ニュース - 東京大学生産技術研究所

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ニュース:プレスリリース
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プレスリリース
【記者発表】見えない水素の動きを捉えた――水素原子の量子トンネル効果の計測に成功――
#東大生研 の小澤 孝拓 助教と福谷 克之 教授、同大学大学院理学系研究科の一杉 太郎 教授(兼:東京科学大学 物質理工学院 特任教授)と清水 亮太 准教授(研究当時、現:分子科学研究所教授)、筑波大学 数理物質系の原山 勲 研究員(研究当時、現:日本原子力研究開発機構 研究員)と関場 大一郎 講師らによる研究グループは、共鳴核反応法と電気伝導測定を組み合わせた独自の手法により、水素原子の量子トンネル効果の計測に成功しました。金属中の水素原子が波動としての性質を示し、確率的にエネルギー障壁を透過する量子トンネルによって拡散することを明らかにしました。さらに伝導電子やフォノンとの相互作用によって量子トンネルが促進されることを実証しました。水素拡散の量子的性質の理解を深めるとともに、原子挙動の量子的制御技術の開発につながることが期待されます。
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【共同発表】JALと東京大学 生産技術研究所、 ×ばつ東大総長 10周年記念対談を配信します〜(発表主体:日本航空株式会社)
日本航空株式会社(以下、「JAL」)と #東大生研 は、全国の中高校生を対象に、「飛行機ワークショップ(以下、「本ワークショップ」)」を共同開催します。本ワークショップは今年で10回目を迎え、これを記念し、赤坂祐二(日本航空株式会社 取締役会長)と藤井 輝夫(東京大学 総長)の記念対談を実施し、2025年12月下旬より東大TVにて配信します。JALと #東大生研 はこれからも、本ワークショップを通してSTEAM教育を実践し、子どもたちに「自分・日本・世界・地球の未来」を考える機会を提供します。
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【記者発表】「集団の賢さ」を理論で解明――多様な知能のあり方を捉える新理論――
東京大学 大学院情報理工学系研究科の加藤 雅己 大学院生と、 #東大生研 の小林 徹也 教授の研究グループは、環境を「外部記憶」として使う分散的な集団の知能を最適化の観点で捉える理論を構築しました。単純な知能しか持たない個体でも、集団で分散的に情報処理することで、高度な知能をもつ単独の個体を超える知性を発揮できることを示しました。単純なエージェントの群れやチームが分散的に振る舞いつつも集合として最適な情報処理を実現できることがわかり、今後、医療、人工知能、ロボット工学への応用が期待されます。
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【記者発表】キラルイオンゲート技術を世界初実証――分子対称性によるトポロジカル表面磁性の超省電力制御に成功――
#東大生研 の松岡 秀樹 特任助教と金澤 直也 准教授らの研究グループは、名古屋大学大学院理学研究科の須田 理行 教授、京都大学大学院工学研究科の関 修平 教授、東京大学大学院工学系研究科の岩佐 義宏 教授(研究当時)および 同大学国際高等研究所東京カレッジ十倉 好紀 教授と共同で、キラルなイオン液体を用いたゲートデバイスでトポロジカル強磁性表面の制御を行い、キラリティに由来するドメインの自発偏極を実証しました。従来のEDLTはキラリティの無い分子を用いて行われてきましたが、本研究ではEDLTにキラルなイオン性分子を用いる「キラルイオンゲート」を世界で初めて提案・実証しました。分子キラリティと磁性の結合をゲートデバイスに取り入れたことにより、省電力スピントロニクス実現に向けた新しい設計指針を与えます。
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【記者発表】東京大学 生産技術研究所とダイセルが 「ダイセル人を繋ぐエレクトロニクス」寄付研究部門を設置――人類と融和するやわらかいエレクトロニクス技術開発と人材育成――
#東大生研(所長:年吉 洋)と株式会社 ダイセル(代表取締役社長:榊 康裕、以下 ダイセル)は、2025年10月1日、#東大生研 に「ダイセル人を繋ぐエレクトロニクス」寄付研究部門を設置いたしました。本研究部門では、人類をやさしく支える未来のヘルスケアやVR/AR技術の実現に向けて、人の肌のようにしなやかで柔らかな材料の開発から、それを用いたデバイスが肌に自然に密着し違和感なく機能する生体応用まで、人と優しく繋がるエレクトロニクス技術の幅広い研究開発を、産学連携の体制のもと推進します。特に #東大生研 の国際的で多様性に富んだ環境で、次世代の研究者育成に取り組みます。
