令和2年11月16日
一般財団法人エネルギー総合工学研究所
エネルギー総合工学研究所では、ACC技術研究会(Society of Anthropogenic Carbon Cycle Technology)を運営しております。
活動内容案内及び入会案内等、詳細は下記をご覧ください。
1.「ACC技術研究会」立ち上げの主旨
我が国の温室効果ガスGHG(Greenhouse Gas)削減目標は、2015年11月パリで開催されたCOP21の「パリ協定」において、2030年度には2013年度比で26%削減することが決まり、さらに、環境省の地球温暖化対策計画では、2050年までに80%削減することが明記されています。
同協定では、世界的な脱炭素化計画として、「今世紀後半の世界全体での温室効果ガスの人為的な排出量と吸収源による除去量との均衡の達成に向けて、化石燃料利用への依存度を引き下げること等により炭素排出を低減していくこと」が示されています。
これに対し、我が国のCO2排出量は、年間12.7億ton(2014年度)に上り、その削減対策としてCCS(Carbon Capture and Storage)技術の開発を主軸に、人工光合成技術や藻類バイオ燃料製造などのCCU(Carbon Capture and Utilization)技術の開発も行なわれてきました。CCS技術は大量のCO2処理が可能であり、CO2削減のための有効な手法と考えられますが、昨今CCU技術においても大量のCO2処理が可能な技術、システムの構築が求められています。
我が国は、化石資源に恵まれないエネルギー技術先進国です。そのような環境下にある我が国こそ脱/低炭素化社会実現に向け必要なエネルギー技術の開発に主導的な役割を果たしていかなければならないと考えています。エネルギー技術こそが安全確保・エネルギー安全保障・脱/低炭素化・競争力強化を実現するための我が国の希少資源であると考えています。
その中で、「脱炭素化技術」のみならず、エネルギーシステムという中で積極的に炭素を活用するCCU技術、いわゆる「活炭素化技術」の選択肢もあるのではないかと考え、その可能性を追求し、その開発に産官学協調で臨むことで、こうした課題の解決に果敢に挑戦していくことを本研究会の目的としています。
本「活炭素化技術」には、再生可能エネルギーや未利用エネルギー等との協調なくして低炭素化社会を実現させることは考えられず、これまで永らく人類が頼ってきた「化石燃料エネルギー」と、これから頼っていく「再生可能エネルギー」との共生をまずは考えながら、最終的には人類が完全な脱炭素化社会に移行できればと考えています。
2.「ACC技術研究会」について(1:概要)
3.「ACC技術研究会」について(2:申込/問合せ)
ACC技術研究会にご入会頂ける法人様、学術会員様におきましては、下記申込フォームでお申し込み頂ければ幸いです。
尚、申し込み/問合せあり次第、ご案内申し上げます。
4.「ACC技術研究会」が対象とする技術分野
CO2を燃料に転換する技術(CO2 to Fuel)、その燃料を利用したエネルギーシステム、さらに、CO2をリサイクルするACCエネルギーシステムなど、社会実装までを念頭においた産学による調査研究を行い、会員各社のビジネスに資する情報提供、およびその早期実現を目的とした研究会
CO2を燃料に転換する技術(CO2 to Fuel)、その燃料を利用したエネルギーシステム、さらに、CO2をリサイクルするACCエネルギーシステムなど、社会実装までを念頭においた産学による調査研究を行い、会員各社のビジネスに資する情報提供、およびその早期実現を目的とした研究会
5. Anthropogenic Chemical Carbon Cycle(ACC)
ACC(Anthropogenic Chemical Carbon Cycle)エネルギーシステムは、1994年ノーベル化学賞を受賞されたGeorge A. Olah博士が提唱されたメタノールエコノミー社会の実現構想をベースとしております。
6.図解でわかるカーボンリサイクル
7. カーボンリサイクルの理想的なあり方
- エネルギーリサイクルCO2量>>直接・化成品リサイクル利用CO2量
- CO2排出量大幅削減にはCO2フリー燃料によるカーボンリサイクルエネルギーシステム構築こそが、エネルギーのサスティナリビリティにつながる。