知らん顔して沢庵の包みかな
竹内悦子
槐
200002
タクワンがおいしく漬かりおすそわけ
篠田三七子
いろり
200102
給食の沢庵褒める学校医
伯井茂
春耕
200102
新沢庵虫歯の無きを誇りけり
笠原ひろむ
濱
200103
職退きし夫と沢庵漬けにけり
小澤スミエ
狩
200203
沢庵は細身数字は三が好き
田村園子
鴫
200402
沢庵の歯に疲れたる母眠る
本間魚太郎
風土
200403
水底の沢庵石や寒明くる
里中章子
空
200403
沢庵を奥歯で千切り新走り
土肥屯蕪里
雲の峰
200411
澤庵漬了へし構の庭冱てぬ
瀧春一
菜園
200509
建長寺の新沢庵の歯切れよし
松崎鉄之介
濱
200602
五百樽の沢庵漬け売る大根祭
室伏やすし
濱
200602
使はねば雨に細りし沢庵石
遠野萌
空
200605
沢庵漬け重石は人に任せけり
椿和枝
鴫
200803
沢庵を一本提げし寒見舞
木村松蔵
万象
200805
沢庵をときをりつまみ七日粥
ことり
六花
200901
沢庵の漬樽転ぶ庫裡の裏
石崎浄
風土
200902
沢庵の滋味深まりし夕餉かな
松岡和子
璦
200904
浅漬けの沢庵の塩辛さかな
瀬島洒望
やぶれ傘
200905
野分来るたくあん噛んでゐてひとり
浜口高子
火星
200912
沢庵を提げし漢と夜の列車
橋本良子
遠嶺
201003
沢庵の樽に探りの手を入れる
広瀬済
やぶれ傘
201105
沢庵を噛んで山の日山の音
?コ田千鶴子
花の翼
201111
沢庵や汽車ゆくたびに揺るる店
小山陽子
やぶれ傘
201203
たくわん漬摘み旅路の荷をほどく
吉井潤
ぐろっけ
201302
糠床に宥めて寝かす沢庵漬
貝森光洋
六花
201303
沢庵石持ち上げむとや霜柱
浅岡麻實
末黒野
201305
雪の庭沢庵石も景となり
浅岡麻實
末黒野
201305
道元忌沢庵噛みて音残す
中島玉五郎
峰
201311
たくわんのおもしも冬至十日前
神蔵器
風土
201401
音たてず噛む沢庵や初時雨
佐渡谷秀一
春燈
201402
人の世に程よき重さ沢庵石
西村滋子
京鹿子
201404
沢庵の歯切れ良き音今朝の冬
塩路五郎
璦
201501
沢庵や母と漬けし日遠くなり
鈴木阿久
峰
201501
美味になれ言ひつつ沢庵漬け始め
大日向幸江
あを
201502
沢庵の朴訥な味子の婚家
数長藤代
鴫
201504
沢庵に水上がり来る気配かな
松岡和子
璦
201504
沢庵を漬けて禅寺守りけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
201511
沢庵を漬けて陸奥美人かな
稲畑廣太郎
ホトトギス
201511
あきもせず沢庵を噛み古稀過ぎし
高橋将夫
槐
201702
ままならぬ沢庵石の面構
穐好樹菟男
馬醉木
201702
厚切りの沢庵を噛む佳き日かな
柳川晋
槐
201703
沢庵の芯の氷が口中に
大内和憲
万象
201703
沢庵の痛快な音父元気
溝渕弘志
六花
201705
人日や沢庵漬ですすむ食
鈴木直充
春燈
201804
沢庵に清酒一合銷夏夏かな
石川東児
集
201904
沢庵に貼りつく落花いたゞきぬ
光成敏子
萱
201907
沢庵を漬けるにひと日使ひきる
小林輝子
風土
202002
大樽の沢庵さぐる臘八会
高橋たか子
馬醉木
202002
沢庵を噛む音立てて独りかな
谷口摩耶
鴻
202201
沢庵に鼻寄せパリの税関吏
竪山道助
風土
202204
2023年11月30日
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