モックなでしこリーグ開幕!〜女王日テレ・ベレーザが順調な滑り出し〜
(07.05.02)
モックなでしこリーグが4月28日、いよいよ開幕した。前日の荒天とはうって変わって穏やかに晴れ渡った空の下、昨年の覇者日テレ・ベレーザはホームとなる西が丘サッカー場に約1000人の観客を集めて開幕戦を迎えた。
連覇を狙うベレーザは今季、「内容も追求しつつの優勝」を目標に掲げる。そのベレーザに挑戦するのは、今季よりディビジョン1に昇格した大原学園JaSRA女子サッカークラブ。TASAKIから経験豊富な新甫まどかが移籍し、大原の戦いぶりが注目される開幕となった。試合は、開始から試合の主導権を握ったベレーザが10分に早々と先制点を挙げる。右サイドの近賀ゆかりからのボールを伊藤香菜子がゴール前へ配球し、荒川恵理子が左足で決めた。このゴールをきっかけに荒川が大爆発する。左足で、右足で、最後はヘディングでと次々にゴールを量産。前半22分にしてハットトリックを達成し、4得点をたたき出した。
このまま一方的な展開かと思われた後半、ベレーザは左足の怪我から復帰したばかりの永里優季を送り出し、荒川、永里、大野忍を前線に配すという超攻撃的な布陣へスイッチする。しかし守備に修正を加えてきた大原学園の健闘もあり、逆にベレーザの攻撃が行き詰まってしまい、膠着状態が長く続いたが、74分にセットプレーからベレーザがようやく6点目を奪う。大原学園は87分、中川千尋が左サイドへ流れて上げたクロスを59分に投入された楯石佳子がゴールし一矢を報いたが、試合終了間際には永里が自らのパスカットから一人交わして角度のないところからゴールを決め7−1。ベレーザが力の差を見せつけて圧勝した。
対照的だったのは試合後の両者の表情だ。大量失点のショックはあるものの、後半の粘り強いプレーに多少なりとも手応えを得た大原学園に対し、圧倒的に攻め込みながら後半だけを見れば2−1の僅差という結果にベレーザの選手の表情は暗い。復帰戦で1ゴールを挙げた永里も「全然動けなかった。ゴールを決めたのは正直言ってホッとしましたが、自分たちが思っている形でのゴールではなかったので・・・」と悔しさをにじませていた。
この他、今オフに充実した補強に成功した浦和レッズレディースは昇格組のアルビレックス新潟レディースを4−1で、4年ぶりのリーグ優勝を目指すTASAKIペルーレは伊賀フットボールクラブくの一を3−2で下し、今年の3強と目される3チームはそろって勝利し、順調な滑り出しとなった。
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