山形駅と仙台駅を結ぶJR仙山線で、トロッコ列車「風っこ仙山もみじ号」の運行が始まりました。これは来年度、宮城県を舞台に行われるデスティネーションキャンペーンのプレイベントとして企画されたもので、10月27日(土)、10月28日(日)、11月3日(土)、11月4日(日)、11月10日(土)の5日間、それぞれ1往復運行されます。トロッコ列車は運賃のほかに指定席券(大人510円、小学生250円)が必要になります。紅葉で色づいた山々を愛でながら「山寺」までトロッコ列車で出かけてみてはいかがでしょうか?
国の消防組織法改正に伴う山形県消防広域検討委員会が、10月26日に山形県村山総合支庁で開催されました。全国には、管轄人口が10万人未満の「小規模」な消防本部が全体のおよそ6割、数にして486あります。小規模消防本部は初動体制、保有する消防車両、専門要員の確保等に限界があることや組織管理や財政運営面での厳しさが指摘されることがあることなどから、国は消防の広域化を図り、おおむね30万人以上の人口で1つの消防本部とする再編計画を掲げました。これを受けて、山形県は広域推進計画案を作成し、県内を村山地域、置賜地域、庄内北部、庄内南部、最上の5つのブロック分けた区割り案を会議で示しました。このうち、庄内北部、庄内南部、最上ではすでに広域化が進んでいることから、天童を含めた7つの消防本部がある村山地域と、5つの消防本部がある置賜地域が再編の対象地域となっています。
会議には、学識経験者や市町村、消防関係者などが出席しました。広域化そのものに対する反対はなかったものの、「山形県救急業務高度化推進協議会の地域協議会が設置されている5ブロックが、救急業務の高度化を図る最も効果的な区分けであり、救命率向上にもつながる」と、区割り案に賛成する意見が出された一方、市川昭男(いちかわ・あきお)山形市長からは「いきなり村山と置賜を広域化するのは難しい。これまでの行政の結びつきなどを考慮し、首長などの考え方や意見を聞くべきだ」と、慎重な判断を促す意見が出されました。山形県はこうした意見を踏まえ、関係市町の担当者による調整会議などを開催し、今年度内の推進計画策定を目指しています。
山寺(やまでら)と作並(さくなみ)の地区民が参加して「仙山線ワークショップ」が山形市の南院集会所で開催されました。このワークショップは、JR仙山線の沿線地域が資源を生かした魅力ある地域づくりの方策を探るもので、これまでも両地区で開催されてきました。今回は、それらの内容を踏まえて両地区が相互に連携することができるか、また相手の地区に対して要望していくことはどういうことか、などについて意見を出し合い、そして、それぞれの提案内容を「個人」「組織」「地域全体」が誰と実行していくかを考えて、グループごとに発表しました。
両地区で連携を図ることができる内容として、山寺地区からは「共同のPRパンフレットやホームページをつくる」「交流を深めるため、山寺と作並の共同の宣言を行う」などが提案され、作並地区からは「面白山(おもしろやま)スキー場をPRする」「周遊型プランを作る」などのアイデアが出されました。次回は、沿線地区の住民代表のほか旅行関係者や学生、JR東日本の社員を交えて11月末に開催される予定です。
「山寺」は山形市にありますが、天童の観光地の1つと言ってもいいぐらいに近くにあり、最近は天童温泉との共同企画も取り組まれています。来年は宮城県を舞台にデスティネーションキャンペーンが行われますので、山寺地区の魅力アップにともなって天童へ訪れる人たちが増えることを期待したいと思います。
東根市さくらんぼタントクルセンターで「東西北村山広域連携シンポジウム」が開催されました。これは天童(Tendo)・東根(Higashine)・河北(Kahoku)の3つの青年会議所が今年4月に設立した「THKまちのグランドデザイン会議」が主催したイベントで、20代から30代の若者が、今後のまちづくりや広域での連携についての考えを発表しました。
第1部は「ワイドエリアTHK構想」と題して3つの研究発表が行われ、それぞれの背景とその提案に至った経緯、メリット、推進する上での問題点について説明しました。その後、福島県三島町商工会の経営指導員・布施慶久(ふせ・けいきゅう)氏による「広域連携の実例とその効果」と題した基調講演が行われ、合併を前提としない広域連携を進める上での取り組みや、広域連携型地域ポータルサイトを立ち上げた経緯とその運用について話がありました。そして最後に、「THKのポテンシャルと連携による可能性」と題してパネルディスカッションが行われました。
2007年9月における山形−東京便の搭乗率が、2003年に日本航空によって復活運行されてから過去最高となる95.4%(MD-87で換算)になったことが、10月23日の山形県の発表で明らかになりました。日本航空山形支店は「背景には首都圏からの観光利用の増加がある」とコメントしています。9月の搭乗率は羽田発山形行きが95.1%、山形発東京行きが95.7%、平均すると95.4%になります。ここ数年の平均搭乗率を表にすると下のようになりますが、今年9月の搭乗率が極めて高いということがうかがえます。
| 項目 | 2005年(H17) | 2006年(H18) | 2007年(H19) |
|---|---|---|---|
| 9月の平均搭乗率 | 59.9% | 57.2% | 95.4% |
| 年間の平均搭乗率 | 55.3% | 52.3% | - |
機材のやり繰りの関係で、実際に運行されたのは163席のMD-81が16往復、134席のMD-87が14往復です。このため、実際の搭乗率は85.5%になりますが、それでもやはり高い搭乗率を記録しています。日本航空山形支店によると、平均的な搭乗割合は個人利用と団体利用が半々ぐらいだそうですが、9月については団体利用が7割を超えたそうで、「4月以降、団体利用が多くなっている。9月は特に顕著だった」としています。これは、旅行会社が企画した格安ツアーや東北一円を巡る周遊型ツアーに人気が集まっているためと見られています。
山形空港利用拡大推進協議会では、「東京便旅行商品助成事業」として東京便を利用したツアー商品を組んだ旅行会社に対して、1席あたり片道500円の助成を行っています。本年度は1万席分で予算を組んでいましたが、9月で1万席を突破してしまったため、助成事業を10月いっぱいで打ち切ることを決めました。山形県によると「助成事業に興味を示し、有効活用して格安ツアーを企画している旅行会社も多い」とのことで、助成事業の打ち切りによって搭乗率の低下が懸念されてしまいます。
天童温泉協同組合が、源泉100%使用の温泉化粧水「天童温泉女将ミスト」を発売しました。これは天童温泉を広くPRするために考えられたもので、温泉組合の女将たちがプロデュースして、温泉化粧水の開発を手がける東京都内の民間企業に製造を委託してあります。防腐剤や香料などの化学成分が一切入っていないのが大きな特徴で、この会社の特許である、金属半導体触媒技術を使って、温泉の有機物や雑菌を除去してあります。さらに、容器の中に外気が進入しない缶を使うことで雑菌の繁殖を抑え、長期保存が可能になっています。天童温泉の泉質は弱アルカリ性のナトリウム・カルシウム硫酸塩泉ですが、会社の担当者は「アルカリ性には古い角質をゆっくりとはがす働きがあり、ナトリウムは保湿成分が高いという特徴がる。さらに、メタケイ酸という肌のセラミドを整える保湿成分が多く含まれている」とし、天童温泉の美肌効果に太鼓判を押しています。
この商品について、天童温泉協同組合では「県内の温泉では初の試み。天童温泉をいつも思い出してもらえる土産品として広く売り込んでいきたい」としています。「天童温泉女将ミスト」は1本あたり税込み1,050円(80グラム入り)で、各旅館やホテルの売店で販売されています。