国内34例目のBSE確認 92年西日本生まれの黒毛和種2例目 感染源に新たな興味
07.12.22
厚生労働省が12月21日、国内34例目のBSE(狂牛病)が確認されたことを発表した。この牛は185ヵ月(15歳5ヵ月)齢の黒毛和種・雌で、飼育地は北海道新冠郡新冠町と
牛海綿状脳症(BSE)確定診断の結果について、07.12.21
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/12/h1221-2.html
ただ、新聞報道によると、この牛の生まれは島根県で、92年に生まれ、93年春から日高管内新冠町の農場で繁殖牛として飼育され、今年10月にせたな町に移ったという。
桧山管内の牛がBSEに感染 道内23頭目 北海道新聞 07.12.22
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/agriculture/67231.html
これで、1992年生まれの牛のBSEは2例目となり、どちらも西日本生まれの繁殖用黒毛和種、高齢で発見されたという共通点がある。先に農水省が発表した「BSEの感染源及び感染経路に関する疫学研究報告書」では、長崎の一例目の感染源は「孤発性」か、可能性は低いが非定型株による汚染の可能性があるとされたが(農水省 BSE感染源調査報告 代用乳感染(95-96年)→二次感染を強く示唆,07.12.14)、二例目はどうなのだろうか、興味をかきたてる症例が現われたものだ。孤発型であろうとなかろうと、監視が行き届かず、検査もないために95−96年以前に生まれた(より多くの)牛の感染が見逃され、繁殖牛として検査が始まってもなお生き残っていた牛だけに発見されたのだと考えることもできなくはない。
国内BSE確認例一覧表
確認例の出生・飼育地
出生年月 月齢
畜種
備考
01.09.21
北海道常呂郡・千葉
96.03 66 ホルスタイン・雌
01.11.21
北海道宗谷郡猿払村
96.04 67 ホルスタイン・雌
01.12.02
群馬
96.08 68 ホルスタイン・雌
02.05.12
北海道白糠郡音別町
96.03 71 ホルスタイン・雌
02.08.23
神奈川 95.12 80 ホルスタイン・雌
03.01.20
北海道川上郡・和歌山 96.02 81 ホルスタイン・雌
03.01.23
北海道網走市 96.03 79 ホルスタイン・雌
03.10.06
栃木・福島 01.11 23 去勢雄ホルスタイン 非定型
03.11.04
兵庫・広島 02.02 21 去勢雄ホルスタイン
04.02.22
神奈川 96.03 95 ホルスタイン・雌
04.03.09
北海道川上郡標茶町 96.04 95 ホルスタイン・雌 死亡牛
04.06.13
熊本 99.03 62 ホルスタイン・雌
04.09.23
奈良 96.02 103 ホルスタイン・雌
04.10.14
北海道河東郡鹿追町 00.10 48 ホルスタイン・雌 死亡牛