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【記者発表】不確実な生体集団を制御する新理論を開発――制御と情報を融合した手法で多様な生物現象への応用に道――
東京大学 大学院情報理工学系研究科の堀口 修平 博士課程(研究当時)(現:金沢大学ナノ生命科学研究所特任研究員)と、 #東大生研 兼 生物普遍性連携研究機構 小林徹也教授による研究グループは、細胞内分子群や動物個体群、感染症など、生体集団の示す不確実で予測が困難なふるまいを効果的にコントロールするための新たな理論を開発し、分子モーターの最適な輸送制御則や、集団多様性を維持する最適戦略、そして、感染症の抑制方法などを導きました。情報理論に基づく制御コストを活用することで、従来の制御理論で扱いが困難であった生体集団の動態制御を可能にする理論を構築し、特に急激に変化する制御が難しい集団では、集団の状態に依存して「いつ制御すべきか、いつ待つべきか」を自発的に切り替えるスイッチング戦略が効果的であることを明らかにしました。本研究は、感染症流行の制御、がんの進行抑制、生物多様性の保全など、生命と健康に関わるさまざまな生体集団制御問題に対して、共通かつ汎用的な制御理論の枠組みを提供するものであり、複雑生体系の理解と制御の高度化に貢献することが期待されます。
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【記者発表】河川への人間活動の影響を宇宙から捕捉――衛星データを用いて黄河の上流から下流までの河川流量を連続的に推定――
東京大学大学院工学系研究科 社会基盤学専攻 石川 悠生博士課程学生(研究当時)と #東大生研 山崎 大准教授らによる研究グループは、衛星観測データをもとに黄河流域の河川流量を推定し、灌漑用の水利用により河川流量が減少している可能性を発見しました。従来は限られた数の現地観測地点における時系列的な評価しかできませんでしたが、衛星観測により河川流量を上流から下流まで連続的に推定でき、空間的な流量変動を捉えました。 現地観測地点が乏しい流域でも河川流量を把握できるため、途上国を含むグローバルな河川モニタリングや流域管理への貢献が期待されます。
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【記者発表】丘から谷への水の流れが気候を変える?――斜面水動態・植生分布・水とエネルギー循環の新たなつながりを発見――
#東大生研 の李 庶平 特任研究員、山崎 大 准教授、芳村 圭 教授と中央大学の新田 友子 准教授による研究グループは、陸面の物理過程を再現する「陸面モデル」において、斜面の水動態と植生分布を結びつけた新たなスキームを開発し、谷沿いに形成される森林といった現実世界の特徴的な景観を、モデル内でも詳細に再現できるようになりました。アフリカ全域のシミュレーションにおいて、斜面の水動態と植生分布を考慮することで、蒸発散・流出・土壌水分をより正確に再現し、観測データとの整合性が向上しました。斜面の水動態と植生分布を精緻にモデル化することで、アフリカ全体での蒸発散・流出量の増加と土壌水分の減少という顕著な傾向を発見しました。
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【記者発表】温暖化進行時の洪水リスク変化予測をより精緻に――将来の社会経済シナリオに依存しない、より使いやすい情報を提供――
#東大生研 の山崎 大 准教授、MS&ADインターリスク総研の木村 雄貴 主任スペシャリスト(兼:東京大学 民間等共同研究員)、芝浦工業大学の平林 由希子 教授らの研究チームは、グローバル洪水モデルと気候予測データによる大規模シミュレーションで、これまでは将来の社会経済シナリオごとに異なると考えられていた洪水リスク変化の地理的分布が、実際には同じ気温上昇幅であればほぼ共通の傾向を示すことを明らかにしました。この発見を活用し、複数の社会経済シナリオに基づく洪水シミュレーション結果を統合して統計的なサンプル数を増やすことで、将来の洪水リスク変化を世界の約70%の地域でこれまでより精度よく評価できるようになりました。シナリオ選択に左右されず、「気温2°C上昇時」「気温3°C上昇時」といった温暖化レベルごとに、信頼性と実用性の高い洪水リスク情報を提供できるようになりました。
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