かたばみの茎酸つぱしよ小六月
山西雅子
槐
200002
妹を酢漿色に泣かせをり
塩見恵介
虹の種
200005
かたばみの下を逃げたる団子虫
山田六甲
六花
200007
かたばみの黄花一点のみの景
小林清之介
風土
200007
かたばみの実のみどりなる城址かな
中原幸子
遠くの山
200010
かたばみの花竹林を明るうす
金子つとむ
俳句通信
200108
酢漿の垣根にボール沈みけり
吉田康子
火星
200309
かたばみの花や舗道に熱溜り
宮津昭彦
濱
200407
小深山かたばみ米粒ほどの花涼し
田所節子
沖
200409
かたばみや終生変らぬ女紋
出口賀律子
雨月
200509
供へらるかたばみ紅き石仏
下山田美江
風土
200609
かたばみの種に打たるる掌も顔も
松原三枝子
万象
200609
かたばみの返り花して師の句碑に
高村俊子
万象
200702
かたばみや前後左右に道はあり
倉持梨恵
鴫
200708
酢漿の弾けバレエのトウシューズ
松本恒司
ぐろっけ
200711
炎天を来てかたばみの花へまず
坪内稔典
稔典句集?U
200804
酢漿草や蟻のうろうろ何捜す
森理和
あをかき
200806
かなしみを張り巡らせて花かたばみ
こうのこうき
ろんど
201006
酢漿の爆ぜて咲きつぐ無言館
小林和子
風土
200810
酢漿草の花一粒の星となり
青木陽子
酸漿
201007
かたばみの花の寂しもいぢらしや
四條進
峰
201108
かたばみや干物作りの網揺れる
石川かおり
璦
201108
カタバミは実にその件は一笑に
中原幸子
船団
201110
かたばみや筆のターヘル・アナトミア
?コ田千鶴子
花の翼
201111
大楠の根を酢漿草の競ひ咲く
山田六甲
六花
201207
かたばみの種子に撃たるる大暑かな
大竹淑子
風土
201211
植替へしかたばみ庭に元気なり
北村ちえ子
六花
201212
かたばみのピンクの花の薄暑かな
瀧春一
花石榴
201312
ひそと咲く花かたばみの美学かな
石川かおり
福袋
201404
隙突ついてかたばみの花屋根にあり
出口誠
六花
201408
かたばみや馬垣の中は草無くて
廣畑育子
六花
201409
さりげなき言葉のやうよ酢漿咲く
近藤喜子
槐
201410
かたばみの類根こそぎ雨模様
田部井幸枝
鴫
201610
かたばみの花からバスヘおばあさん
つじあきこ
瓔
201709
酢漿草の陰日向なく接しをり
鷺山珀眉
京鹿子
201811
カタバミヘ午前十時の日がくわつと
藤井美晴
やぶれ傘
201907
酢漿草に急に丸まるダンゴ虫
安藤久美子
やぶれ傘
201907
鳥の声かたばみに降る寺の池
山田六甲
六花
201908
花かたばみ添へてムニエル卓の上
萩原渓人
やぶれ傘
201911
2022年5月15日
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