馬肥ゆる秋生涯を廐務員
柴田良二
雨月
199902
馬肥ゆるあつけらかんと放庇して
高崎武義
狩
199910
帰国の途より馬肥ゆる我肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
199910
どうすれば問ひに一ト言馬肥ゆる
松沢久子
いろり
200001
天高肥馬満員立ち喰いうどん店
島津亮
海程
200004
アパッチてふ名の馬肥ゆる岩見沢
宮永順子
俳句通信
200012
山あひに湯煙ゆたか馬肥ゆる
岡田万壽美
俳句通信
200012
海鳴りの町へとわたり馬肥ゆる
山本田津子
槐
200111
牧柵の名馬の歯型馬肥ゆる
安原ときこ
遠嶺
200112
名馬にも駑馬にもあらず肥えにけり
三村純也
ホトトギス
200202
宿の朝バイキングとて馬肥ゆる
木戸波留子
いろり
200202
ちぐはぐな生活に慣れ馬肥ゆる
篠田三七子
いろり
200203
お爺は山お婆は川へ馬肥ゆる
宮原みさを
花月亭
200208
馬肥ゆる浜に漁師の太き声
佐田昭子
ぐろっけ
200301
牧にころがるロール乾草馬肥ゆる
宇田紀代
濱
200301
馬肥ゆるワイン何本空けたやら
稲畑廣太郎
ホトトギス
200310
山荘の貸馬も肥えをるならん
稲畑汀子
ホトトギス
200310
馬肥ゆる牧場の隅に句碑置きて
稲畑汀子
ホトトギス
200310
土の香に草原の風馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
200311
よろこびは涙すること馬肥ゆる
小黒加支
酸漿
200312
馬肥ゆる木曽路は今も「夜明け前」
水島夜雨
京鹿子
200401
牧の柵影ながながと馬肥ゆる
藤原りくを
八千草
200404
牧場の皆自然食馬肥ゆる
藤原りくを
八千草
200404
曲屋に馬あらば馬肥ゆるかな
物江晴子
八千草
200404
馬肥ゆる北の大地の便りかな
稲畑汀子
ホトトギス
200410
流れまた岩を越えけり馬肥ゆる
城間芙美子
対岸
200412
潮風と夕日引き連れ馬肥ゆる
吉田明子
鴫
200501
天帝のにこにこにこと馬肥ゆる
近藤喜子
槐
200501
馬肥ゆるほどにワインの樽置かれ
稲畑廣太郎
ホトトギス
200510
馬肥ゆる寺の大きな寒暖計
戸田和子
鴫
200512
馬肥ゆる阿蘇の火口に佇ちにけり
安田青葉
対岸
200601
馬肥ゆる日なり風車のよく回り
今瀬剛一
対岸
200601
馬肥ゆる茶碗にありし桜の絵
鹿志村利江
対岸
200602
馬肥ゆる北の牧場の便り来し
稲畑汀子
ホトトギス
200610
馬肥ゆるやつぱり猫に鰹節
稲畑廣太郎
ホトトギス
200610
馬肥ゆる岡田阪神寿
稲畑廣太郎
ホトトギス
200610
馬肥ゆる朝の五千歩なりしかな
中野京子
槐
200612
艶やかに肥えて石狩の牧の馬
渡辺玄子
酸漿
200701
馬肥えてみちのくぶりの貌となる
貝森光洋
六花
200701
三猿の厩舎や神の馬肥ゆる
木暮剛平
万象
200701
高原の気のはぐくみし馬肥ゆる
中村翠湖
馬醉木
200710
馬肥ゆる君の存問受けてより
稲畑廣太郎
ホトトギス
200710
放牧の栗毛かがやき馬肥ゆる
村上玲子
馬醉木
200801
草千里雲けちらして馬肥ゆる
小泉貴弘
筑波の道
200811
馬肥えて行先決る婦人会
中田みなみ
空
200812
妙義山塊みな見ゆる日の馬肥ゆる
戸田和子
鴫
200812
天馬にはいよいよ遠し馬肥えて
貝森光洋
六花
200812
馬肥ゆることたのもしく今眼前
柳生千枝子
火星
200906
美しき馬身眼前肥えてあり
柳生千枝子
火星
200906
馬肥ゆるとは蕉像の腰辺り
稲畑廣太郎
ホトトギス
200910
馬肥ゆる握りし飯の五穀米
塩路五郎
璦
200912
馬肥ゆる秋マニキュアの重ね塗り
篠原まどか
炎環
200912
火の山の火の鳥ねむり馬肥ゆる
黒滝志麻子
末黒野
201001
磨墨の里と呼ばれて馬肥ゆる
大平和男
笹
201003
乳離れもことなく進み馬肥ゆる
高崎武義
狩
201010
阿蘇に生れ阿蘇に抱かれ馬肥ゆる
森岡正作
沖
201012
オホーツク能取(のとろ)岬に馬肥ゆる
佐々木新
春燈
201201
馬肥ゆる大地未来へ伸びゆけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
201210
馬肥ゆる咎めぬ移り箸
呉文宗
春燈
201301
持ち寄りの十八番の酢豚馬肥ゆる
陳妹蓉
春燈
201301
帯少し短くなりて馬肥ゆる
三橋早苗
ぐろっけ
201301
馬肥ゆる出臍が少しめだたざる
細川知子
ぐろっけ
201302
煮麺のかまぼこピンク馬肥ゆる
中原幸子
船団
201304
馬肥ゆる四肢は大地につながりて
立村霜衣
ホトトギス
201402
降り止まぬ日差しのさ中馬肥ゆる
立村霜衣
ホトトギス
201402
馬肥ゆる地球の自転遅くして
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
地平線果ての果てまで馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
六甲の牧場鎮もり馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
馬肥ゆる蝦夷の大地を友として
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
馬肥ゆるそんなにおなか出てまつか
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
地平線果ての果てまで馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
六甲の牧場鎮もり馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
馬肥ゆる地球の自転遅くして
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
馬肥ゆる蝦夷の大地を友として
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
馬肥ゆるそんなにおなか出てまつか
稲畑廣太郎
ホトトギス
201410
飼葉桶噛むで牧場の馬肥ゆる
山口誠
馬醉木
201501
馬肥ゆるこの体型を維持せねば
稲畑廣太郎
ホトトギス
201610
馬肥ゆる広々わたる牧の風
深川淑枝
空
201701
雲を堰く磐梯山や馬肥ゆる
長谷川祥子
馬醉木
201801
我肥ゆるわけにはゆかず馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
201910
馬肥ゆる離島岬の風戦ぎ
松本鷹根
京鹿子
202111
馬肥ゆる点となりたる草千里
中村洋子
風土
202201
時としてオートテニスや馬肥ゆる
大庭美智子
末黒野
202201
馬肥ゆる蝦夷の大地を凹ませて
稲畑廣太郎
ホトトギス
202310
嘶きの声は未来へ馬肥ゆる
稲畑廣太郎
ホトトギス
202310
2023年10月19日
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