天文現象・ライブ配信

2020年6月21日の部分日食

おうちで日食を見よう! Solar eclipse at home

2020年6月21日、アフリカやアジアの一部では金環日食、日本では全国で太陽の一部分が欠ける部分日食が見られます。川口市で次に日食が見られるのは10年後になりますので、今回の日食は見逃せません。日食を見るときは、必ず専用の遮光板(日食めがね)を使用してください。他にも、手軽にできる日食の観察方法はこちら をご覧ください。
また、科学館では日食当日の6月21日に太陽望遠鏡によるライブ配信をする予定です。

インターネットライブ配信「部分日食Live!」配信は終了しました。
【配信日時】 2020年6月21日(日) 16:05〜18:00
【川口市の予報】食の始め 16:11:10 食の最大 17:10:01 食の終わり 18:03:25
※(注記)天候によっては部分日食がご覧いただけなかったり、画像の更新が止まったりする場合があります。
※(注記)6月21日の16:05以前には、当日の太陽画像が表示されています。

見られる地域と時間

日本全国で部分日食を観察することができます。南の地域ほど欠ける部分が大きく、札幌では太陽の面積の約18パーセント、東京では約36パーセント、那覇では約79パーセントが欠けて見えます。

(クリックすると大きな画像が出ます)

各地の予報

川口市(埼玉県): Kawaguchi
緯度:35.8078° 経度:139.7242° 標高:0.0 m 標準時:UT+9h

日時方向角[°] 太陽[°] 視半径[′′] かける割合その他

年月日時刻北極極頂天頂高度方位太陽月角距離食分面積比備考

2020年06月21日 16:11:10 242 61 180 31.5 277.6 944 932 1876 0.000 0.000 食の始め

2020年06月21日 16:20:00 238 61 177 29.8 278.8 944 932 1687 0.100 0.037

2020年06月21日 16:40:00 224 60 164 25.8 281.3 944 931 1295 0.307 0.194

2020年06月21日 17:00:00 200 59 141 21.8 283.9 944 930 1031 0.447 0.332

2020年06月21日 17:10:01 184 59 125 19.9 285.1 944 930 991 0.468 0.354 食の最大

2020年06月21日 17:20:00 168 58 110 17.9 286.4 944 929 1031 0.446 0.331

2020年06月21日 17:40:00 142 57 86 14.1 289.0 944 929 1321 0.292 0.180

2020年06月21日 18:00:00 127 55 72 10.3 291.6 944 928 1783 0.047 0.012

2020年06月21日 18:03:25 126 55 71 9.7 292.1 944 928 1872 0.000 0.000 食の終り

食分:月によって覆われた太陽の直径の度合い。

面積比:月によって覆われた太陽の面積の割合。

国立天文台暦計算室提供

国立天文台提供

全国各地の予報

地名分面積比食の終わり

那覇 0.837 0.790 18時23分11秒

福岡 0.618 0.524 18時11分23秒

京都 0.527 0.420 18時06分54秒

東京 0.471 0.358 18時03分43秒

仙台 0.400 0.284 17時57分37秒

札幌 0.290 0.179 17時45分50秒

国立天文台提供

日食図

今回の日食が見られる範囲を赤い線で示しています。アジアやアフリカの一部の地域では金環日食が見られます。
日の出前に日食が始まり太陽が欠けたまま昇る場合を日出帯食(にちしゅつたいしょく)、日食の途中で太陽が欠けたまま沈んでしまう場合を日入帯食(にちにゅうたいしょく)と呼びます。

国立天文台提供

日食とは何か?

日食とは、太陽の前を月が横切る事により、太陽が隠される現象です。太陽全てが隠される時は「皆既日食」、太陽が月の周りから少し見えている時は「金環日食」、一部分だけが隠される時は「部分日食」と呼んでいます。

日食とは何か?(クリックすると大きな画像が出ます)

日食の種類(クリックすると大きな画像が出ます)

日食が新月の度に起こらない理由

日食は、太陽・月・地球がほぼ一直線上に並んだ状態のときに起こるので、日食のときは必ず新月です。しかし、新月の度に必ず日食が起こるわけではありません。月が地球の周りをまわる軌道が、地球が太陽の周りをまわる軌道に対して5.1度ほど傾いているため、毎回太陽と月と地球が一直線に並ぶとは限らないからです。

皆既日食と金環日食の違い

皆既日食と金環日食の違いは、月と地球の距離による月の見かけの大きさの違いです。太陽は月より400倍大きい天体ですが、地球と月の距離の400倍離れたところにあるため、地球から見ると、太陽と月(満月)はほぼ同じ大きさに見えます。月の軌道は楕円のため地球との距離は一定ではなく、月が地球に近い場合は太陽が月に完全に隠れる皆既日食となり、月が地球から遠い場合は太陽が完全に隠れずにリング状に残る金環日食となります。月の本影に入るところでは中心食(皆既日食や金環日食)が、半影に入るところでは部分日食が見られます。

国立天文台提供

今後見られる日食

日本で次に日食が見られるのは2023年4月20日の部分日食ですが一部の地域のみです(川口市では見られません)。次に日本全国で見られる日食は2030年6月1日です。このとき北海道の大部分では金環日食になります。次の皆既日食は2035年9月2日、中部地方の一部、関東地方の北部で見ることができます。

日食を見るには

太陽は非常に強い光と熱を出しています。肉眼で直接太陽を見ると、短い時間であっても目を痛めてしまい、最悪の場合失明する恐れがあります。日食の安全な観察方法は下記のリンクで紹介しています。
太陽の安全な観察方法