月[°] 視半径[′′] その他

年月日 時刻 北極 極頂 天頂 高度 方位 半影 本影 月 角距離 食分 備考

2021年05月26日 18h37.9m 132 -51 183 -0.2 115.6 4723 2791 1003 4007 0.000 月の出

2021年05月26日 18h44.6m 134 -51 184 0.7 116.6 4723 2791 1003 3794 0.000 部分食の始め

2021年05月26日 20h09.4m 185 -42 227 14.0 130.1 4723 2791 1003 1788 1.000 皆既食の始め

2021年05月26日 20h18.7m 196 -40 236 15.3 131.7 4723 2791 1003 1757 1.015 食の最大

2021年05月26日 20h28.0m 206 -39 245 16.7 133.4 4723 2790 1003 1788 1.000 皆既食の終り

2021年05月26日 21h52.8m 258 -25 283 26.6 151.0 4722 2790 1003 3793 0.000 部分食の終り

2021年05月26日 22h51.2m 267 -13 280 30.8 165.2 4722 2790 1003 5725 0.000 半影食の終り

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月の色に注目

皆既月食では月が本影の中に全て入り込むため、真っ暗になって見えなくなるような気がしますが、実際には赤黒い(赤銅色の)月が見えます。
地球の大気中では、太陽光のうち波長の短い青い光は散乱されてほとんど通過することができません。一方、波長の長い赤い光は散乱されにくく、大気を通過することができます。皆既中に赤黒い月が見られるのは、この通過した赤い光が大気によって屈折して本影に入り込み月を照らすからです。また、大気中のチリの量によって届く光の量が変わるため、見える色が毎回同じではないことが知られています。

皆既月食中の月が赤く見える理由

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今後見られる月食

日本で次に月食が見られるのは、今年2021年11月19日の部分月食です。部分月食ではありますが、月の大部分が影に入り込む、欠ける部分の大きな月食となります。川口市では、欠けた状態の月が昇ってくる「月出帯食」となります。川口市で次に欠け始めから欠け終わりまで全て見られるのは、2022年11月8日の皆既月食です。

月食一覧(2030年まで)

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