その鵠スワンと呼ばれゐて靜か
中原道夫
銀化
200103
鵠ゆき交ふ乙の字ひだり乙の字と
窪田佳津子
雨月
200203
五六羽の鵠の帰る暁の街
小林輝子
風土
200306
漆黒の足を抱きて鵠帰る
加藤みき
槐
200406
鵠の鳴けば一日の幸呼ぶと
稲畑汀子
ホトトギス
200408
鵠見る連れより遠く離れ見る
今井妙子
雨月
200502
鵠からまはりのくらさおしはかる
佐藤喜孝
あを
200503
この鵠しんから欲しきものにして
水野恒彦
槐
200504
鵠の屋根渡りするソウル冷え
火箱游歩
船団
200806
神留守の田のいちまいは鵠らに
山尾玉藻
火星
200812
かんばせを平らに鵠送りけり
工藤ミネ子
風土
201006
ことのはをつなぐ帰心の鵠どち
工藤ミネ子
風土
201006
炬のごとき落暉しばらく大鵠
中村恭子
鴫
201202
一羽とは重きみ空の鵠かな
工藤ミネ子
風土
201206
はるかなるシベリアよりの初鵠
宮原悦子
雨月
201401
鵠や夕日まともに陶工墓
柴田志津子
空
201401
鵠鳴く旅の日暮は母恋し
瀬戸悠
風土
201403
鵠去る声降りかぶる子の忌日
工藤ミネ子
風土
201406
大鵠帰心の胸の田に汚れ
工藤ミネ子
風土
201407
千里来て何に争ふ大鵠
土屋草子
ろんど
201503
夕さりの空を響動もし鵠去ぬ
小林輝子
風土
201905
鵠来る少彦名の神の海
宮原悦子
雨月
202003
餌場の田目指し鵠の飛び翔ちぬ
宮原悦子
雨月
202003
2021年12月21日
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