天童市「安全・安心なまちづくり」市民大会が、5月31日に天童市市民文化会館で行われました。これは市民を挙げて交通安全、犯罪撲滅意識の高揚を図ることを目的に、夏の交通事故追放市民集会と暴力追放市民大会を一体的して始められたもので、今年で2回目となります。
天童市副市長と天童警察署長のあいさつ、天童市議会議長と山形県警察本部生活安全部長の来賓祝辞に続いて、田崎義彦・山形県総務部危機管理室生活安全調整課地域安全主幹が「安全で安心なまちづくりをめざして」をテーマに講話をしました。交通事故・犯罪とも発生件数は年を追うごとに減少傾向にありますが、交通事故については高齢者が加害者になるケース、犯罪については広域化・凶悪化の傾向があります。田崎主幹は
ちょっと残念だったのは、「市民を挙げて」という雰囲気が昨年よりも弱い印象があったことです。昨年は山形電波高等学校と天童高等学校の生徒会代表をはじめとして、天童市内の各種団体がそれぞれの立場で決意表明をしましたが、今年は幼児の立場(天童市かもしかクラブ)だけでした。
また、今年はさくらんぼの時期にかぶってしまい、「たまたま雨が降ったから来ることができた」という声が会場内のあちこちから聞こえてきました。できるだけ多くの市民が参加できるように、来年開催する際には1週間早くするなど、時期についても検討する必要がありそうです。
「おくのほそ道天童紅花まつり」実行委員会が、ベニバナの効能などについての講演会とベニバナ料理の試食会を5月28日に天童市市民文化会館で開催しました。これは、ベニバナが切り花や染料としてだけではなく、食材としても優れた効能があることを広く知ってもらおうと企画されたもので、およそ150名が参加しました。
講演会は平松緑(ひらまつ・みどり)東北公益文化大学教授が「最上紅花の効能などについて」と題して講演し、ベニバナで染められた布が古代エジプトのミイラにも使われていることなどから「4500年の歴史を持ち、今でも染料・化粧料、生薬、油料、花卉、食材など幅広い効用がある最上紅花は『公益の花』である」「ベニバナには体内の活性酸素を除去する作用があることがわかっており、特に花びらには強い抗酸化成分がある」と紹介しました。また、ベニバナ料理の試食会では、天童市食生活改善推進協議会員などがつくったベニバナ入りの刺身こんにゃく、餅、寒天、漬物、葉のからしあえなど、7品目が提供されました。
天童市防災会議が5月28日に開催され、地域防災計画の一部修正案などが了承されました。会議には、各関係機関の代表36名のうち32名が出席し、「孤立集落村対策」「被害想定」「土砂災害予防計画」「水防活動計画」の4項目について、近年頻発している集中豪雨や新潟県中越沖地震などの大規模災害、防災に関する最新情報を基に内容を追加・修正しました。
山形県内の里山で多発しているカツラマルカイガラムシの被害が、山寺地区でも確認されました。カツラマルカイガラムシは、灰褐色の円形もしくは楕円形の殻を持つ直径2ミリほどの虫で、7月から8月にかけて孵化したあと、樹液を吸うことでナラやクリ、ケヤキなどの広葉樹の葉を枯らしてしまいます。山形県内では2003年に山形市南東部の飯田地区で始めて確認されたあと年々被害が拡大し、2003年の約5.9ヘクタールから2006年には約377.8ヘクタール(村山地方の4市3町)までに広がりました。効果的な駆除方法が分かっておらず、2007年から山形県森林研修センターが木の幹に松くい虫用の殺虫剤を注入することで被害を食い止めることができるかどうかの実験を天童市の舞鶴山で行っています。
山寺地区では、里山の尾根を挟んで立石寺の西方約1キロまで被害が進んでいることが確認されました。山形市では山形県森林研修センターからの提案を受けて、立石寺と被害エリアの間の尾根伝いに木を切って木と木の間を約20メートルあけ、虫が立石寺方面の木に移動することを阻止し、さらに、尾根を挟んで両側に並んだ木に殺虫剤を注入する方法を想定しています。山形市森林整備課では「被害の拡大原因は明らかになっておらず、完全に被害を終息させる方法も見つかっていない。被害に遭った樹木は、他の地域に移動させないよう注意してほしい」と呼び掛けています。
山形県立農業大学校のサテライト夜間講座「働きながら学ぶ果樹入門講座」が5月20日(火)に始まりました。これは、果樹栽培を基礎から学んだ経験のない兼業農家や就農初期段階の後継者など、ほかの仕事に就きながら果樹栽培に取り組む人たちを支援するために開かれている講座です。2年目となる今年は、昨年よりも定員を25名増やして募集しました。その結果、天童市や東根市に住むおよそ100名から応募があり、先着順で選ばれた20代から70代の男女75名が受講しています。
講義は12月まで月1回のペースで合計7回おこなわれ、加えて2回の剪定(せんてい)講習も実施されます。第1回目の講義では、元・山形県農林水産部長次長で果樹栽培に詳しい佐竹正行さんが講師を務め、「果樹栽培は、木の性質を理解し、着果と枝伸びのバランスを取りながら選定することがポイント」「いい果実をつくるには授粉樹の選定が大事」などアドバイスしました。