罌粟の実の傷つきやすい月曜日
寺田良治
船団
199811
あかあかと玫瑰は実に月曜日
桐木榮子
船団
199812
月曜の鳩の領域あたたかし
峯尾文世
銀化
200001
花冷えの浪漫強張る月曜日
尾上有紀子
わがまま
200002
葉桜の雨となりたる月曜日
石本百合子
馬醉木
200008
月曜に早朝があり鵙猛り
北原武巳
船団
200105
元朝の新世紀なる月曜日
辻村拓夫
船団
200106
葉桜や月曜ことに文の嵩
鷹羽狩行
狩
200207
あぢさゐの雨に月曜始まりぬ
細川洋子
沖
200208
法師蝉おつとり刀で来る月曜
藤岡紫水
京鹿子
200211
花散るや足裏つめたき月曜日
岩上とし子
鴫
200306
またしても月曜が来る残暑かな
藤井啓子
ホトトギス
200312
蝉どつと鳴きて目覚めし月曜日
谷野由紀子
雲の峰
200410
月曜は図書休館日秋刀魚買ふ
森田きよ
集
200505
朝の雪二月六日の月曜日
稲畑汀子
ホトトギス
200702
月曜の手や早稲の香の残りゐる
徳丸峻二
風土
200811
月曜の午前眠たき残暑かな
柿沼盟子
風土
200811
月曜日会議時々色鳥来
北島和奘
風土
200811
月曜のすぐ来て芽ぶく柳かな
柴田歌子
鴫
200907
月曜はいつも寂しき金魚玉
定梶じょう
あを
200909
月曜の風の戸惑ふ大刈田
森苿明
京鹿子
201101
蜘蛛に留守頼み月曜日の外出
稻畑汀子
ホトトギス
201206
やはらかく白息こぼし月曜日
柿沼盟子
風土
201403
桃一りんまた月曜のめぐり来て
井上信子
鴫
201404
花りんご燃やせないごみ月曜日
鎌田悟朗
ろんど
201408
秋晴の古都も月曜休館日
稲畑汀子
ホトトギス
201410
蒲団から続くトンネル月曜日
小枝恵美子
船団
201612
月曜は図書館休み木の実降る
菊地光子
沖
201901
ナイターや何時まで続く月曜日
荻布貢
槐
202008
月曜の肌に冷たき腕時計
神山節子
沖
202104
月曜はリラの雨降るわたし時間
井上菜摘子
京鹿子
202105
月曜の新聞軽し朝曇
黒滝志麻子
末黒野
202111
草虱くっ付けしまま月曜日
森なほ子
あを
202212
2023年6月20日
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