明日旅に発つ浅漬を残さずに
稲畑汀子
ホトトギス
200111
浅漬の鉢に食卓整ひぬ
稲畑廣太郎
ホトトギス
200204
浅漬の味よくなりし夕べかな
舩越美喜
京鹿子
200712
大根葉切り身と浅漬祖父母味
丸山冬鳳
京鹿子
200804
浅漬けの沢庵の塩辛さかな
瀬島洒望
やぶれ傘
200905
浅漬の仄と香りし朝餉かな
稲畑廣太郎
ホトトギス
200911
浅漬の白さに酒の進む進む
稲畑廣太郎
ホトトギス
200911
その中の細き一本浅漬に
稲畑廣太郎
ホトトギス
200911
浅漬に厨目覚めてゆきにけり
稲畑廣太郎
ホトトギス
201011
浅漬の淡雪ほどの塩加減
芝尚子
あを
201102
浅漬を買ふや真つ直ぐ帰途につく
柿沼盟子
風土
201103
浅漬を喜んでゐる歯茎かな
稲畑廣太郎
ホトトギス
201111
浅漬や京にルーツを訪ねもし
稲畑廣太郎
ホトトギス
201111
浅漬の為の一本干し上る
稲畑廣太郎
ホトトギス
201111
浅漬大根当てに伏見の相合酒
村高卯
鴫
201303
浅漬やべつたら市の待ち遠し
安藤虎酔
かさね
201312
浅漬や過去はひつそり桶の底
松田都青
京鹿子
201403
浅漬の日野菜つまめば秋の足る
辻村拓夫
船団
201505
浅漬の胡瓜をうすく薄く切る
天野美登里
やぶれ傘
201612
歯応へに浅漬の味ありにけり
今橋眞理子
ホトトギス
201704
浅漬にさらりと済ます朝餉かな
湖東紀子
ホトトギス
201704
食すすむ浅漬茄子の今朝の色
佐津のぼる
六花
201709
浅漬のビニールの中発酵す
新倉ゆき江
末黒野
201802
何事も浅漬ほどがよかりけり
高橋将夫
槐
201802
ひと塩の浅漬潔かりけり
升田ヤス子
六花
201803
今朝冬の浅漬に振る塩加減
戸栗末廣
空
201904
浅漬けやスープの冷めぬ距離に住み
橋添やよひ
風土
202002
浅漬を食む父の音母の音
山田佳乃
ホトトギス
202004
浅漬に白き歯応へありにけり
今橋眞理子
ホトトギス
202004
浅漬や古女房といふ矜持
稲畑廣太郎
ホトトギス
202011
浅漬の胡瓜小皿に朝の膳
鈴木石花
風土
202110
浅漬の歯応へに朝目覚めゆく
稲畑廣太郎
ホトトギス
202111
いただきし茄子と胡瓜を浅漬に
神山市実
やぶれ傘
202112
浅漬のけふ新涼の塩加減
朝長美智子
沖
202211
2023年12月1日
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